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2012年5月25日
ストックマン150周年限定

Stockmann 150 Edited Collection
RARE LEVEL:★★★★
2012

北欧最大のデパート、フィンランドのストックマン。
2012年に創業150周年を迎え、カルティオのライトグリーン復刻、
マリメッコのkestitシリーズ、パラティッシの特別色パープル等、
さまざまな記念アイテムを発売して話題を集めました。

ギフト用のラッピングペーパーには1950年代、トーベ・ヤンソンが
ストックマンのために描いたムーミンたちが再登場!
同じ絵をアレンジしたコースター、トレイ、コーヒー缶、紅茶缶なども
「どれもカワイイ!」と大人気で売り切れ続出でした。

そんななか、当初、25000個限定で売り出されたのがこのマグです。
買えるのはストックマンの実店舗と基本的には国内向けの通販のみ。
すぐになくなることはないだろうと思っていたら……
店頭販売開始を待たずに先行通販分が完売!

店頭に並んだ分も瞬く間に姿を消し、
一時期、オークションでの価格は100ユーロ前後と高騰しました。

フィンランド本国にも、熱狂的なコレクターのいるムーミンマグ。
ネットには再販を望む声があふれ、年末に追加販売が実現。
再販当日、開店と同時にエスカレーターを駆け上り、
マグ売り場に殺到する人々の姿が!
アラビアムーミンマグの人気を実証する“事件”となりました。

さて、ラッキーにも手にすることができた、このストックマンマグ。
いちばん目立っているピンク色の人物はママ? それともムーミン?
ハンドバッグを手にしているのでやっぱりムーミンママでしょうか。
黒いバッグにはストックマンの最初のロゴが描かれています。
ということは、ハンドバッグではなくストックマンの紙袋?
特定のキャラクターではなく、
「ストックマンに買い物に来たムーミン族の代表」という解釈もあるようです。

たくさんのキャラクターが描かれているのも、このマグの魅力。
傘に乗って空を飛んでいるようなフィリフヨンカとリトルミイ、
パイプをくゆらすスナフキン、ニョロニョロもいます。
スニフらしきキャラクターは気球に乗っていたり、気球から
落っこちたのか尻餅をついてたり、猫に向かって走っていたり(?)。
仲良く並んで雲に乗っているのは、原作ではムーミンとフローレン
ですが、前髪も足輪もないので、ムーミンとパパかもしれません。
別のところにちゃんと前髪と足輪のあるフローレンの姿も見えます。

アラビアムーミンマグには珍しく、磁器の色そのままの白がベースで、
細かい絵を散らした総柄です。
バッグを持った人物、傘などの色付きの部分はアウトラインなし、
ほかのキャラクターは黒い繊細な線で描かれています。
パステル調ですが、甘すぎず、大人でも使いやすいデザインです。

最終的に何個作られたのかははっきりしませんが、
結局、日本での販売はなく、フィンランドでもとっくに完売。
残念ながらスコープでの取扱予定もありませんので、悪しからず……。

text:萩原まみ(too)

2012年5月24日
ムーミンアドベンチャー (MOOMIN ADVENTURE)

RARE LEVEL:★★
2009-2013

原作小説のモノクロ原画を生かし、冒険物語を表現したシリーズ。

ピンク色の「LOVE」と並んで、毛色の違うこのマグは
「ムーミンアドベンチャー」というラインのもの。
マグ以外に19センチプレート、ボウル大小、ピッチャー、トレイ、
カトラリー、ジャー(蓋付き容器)時計がありましたが、すべて廃盤。
新たに「MOVE」というシリーズに生まれ変わりました。

アドベンチャーのカトラリー以外の全アイテムに共通する
走るムーミンの絵の出典は、コミックス『黄金のしっぽ』 (筑摩書房)。
ムーミンが走っているのには驚きのワケがあります。
しっぽが黄金に光りだし、一躍、有名人になったムーミン。
しっぽの管理をマネージャーに任せることに。
そのマネージャーが連絡を取りたがっていると聞き、
「ハリウッドから手紙がきたのかも!」
と駆け出していくのです。

背景に使われているのは、小説の挿絵。
トーベ・ヤンソンの緻密な原画をほぼそのまま生かしています。
走るムーミンが目立っているため、どのアイテムも同じ背景だと
勘違いされがちですが、すべて別の絵が使われていて
アイテムごとにひとつのストーリー=冒険物語になっています。

