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湯沸かし一番

東屋 銅のやかん お湯を沸かせなければ、何も始まらない。お茶もコーヒーも、カップラーメンもペヤングも作れない。それはカナリ、心細い。逆にお湯を沸かす事さえできれば、とりあえずは安心できてしまう。それも、なんだか少し可笑しい事なのだけれど。新しい場所で、まず新しい薬缶を箱から取り出し、包みをはがし、そして綺麗に洗い流して、お湯を沸かす。しばらくすると口から勢いよく湯気が吹き出す。こうして毎日使い、この薬缶もよい雰囲気に育てていきたい。電気ケトルをコンセントにつなげる時、こんな気持ちにはならないのダナ。何年先も一緒にいることを見据えて手にする道具は一味違う。この薬缶は口がすぼまっているから、そっと注げばドリップもうまくいく。家でも毎日これでコーヒーを淹れている僕は、薬缶に合わせた微妙な腕の角度も習得し、これでもう、随分と満足している。コーヒー通からしてみれば、なんだ!という事なのだろうけれども。湯を沸かし直し、ドリップパックのコーヒーに湯を注いだ。そろそろ一休みしてコーヒーでも飲みませんか。みんなが集まるキッチンの片隅には、いつも薬缶が座っている。

text:シャチョウ

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