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Kaj Franck | カイ・フランク
Facet Tumbler 1729 [ Fasetti ]

Kaj Franck | カイ・フランク
Facet Tumbler 1729 [ Fasetti ] | ファセット タンブラー 1729

Brand:Nuutajarvi | ヌータヤルヴィ
Production Period : 1959-1964

1950年よりデザイナーとしてヌータヤルヴィガラス工場で働き始めた、カイ・フランク初期のデザインで、それまでは回転させながら型にガラスを吹き込むことを前提にデザインされていたところを、回転させず型に吹き込む事で、より複雑なデザインを実現させる、そんな技法で作られた最初期のグラスです。英語でFacet、フィンランド語でFasetti。Facetは結晶体や宝石のカット面、グラスのカット面のような意味があります。ジュエリーの世界では、いくつもの面が幾何学的に組み合わされたカッティング法をファセットカットと呼ぶそうです。その名を冠している通り、ガラス側面部分は、細い多面体で構成されていて、ガラスも薄く繊細、その形状はとても上品です。またカラーも非常に曖昧でいい色をしています。色展開の情報も残念ながら曖昧でして、これで全てかは定かではないのですが、クリア、バイオレットブルー、グレー、ライトグリーン、モスグリーンが生産されていたことは確認しています。また、このアイテムを非常にわかりづらくしている点が二つあります。一つは1965年から1969年に、このタンブラー1729と良く似た、タンブラー5044というシリーズが作られています。同一シリーズと言えるぐらいに近いデザインです。ただ製法が違いプレスガラスで作られているので、側面も底面も厚みがあり、側面の面数も少ないため、比較すると繊細さに欠けています。サイズは15clのみ。タンブラー1729とタンブラー5044を見分けるには、グラスの底部分を見るとわかりやすいです。タンブラー1729(型吹き)の生産が1964年に終了し、翌年タンブラー5044(プレスガラス)の生産が始まった。さて何があったのか?1965年にヌータヤルヴィガラス工場は大量生産するために、全自動のプレスガラス製品に巨額を投資することを決めています。1964年にプレスで作られたカステヘルミの成功も、その決断を大きく後押ししていただろうと思います。そうした背景の中で、デザイナーは、それまで型吹きで生産していたプロダクトを、プレスガラス用にリデザインし、より大量生産を可能にするデザインへも力を注ぐ必要があったのでしょう。型吹きで作られていたタンブラー1729は、プレスガラスのタンブラー5044として、作り替えられることになったのです。 そしてこのアイテムをわかりづらくしている二つめの点は、1963年にカイ・フランクがもう一つ同じ名前のシリーズを作っていることです。縁の部分が薄くプレスされたタンブラー5035がそれです。後にFasettiの名で知られるようになります。これはタンブラー1729の形とは全く違っていて、後に人気シリーズとなるプリズマにつながるようなデザインがされています。このタンブラー1729には、形の似た製法違いの物、同じ名前の別物が存在するということです。

フローラの始まりはここなのか

僕の好みと興味は、無意識のうちに新しい事にチャレンジした物に向いてるんだと気づかされた。このタンブラー1729は衝動買いしてしまった物ではあるのだけれど、僕がイッタラへ別注する型吹きガラスの元であり、始祖であり、スタートだったのだと今回調べてみて初めて知ることとなった。本当はこういった派手さのない色合いが、フィンランドのガラスの良さであるから、渋い色合いのカルティオを別注しているという話を書こうと思ってたんだけど、後で知った技法の方が意味アリなので差し替え。型吹きの物は非常に数も少なく、そんなに出てくる物でもない。文章を書きながら売るのが実は少し惜しくなってきている。