マグの背景は『たのしいムーミン一家』(講談社)
で、ニョロニョロ島にピクニックに出かけたムーミン一家、フローレン、
スニフ、ヘムレンさん、スノーク、スナフキンの8人が
嵐やニョロニョロの襲撃を乗り越え、朝陽を眺めているシーンです。
後ろ姿のシルエットだけですが、スナフキンが登場している
数少ないマグでもあります。

白黒ですから何でも合いますが、コーヒーだとちょっと寂しいから、
ムーミンたちが旅先でもよく食べているスープを入れてみました。
手軽なインスタントもいいですが、残り野菜とベーコンなどを炒めて
コンソメでさっと煮れば簡単なスープの出来上がり。
木曜日には北欧の慣習にならって、豆のスープにしてみては?

text:萩原まみ(too)

2012年5月23日
フレー!(Hurray!)

RARE LEVEL:★★★
2012

「ばんざい!」
「めでたしめでたし!」

「フレー!」という言葉は日本語だと「がんばれ!」みたいなニュアンスで
応援するときなどに使われますが、
フィンランド語で「Hurraa!」
英語で「Hurray!」を直訳すると
「ばんざい」「めでたしめでたし」といった感じでしょうか。

2012年、WDC(World Design Capital)のモデル都市に選ばれた
フィンランドの首都ヘルシンキ。
このマグは、WDCヘルシンキ2012のオフィシャルパートナーである
アラビアから発売された関連商品のひとつです。
底のバックスタンプはムーミンですが、これまでのムーミンマグと
かなり印象が違います。
それもそのはず。

実はこのマグの元絵はムーミン童話ではないんです。
トーベ・ヤンソンが描いた絵本『さびしがりやのクニット』
(講談社)のパーティの場面で、
この下のほうにはニョロニョロ、フィリフヨンカ、ヘムレンの姿が。
テントみたいに見えるのはかいてんブランコの屋根で、
大勢のホムサたちがブランコに乗って遊んでいます。

同書にはスナフキン、ミイといったおなじみのキャラクターも
登場するので、ムーミンの世界と地続きと考えていいでしょう。
ですから、マグの取っ手の左側でおどけた表情で踊っているのや
チークダンスを楽しんでいるのは、ムーミン族かスノーク族の誰かだと思います。
スニフみたいな姿も見えますね。

黒と黄色の鮮やかな色使いは絵本の原画そのまま。
下のほうにチラリとアクセントになっている赤い丸はホムサが手にした風船です。

華やかで大人っぽい雰囲気の「Hurray!」は、ほかのムーミンマグ
とのコーディネートは少し難しいかもしれませんが、
ムーミン以外の単色のteemaマグと組み合わせてもしっくりきます。

WDCヘルシンキの記念商品のため、2012年で生産終了。
日本ではイッタラ直営店限定での販売でした。

今後もこの「Hurray!」やストックマンのような限定マグが作られるのか・・・
新展開が楽しみですね。

text:萩原まみ(too)

2012年5月22日
Daydreaming

RARE LEVEL:★★★★★
2005

うちにはアラビア社のムーミンマグがほぼすべてあります。

カイ・フランクがデザインしたteemaベースのムーミンマグは現在57種。
そのうち普通に買える現行品は21種です。

夏冬限定、店舗限定、数量限定などのイレギュラーなものを除くと、
デザインのパターンは2つ。

まずは、ベースカラーの上にモノクロ原画が数種類乗っているもの。
製作期間は1990-2002ですが、ピンク色の「LOVE」だけが唯一の例外で
1996年から今も作られています。

キャラクターをどんっと全面に押し出し、
把手を右にしたときに正面、左にしたときに後ろ姿が
描かれているのが現在のパターン。

今回紹介する「Daydreaming」は
ヘルシンキのアラビアファクトリーで
2005年、「Moomins at Arabia展」が開催されたことを記念して、
2005個限定で作られた幻のマグです。
オークションでは10万円以上の高値がつくこともあります。

『ムーミン谷の夏まつり』(講談社)の冒頭、ムーミントロールが
ママお手製の木の船のことを思いながら、
池のほとりにねころんでいるシーン。
ぐるりと1枚の絵がプリントされている珍しいパターンのデザインで、
着色もなく、原画そのままに見えますが、
実は幅の足りないところを補うため、ムーミンの左右の植物を組み換えて
配置し直しています。

これは私のムーミンコレクションのなかでも最上級に大切なもののひとつ。
ちなみにうちにないムーミンマグは最初に作られたcartoonの2種と
400個限定のFazer Cafeのクリスマスマグの3個です。

text:萩原まみ(too)

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