
縁鉄錆

縁鉄錆
東屋 / 伊賀 カブト鉢
食卓の中心に
大きな鉢や大きな皿
これは僕が思うだけのことなのかもしれないけれど、洋のテーブルと和の食卓では目のいく場所が違うように思う。洋のテーブルは自分自身の前に置かれた自分のための食器に目がいき、そこに中心があるように見える。1人分が綺麗に盛り付けられて完成し、シェアをする取り分けるという考えは薄い。食器は十分な大きさがあり、均一で整った印象のある物が多い。逆に和の食卓では色々様々小振りな器が必要に応じて自分の前にならび、時として食卓の中心には大きな器に盛り付けられた料理が登場する。振り返ってみれば、洋のような大きな皿が銘々に並ぶことはあまりない。勿論そればかりではないのだけれど、食卓の中心に目がいくことの多いテーブルの構成であり、そういった構成にすると実に映える。特に人が集まり、大勢で食卓を囲む場合には主役となる大きな皿や鉢は必須、そこが食卓の中心となる。土鍋、すき焼き鍋というのも食卓の中心にある物だから、和の食卓は大器中心という考えにも合点がいくのではないだろうか。スコープも日本人にとって必要な物だからと、小皿や手取りのよいサイズの器を揃えてきたのだけれど、東屋の光春海鼠釉九寸皿だけでなく、食卓の主役をもっともっと揃えなければ!ナンテことを、イッタラのウルティマツーレを使った《ス的なる生活005 ウルティマツーレと夏》を組み上げていた頃から考え始めた。東屋の伊賀シリーズには食卓の主役となるような堂々たる大皿や大鉢が存在しているのだから、そこから選べばいいだけでもあるし。さて、どれを取り扱おう!?長らく考えました先にカブト鉢と角鉢を取り扱うことに決めました。特にカブト鉢のお気に入り具合は特別極まっているので、縁鉄錆、縁呉須、皮鯨鉄錆、皮鯨呉須の4種、色を付けた物を特別に作ってもらっています。それもあって実はスタートが大いに遅れたという話です。なかなかテーブルの中心に据えるような大器を手にするというのは難しいことなのだと思いますが、機会あればカブト鉢から是非試してみてください。これは実に見栄えもしますし、盛り付ける事のできる料理の幅も広いですからとても使い易い器だと思います。そして食卓の雰囲気も実に立派になります。
- 渡邊 かをる (わたなべ かをる)
- 耕房窯 (こうぼうがま)
商品スペック
材質 | 釉薬 : 志野(しの) / 松灰(まつばい) 絵付きのものは石灰(せっかい)がベースになります |
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寸法 | 約Φ260×H75mm / 1300g / 1050ml~1100ml(満水時) *詳細なサイズはカート上をご確認ください。 |
生産 | Made in Japan |
備考 | 電子レンジ 〇 / 食器洗浄機 × / オーブン × 使い始めは目止めし、使う前には水に浸け、使った後はしっかり乾かしてください。 |
購入前に確認ください
- 表面は荒い土が所々飛び出しざらついています。
- 高台の外側または内側に刻印が入ります。
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説明書ダウンロード
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個別販売商品


伊賀のような《土もの》といわれる陶器は水分を吸います。それを知った上で使わなければ、器が料理の汁気を吸い込み、料理の匂いや色がとれなくなるという残念な結果に至ります。ですから使い始めに《目止め》をすることが必要となります。米のとぎ汁を入れた鍋に器を入れ、10分ほど煮沸します。米のとぎ汁は、残りご飯や粥、小麦粉や片栗粉に水を加えたものでも代わりになります。その後、水からあげて表面のぬめりを拭い、自然乾燥させます。乾燥後、更に水洗いして十分に乾燥させます。そんな手順です。お米のでんぷん質が、器表面の貫入(表面の細かなひび)をふさぎ、汚れや匂いがつきにくくなるのです。とはいえ大きな器の場合、これがナカナカ大変でして、《米の研ぎ汁で煮る》ということ自体が難しい。そんな大きな器が入る鍋が、手持ちにあることも少ないですから。そんな時には大きな器が入る桶などを準備し、桶に器をいれて温めた米の研ぎ汁を注ぎ入れ、冷めるまで放置するという方法で目止めすることもできます。煮沸するより効果は薄いと思いますから、心配であれば何度か繰り返せば繰り返しただけ安心できるんじゃないでしょうか。でもカブト鉢って結構大きいんです。だから、このサイズの器が入る桶もナカナカないということになりましたら、温めた米の研ぎ汁で器に満たして放置する、これでいいんじゃないかと思います。料理の水分を吸い込むのは器の内側、外側ではないのですから内側が目止めされていれば問題ないと思います。もしくは勿体ない話しとなりますけれど、米の研ぎ汁ではなく、水分の多いおかゆを用いれば目止め効果はより高いです。そう!ここで閃きました。まず鍋でかなり水分多目のおかゆを作ります。途中で余分な水量をお玉で掬い取り、目止めしたいカブト鉢のような大きな器にうつします。ただ、その掬い取ったトロトロのお湯だけでは器を満たせないと思いますから、別に薬缶でお湯を沸騰させておき、それをカブト鉢に注いで分量を調整すればよいのです。この方法であれば、目止めにおかゆを使って捨てる必要もなく、おかゆも無駄なく食べられます。他にも残ったご飯を捨てるのなら鍋で煮たてて目止めに使えばよいでしょうし、土鍋でご飯を炊く方は、必ず土鍋に米がついてますから、そこに水をいれて沸騰させ、そのお湯を使って目止めしてもいいと思います。もしくはカブト鉢の使い始めはおかゆしか食べない!って事にしておかゆを盛り付け何度か食事をしましたら目止めも完璧となるでしょう。目止めをマニュアル的に取り入れず、目止めとはでんぷん質を含んだ水分を器に吸わせることで、器にある貫入を塞ぐこと!と理解すれば、自分の生活環境に合わせて自身で工夫し、無駄なく効率的に目止めすることができるんじゃないかと思います。そして目止めをしました器も、使う前にはしっかりと水を吸わせることで(スコープ調べでは30分以上は水につけたい)より料理の匂いはうつらなくなりますし、使った後にはしっかりと乾かすことでカビが発生することを防ぎます。それらも大事なことですからお忘れなく。

伊賀 カブト鉢
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- 志野¥9,900(税込)
- 次回 入荷未定
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- 松灰¥11,440(税込)
- 次回 入荷未定
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- 縁鉄錆¥12,100(税込)
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- 縁呉須¥12,100(税込)
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- 皮鯨鉄錆¥12,100(税込)
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- 皮鯨呉須¥12,100(税込)
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