
東屋 / 伊賀 飯碗
「土もの」って扱いづらいし、
ごつくて重い食器だと思ってました。
でも、見た目以上に軽いし、
土に触れるような
ほっこりとした暖かさがあって
手に取った瞬間も肌になじむ、
そんな感じがします。
確かに手間だけど、
ひとつずつ食器に表情があって、
使っていくうちに色が付いたり、
傷も付いたりします。
でも、それもその人の模様なんだと
思います。
使う人それぞれの味が出て、
いつしか自分の飯碗になるんですね。
和食器の世界では
愛着を持ってかわいがるこ事を
食器を愛(め)でるって言うのだそうです。
たくさん手に持つ飯碗こそ、
思いっきり愛でてあげたいです。








使い始めは目止めし
食後は単独で水に浸し
洗った後はしっかり乾かす
陶器(土もの)と呼ばれるやきものは、磁器に比べて密度が低いので水分を吸います。ですから使い始めと、使っていく中で知っておいて欲しい事があります。まず、使い始めは目止めをしましょう。お米のでんぷん質で素地の目や貫入などを埋めるのが目的でして、それにより水漏れも抑えられますし、水分を吸収しにくくなりますから料理の匂いうつりや、染みなどもそれなりに抑えられれます。飯椀はご飯を盛るだけなので目止めは必要ないようにも思うのですが、釉薬が弾けて素地が見えている部分や、伊賀独特の土の荒い目をふさぐことができます。色々なやり方があると思いますが、ここではスコープが聞いていつもやっている方法を紹介します。まず、お米のとぎ汁を鍋にいれてよくかき混ぜ、器を鍋にいれて弱火で10~20分ほど煮沸します。その後、取り出してゆっくり冷まし、冷めましたらヌメりを落とすように水洗いをして乾燥させて終了です。
また、食後に米粒のついた飯椀を水に浸しておくことがあると思いますが、汚れた食器や洗剤と一緒に洗い桶で浸してしまうと、それを器が吸ってしまい、においや染み、カビの原因となります。飯椀は単独で水を張ると良いでしょう。また、陶器は乾いたように見えて乾いていないものでして、どこかに仕舞い込むようでしたら数日かけてしっかりと乾燥させて下さい。普段は出来る限り、風通しのよい所に保管しましょう。
- 耕房窯 (こうぼうがま)

荒い土を練るところからろくろは始まります

菊練し終えた粘土のかたまり

土を持ち上げてから下げ、慣らします

土が器になる瞬間

手加減で自在に形を作ります

曲線の木型を内側に少し当て曲がり具合を確認

直径を計って、たまに修正します

切り離されて、ろくろ終了

このまま乾かします

乾いたら素焼きをし、釉薬を塗ったらいよいよ本焼きです










「この土を使うと手が痛くなるので、
1日に作れる量は手が使えるだけ」
ザラついた長石を取り除かず作るため伊賀シリーズの土は職人泣かせの土です。熟練の職人は「この土を使うと手が痛くなるので、1日に作れる量は手が使えるだけ」と笑いながら教えてくれました。機械で綺麗に精製された土とは違うこの荒々しさが、1つ1つ食器の表情となり、また食器になる前の土の姿をはっきりと残してくれます。
伊賀について
伊賀 飯碗



※ 以下は販売終了した商品のため、入荷の予定はございません。