


寒い冬の朝、お気に入りの毛布でぬくぬくと温まったベッドの心地よさといったらない。ふと目覚めた後に、今日はまだ寝ていられる!なんていう休日の幸せは、まさにこの上なし、至福の極み、である。ソファやリビングでは、毛布にくるまって映画を見たり本を読んだり、外に出かける時にはお気に入りのショールを巻いて出かけたり、仕事をする時も車に乗る時も、毛布と一緒。冬の暮らしを思い返すと、私の傍らにはいつも毛布があることに気づく。そして、それがある時のなんともいえない安心感。それは、ライナスの気持ちと似ているのかもしれない。とにかく、私の冬に毛布は欠かせないものとなっている。少し肌寒くなってきたと思ったら、愛用の品々をクローゼットから取り出し、陰干ししながら風を当てて冬支度を始める。


家のことをしながら、仕事をしながら、外に出る時もさっと羽織れば、服をたくさん着込まなくてもあったかくて、過ごしやすい。冬場はちょっと寒いその時を、上手に補ってくれる暖かいもの(といってもモサくてはいけない。こぎれいに見えるもの。)がとても重要で、案外どんな服よりもコートよりもそれと過ごす時間が長かったりする。家仕事にはMaria、出張や旅行にはKlausという使い分けが、スコープラインナップ的にはすっきりきてます。ショールを使ってみて、すごく気に入ったから、プレゼントにしたい!というリクエストも多いのだけれど、すみません、スコープはラッピングサービスをやっていないのです。。
KLAUS HAAPANIEMI SHAWL
SPIDER/RABBIT/SQUIRREL/CUCKOO/CAT
カジュアルに使っても、フォーマルに使ってもサマになっちゃうのがクラウスのショール。普段はもちろんだけど、旅行や出張の時に一枚持参すると、その威力?魅力?は更に際立って、助かるわ~ということが結構ある。気温予想が外れて、こりゃ結構寒いぞ!?なんていう時は羽織ったり巻いたりすれば、これ一枚で随分と暖かいから、凍死しないで済むし、大判だけど薄手なので、かさばらず、夏場以外の長い期間に、幅広く使えるところも気に入っている。繊細できれいな柄のおかげで、ずぼらな私も少し上品に見える?気がするのだけど、それはおそらく気のせいだろう。ということで、いつもスーツケースに荷物をまとめたら、最後にパッコンと合わせる真ん中に、忘れないように入れてます。
LAPUAN KANKURIT
POCKET&SHAWL
MARIA/UNI
毎年秋になると、ブランケット群の先頭を切って登場し、あっという間に売り切れるポケットショール。取り扱いを始めて4~5年経つけど、その勢いは衰える様子がない。人気の理由はそのさりげなさと、こなれた価格。家での仕事やリラックス時間、そばにあると自然と手が伸びる。ずっと羽織っていても邪魔にならないから、一日中一緒に過ごすなんていう日もあったり。そしてそれを使っている様子が冬らしく、洒落ているのもいい。昔は、どてらを着てこたつに当たっていたけど、時代は変わったものだ。随分と進化している。スコープの事務所でも、支持率は抜群に高く、女子スタッフのデスクの椅子には年中ショールがかかっている。冬は腰から下にグルグル巻いて海老状態で足元の冷えをカバー、夏でもシャチョウ設定の冷房から身を守るために仕舞うことはできない。という訳で一年中お世話になっています。


