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上司の顔に、水をひっかける。


カルティオグラスの撮影中に『じゃあそこで水、かけてみよっか。』の声。少し戸惑いをみせつつ、監督が言うなら仕方ない。そこは思い切ってやる。かける方も、かけられる方も、その周りも、演者はずぶの素人。ただカメラを握る監督が、プロなのだ。だからそこは、言われたことに忠実に、全力で臨むしかない。するとそのうちに、正体不明の役者根性が顔を出し、おかしな空気が漂いはじめるのだから、まったく、なにをやってるんだか。こらえたけど、我慢できずに少し笑ってしまったこと、それが心残り。

一番最初に買ったイッタラの商品、それがたしか、カルティオだったと思う。この何の変哲もないグラスを手にするということが、おしゃれ人間への第一歩のような気がして、そして、そういうことがわかりはじめた自分にも、少し満足していた、若かりし日々。あれから十数年、たくさんのモノを手にし、使ってきたけれど、それでも消えずに、やっぱり私の生活にずっとあるもの、それがカルティオだ。丈夫で長持ち、ずっとご健在、である。使っているのが自然過ぎて、なじみ過ぎて、既に日常過ぎるものとなっているのだけど、おそらくそここそが、広い世界でたくさんの人に愛されている理由なのだろう。そして、今日はそんないつものグラスが、洒落たカフェパワーの力を借りて、家で見せるのとは、少し違った輝きをまとっている。やっぱいいよね、カルティオ。私も毎日使ってます。そんな得意気は、十数年前のあの時とあんまり変わってないような気もする。

そのカルティオで、水をひっかける。酒を一杯ひっかけるでもなく、若い娘をひっかけるでもなく人様に水をぶちまける。 こんな経験、後にも先にも、おそらくこの一回きりだろう。芝居でもなければ、なるべく訪れない方が平和。そんなカルティオとの1シーン。 

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