【販売終了】/ ArtekEXPERIMENTAL WALL RELIEF

アアルトのウォールレリーフ

アアルトのウォールレリーフ、もともと曲木を家具の構造に取り入れるためのテスト・実験として主には制作されていたそうです。即実用化するという目的に縛られることなく、木材を「成形」する可能性を見つけるために作られ、そのオリジナルのバリエーションは20点ほど、各々1点の制作だったといわれています。そうして実験的な目的で制作されたウォールレリーフが1933年にロンドンで開催された『Wood Only Exhibition』にて初めて展示に使われました。そして、その後は多くの展示会で壁を飾り、アアルトの展示会ポスターやアルテックのカタログ、ポスター、広告などにもシンボルとして広く活用されていきます。それとは別に特定の建築物のために制作された記念碑的レリーフも存在するそうです。また、このレリーフが全て一点しか存在しないのか？というとそんなこともなく、アアルトやアルテック関連の展示会やフェアの展示用であったり、アルテックの国外ディーラーのショップ陳列用にもレリーフが制作されることはあったそうです。ただ、オークションを見ていても滅多に出てくる物ではありませんから、そうそう作られる物ではなかったと思いますし、販売用に製作されることは極めて稀です。具体的には2015年にアルテック80周年を記念して80個限定で復刻生産された以外に情報は出てきませんでしたから。ちなみにそのアルテック80周年のウッドレリーフ（検索すればすぐ出てくると思います）の日本価格は16万円であり、なかなかの大型作品だったということは、あらかじめ情報として書いておきます。

スコープ20周年記念にエレファント

こんな別注といいますか、こんな特別な物を作れる機会はそうそうないです。最初で最後かもしれません。スコープ20周年記念、アルテックにリクエストしました特別アイテムは2点です。エレファントと呼ばれるウッドレリーフ、そしてアアルトのアトリエに今も展示されている六角形三本脚のテーブル、その2点をアルテックは僕の希望通り作ってくれました。特にウッドレリーフは長らく僕の欲しかった物でして、これをスコープ20周年記念として発売できるなんて、本当に凄いことなのです。それもウッドレリーフの中でも特に有名なエレファント、アアルトの有名な写真にも写り込んでいるエレファント、1940年代半ばにスウェーデンでアルテックの家具を生産販売するために設立されたヘデモラのシンボルとして使われていたエレファントですから。エレファントのオリジナルはパイミオサナトリウムとヴィヴォルグ私立図書館プロジェクトの合間に制作されたと言われていまして、どう見ましても、今、僕たちが愛用しているアルテック家具群の中心にありますL-レッグに関わるレリーフであるのですから、そんな嬉しいことはありません。50個生産して貰いましたが、これだけの数を揃えるにも相当な時間を要しました。こういったレリーフを作れる職人さんが極めて限られているためということですから（一人しかいないとも聞く）、今回なんとか実現できて本当によかった。

エレファント、かなり高いです。

サイズ33cm角程度でとても飾り易い、象のようにも見えるウッドレリーフ。これを部屋に飾れたらいいなぁ～の夢物語をスコープ20周年のタイミングでアルテックが実現してくれました。生産数は50点、撮影に22番を使ったから販売は49点。ただ価格はドン引きレベルに高いです。アルテック80周年のウッドレリーフの3倍ぐらいになっていますから、それはちょっと想像を超えていましたが、高いからやめるという選択肢は僕には無かったです。実現できるだけでも凄いことですから、実行するという選択しかなかった。それにエレファントを50万円でどこかが限定生産して販売したとすれば、僕は間違いなく買います。そこに迷いは全くないです。だから僕にとって機会あれば実現するのは当然の選択案件なのです。もちろん、これが売れる売れないは別の話で、買う買わないを選択するのも皆様が決めることですから自由、ただ実現はしましたから興味ある方は是非どうぞってぐらいの話です。全く売れない可能性もありますが、それならそれでいいのです。そのリスクは会社じゃなく個人で抱え込んでもいいと思っているぐらいですから。それに、これを買う買わないは別として、部屋に飾れるかも？そんな機会がすぐ近くを通り過ぎていくだけでも夢があるじゃないですか。だって、どんなに頑張っても届かない遠いところにあった物が少し近くにあるのですからね、夢があるじゃないですか。

ブランド

Artek

デザイン

Alvar Aalto (アルヴァ・アアルト)