寒さにめっぽう弱い私は、冬場になると電気の力を借りないと眠れなかったけれど、ECOLÃをシーツの下に敷いたり、ブランケットを上にかけたり、毛布を使って自分の寝床をカスタマイズするようになってからは、寒くて夜に目が覚めるようなことはないし、朝起きると汗びっちょり、なんてこともない。なにがいいかってそのふんわりとした暖かさ、電気毛布やエアコンで得られるエネルギーとは少し種類が違っていて、とても心地よくやさしい。
ECOLÃ BLANKET
COB REGIONAL/COB RISCAS/COB TRICOLOR
眠れないほど寒い夜でも、ECOLÃのブランケットがあれば暖かい。これは決して大げさではなく、スコープスタッフが身を持って体験しているから自信を持って、声を大にして言える。しかし更に声を大にして付け加えたいのは、ECOLÃは他のどのブランケットよりも羊な毛布ということで。自然の湧水で洗って、昔ながらの製造方法で作られるザ・アナログ毛布だから、良く見ると藁が一緒に縫いこまれていたり、サイズも違っていたり、実にざっくりとした出来上がりだ。実際、使い始めに臭いや毛羽のチクチクが気になる人も結構いるから、ちょっと合わないという人は無理に使うのはやめて、クリッパンやラプアンをどうぞ。そういうの、全然気にしない!という人も、使う前に何回か陰干しを繰り返すと、余分な毛が取れ臭いも随分と弱まりずっと使いやすくなるのでぜひともどうぞ。こうして毎年使いこんでいくと、気づけばECOLÃじゃないとだめ!なんてことになっています。アクリル毛布のイライラ感が無いのは、自然の羊毛だからこそ、です。


ブランケットよりも薄出、ショールよりも厚手のスローはその2種類のあいのこのような存在。だから、用途も少しぼやけがちだけど、それはつまりどっちとしても使えるということだ、という考え方。前に、スコープでECOLÃを訪ねた時、寒ければこれを自由に使って、と毛布を自由に勧めてもらったのが、なんだかスマートでいかした気配りだったから、そんな雰囲気を真似してみている。ちょっと寒い時や場所を補完してくれる、冬の万能毛織物を部屋に常備しておくというのは、とても安心するし気が効いている。
KLAUS HAAPANIEMI
THROW
RABBIT/BIRD
とても大判で薄出だから広い部分をカバーできる。暖かいというより、ベッドやソファにかぶせて装飾的に使う方がしっくりきている。実際に、これがドーンとかぶっているベッドは何ともゴージャス。超高級ホテルにでも来たような、そんな贅沢な気分になれる。で、当然、文句なしにかっこいい。細かな柄がウール70%、シルク30%の生地に織り込まれているので、肌触りは柔らかく、年中使える薄さもいい感じ。クラウスのクッションなんかと一緒にベッドメイキングすれば、かっこいい寝室が出来上がると思うから、いつかやってみたい。
ECOLÃ THROW
REGIONAL/LOSA/QUADRADOS TRICOLOR/FILETE MARFIM/NORD
ベッドの上掛けとして、シーツと併用すればそりゃもうとってもあったかいから、手放せなくなるのは確実だけど、リビングのソファにかけておいて時には包まってみるのもいいし、キャンプやアウトドアに持ち出してワイルドに使い倒すのも男らしく潔い。テントの中に敷いたり、少し冷えてきたら羽織って夜をしのいだり、毛布は火にも強く燃えにくいから、キャンプファイアーでも火だるまになる心配もない。そんなウンチクと共にさらりと披露してみよう。毎年人気は淡い色目がきれいなLosa。個人的にはRegionalの野暮ったい感じがECOLÃらしくて気に入っている。
毛布のお役目。
エコラのこと。
テキスト:シャチョウ
自然の羊毛をそのまま使っているから、匂いもあるし、チクチクもするんだけど、それは自然のままだから当然で、だからこそ暖かいんだっていう事を、忘れてしまうのは勿体ないよー。食べ物でいえば化学薬品を使っていないオーガニックフードみたいなもので、結局は誰もがそこを求めるようになっていくんだから、その時にはその本物がないなんて自体になるんだから。だって、そういった物は大量に作れる物でもなく、ある日みんなが殺到したら供給なんてできるわけもない。そんな日はすぐそこに来ている気がする。アクリルブランケットなんて問題外。結局のところ、本物の毛布は?といえば、エコラみたいな純粋な毛布なんだ。もう日本製の毛布には、こういう類の物は残っていないだろう。匂いは使っていけば薄くなっていくし、チクチクするというのも直接肌に触れる使い方をしなければ問題ない。そもそもポルトガルでは、シーツを使って毛布が肌に直接触れる使い方をしない。ベッドの綿パッドの下に敷いてもいいし、マットレスの上に敷いてシーツでもいい。羽毛布団の上にかぶせたらいい。オシャレなブランケットが一番上で見栄えよく部屋を飾っていても、その下には何枚もエコラのスローやブランケットがあるんだ。本当に暖かくて、手放せなくなるのは本物の、こういう道具なのだ。あまり神経質にならない方が生活は遥かに豊かになっていく。神経質になればなる程に、知らない間に大事な所がそぎ落とされちゃってんだわね。体を暖める、それが毛布のお役目なのだから、そこを忘れちゃわないようにしましょう。
Blog
ECOLÃがどんな場所で作られているのか、知りたくて、ポルトガルのちいさな村マンテイガスを訪れたのは2012年のこと。美しい自然の中、職人たちの手によって一枚一枚大切に作られる毛織物は、昔ながらのやり方を守りながら、ずっとつづいているもの。おおらかな人たちによって作られた、温かい毛布を、私たちもずっと大切にしていきたい、スコープの大切な商品です。


ブランケット等の毛布はそれ独自の油分で表面が撥水されており、さらに純毛は化学繊維よりも静電気が起きにくい為、埃やチリなどは付着しづらい素材といえます。ですので、私たちが思っているほど実際には汚れていません。ただ、就寝時にかいた汗で湿気がたまると、カビの発生のもとになるので、だいたい一週間に一度くらい、天気のいい日に2時間くらい陰干しして風を通しましょう。太陽の日を当てると、ふかふかで気持ちいいですが、変色の原因となるのであまりおすすめしません。また、お届け前は密閉されたパッケージ内で、保管されているため、開けた瞬間臭いがきつく感じられる場合があります。この場合も一度風に通すと、湿気が蒸発して、随分と臭いも和らぎます。そして、そんなブランケットにもA2をシュッとすれば、菌の繁殖による匂いやカビの発生を抑えることができるから、清潔に気持ちよく使えます。お手入れにぜひA2をうまく活用してみてください。

汚れが付きにくい、とはいっても、たまにはお洗濯をして清潔にしたい、うっかり汚してしまうこともあります。そんな時は、クリーニング屋さんに持っていくのが一番安全ではありますが、縮みが許容範囲だったら、家で済ませてしまいたい、という人も多いはず。ではどうやったら、なるべく現状維持したままお洗濯できるのか??上手なお洗濯方法は??以前お洗濯名人のお客様から寄せていただいた、毛布の洗濯方法をご紹介します。
毛布の洗濯で重要なのは、縮みの原因となる「熱」と「水分」と「振動」を同時に与えないことだそう。また酵素入りの洗剤は、純毛布の天敵なので、絶対に使わないように。ホームクリーニングでブランケットのお洗濯をお考えの方は、そこに注意してみてください。
ブランケット等の大物は、洗濯機にお水を一杯貯めて、水にウール用洗剤(液体おしゃれ着用)を薄めに入れてよくかき混ぜ、ブランケットを沈める。
ここでなるべく触らないようにするのがポイント。(もみ洗いをしたり、洗濯機を動かすのはNG!)
そこから脱水だけ洗濯機を稼働させ、(1~2分)今度は真水で浸水…を2回繰り返す。(好みで二回目の水に柔軟剤を投入。)
形を整えて干す。(陰干しで十分乾燥させます。)

洗濯機に、毛布コースって言うのがあるやん?あれじゃあかんの??というシャチョウの素朴な疑問に応えるべく、やってみました、洗濯機毛布コース実験!それも思い切って5種類!!結果から言うと全て10%前後は収縮しました。見た目の印象で、随分変わっちゃったな~というのも中にはありましたが、その度合いは種類によって異なります。縮みは、回数を重ねるごとに段々と少なくなっていくと思いますので、縮みを気にせず、ざっくり使いたい人は、とにかく楽ちんな洗濯機お任せコースもありです。
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縮む
7.9%KLIPPAN
ブランケット販売終了
見た目の印象、質感共に余り変化はないように見えました。もともと一番ふんわりとボリュームのある質感ではありましたが、洗ってもそれが損なわれることはありませんでした。上質な雰囲気はそのまま残っています。
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縮む
9.4%Lapuan Kankurit
ブランケット販売終了
洗い上がりは少し縮んだかな、という印象。柔らかい風合いも少し変化して、若干感触が固くなったような気がしました。
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縮む
8.6%ECOLÃ
ブランケット洗い上がり、水で濡れた雰囲気は、目が詰まったフェルトのような印象でしたが、乾燥させると元のブランケットの風合いに随分と戻りました。
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かなり縮む
17.9%Klaus Haapaniemi
ブランケット販売終了
サイズの収縮も半端ない感じですが、一番気になったのはあの柔らかい質感が損なわれてしまったこと。家でのお洗濯はNGと思った方が良さそうです。


洗濯後は、平らな場所で干すのがベストですが、場所がない時は2本の竿にM字に毛布をかけて干してもOKです。いずれにしても、しっかり乾燥せず毛布の中に水分がたまった状態は、カビ発生の恐れありで危険度マックス。天気のいい、カラッとした日に、陰干ししてしっかりと風を当てて、十分に乾燥させましょう。

使用頻度や状況によって度合いは様々ですが、毛布を使用していれば必ず毛玉はできます。化学繊維のものと一緒に使えば、摩擦により毛玉はできやすくなりますし、遊び毛によってできてしまうケースもあります。適度なブラッシングを行うと、毛羽や埃が取り除かれるため、毛玉ができにくくなり、また風合いも柔らかく保つことができます。普段のお手入れには、洋服用のブラシを、毛玉が気になってきたら毛玉専用のブラシを使ってみてください。ただ、毛玉専用ブラシは、表面の毛布部分を薄く削ることになるので、強くかけたり同じ個所に繰り返し行うと、毛布自体がへたってくることもあります。



使い始めの毛布は特に、表面に多くの毛羽や塵、細かなほこりなどが吸着していますので、それが直接肌に触れてチクチクします。まず袋から取り出したら、外で陰干ししながら、軽く布団叩きでたたいたり、表面にブラシをかけたりしてこうした余分なものを取り除きましょう。これを数回繰り返すと、随分とチクチクも軽減されると思います。寝具として毛布を使用する際は、間に一枚シーツを引いて直接肌に触れないようにすると、チクチクは回避され毛玉もできにくく、毛布の保温性も上がります。ECOLÃが生産されているポルトガルでも、この使い方が一般的です。ただし、チクチクが気になる度合いも人それぞれ。合わないと思うようであれば無理をせず、チクチク感の少ない柔らかな素材のものを使う方がいいと思います。

ウールは、アクリルやポリエステル等の化学繊維と比べると静電気の起こりづらい素材だといえます。しかし、身の回りに多種多様なものがあふれる現代の生活においては、ウールのものを使っていても、何かしらの静電気は発生してしまうことが多いです。たとえば、寝具として使用している際に、一緒に使うシーツやパジャマに化繊が用いられていると、その組み合わせによっては静電気が発生します。静電気が気になるという方は、お洗濯の際に柔軟剤や静電気防止の洗剤を使う方法もありますが、天然素材の良さが損なわれてしまうという一面も持ち合わせています。



だんだん暖かくなって、今年はもうブランケット無しで過ごせるかな?なんていう時は、そろそろ片付けの準備。大切な毛布が、虫の餌食となってしまわないように、しっかりと対策を講じましょう。クローゼットに仕舞うのは、天気のいい晴れた日を選んで、陰干ししながらしっかりと風を当てて乾燥させます。ビニールの収納袋は通気性が悪いので、余り向きません。綿や麻の布で包んで、湿気のこもりづらいクローゼットの高い位置に収納しましょう。スコープのOMKでゲッツできる、Twiggyマルチケースを収納時にお使いただくのがおすすめです。密閉性に優れている茶箱を使ったり、樟脳等の防虫剤を一緒に入れて仕舞うのも効果的です。