
1974年のポスターから生まれた
スコープ限定 ムーミン アラビアのオペラ
2012年に知り合いからムーミンオペラ(1974年)という古いポスターを譲ってもらいました。イエローとブラックに絞られた配色が素晴らしく、このポスターを手にしてから、いつかムーミンオペラをモチーフにしたスコープ限定ムーミンマグを作りたい!そんな野望がメラメラと湧き上がっていました。でも、さすがに現実的ではない企画、実現する可能性は限りなくゼロに近い。それから10年以上が過ぎていくなか、『スコープのためにムーミンマグを作ってもいいんじゃないか?』と言ってくれるアラビアのスタッフさんもいたのですが、『絵柄指定したい!』とまでは言えなかった。全く実現するとは思っていなかったマボロシ企画だったのですが、2023年にフィンランドからFISKARS社の皆さまがスコープを訪問してくれた際に奇跡が起こり、スコープ25周年のスコープ限定ムーミンマグ、ムーミンオペラが実現してしまいました。自分でも驚きの結果です。スコープでのみ販売されるアラビアのムーミンマグ、初回生産で販売終了、追加生産はありません。とはいえ、こんな企画は二度とできないので気合をいれてオーダーしましたから、即完売するような数でもありません。これぞスコープの晴れ舞台!スコープ25周年を記念するスコープ限定マグ Moomin Opera!是非ゲッツしてやっておくんなさい。


購入条件について
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これは未来に残るはず
FAZERのムーミンマグ(2004年)、夢見るムーミン(2005年)、STOCKMANN150周年のムーミンマグ(2012年)など、有名なムーミンマグはどれも圧倒的に個性的です。ムーミンオペラマグを実現できれば、他とは一線を画す個性的なマグになること間違いなく、代表作になるはずだ!と確信しつつも、そんなことできるわけないと思っていましたが、できてしまいました。スコープ25周年万歳!そしてマグだけでなく、ムーミンとリトルミイのプレート15cmも提案してくれたのはラッキーでしたし、プレートも本当に素晴らしい。この組み合わせは、古いアラビアのカタログにあったティーマのセットアップ、マグ&ソーサー(プレート15cm)ですから、そんな風に使ってもいいと思いますし、きっとフィンランドのビンテージショップで販売される未来はくるはず、つまりこれは未来に残るはず。(シャチョウ)

ムーミン アラビアより
特別公演のお知らせ:ムーミン アラビア オペラ
見逃せないムーミン アラビアの新作、オペラが登場。初めてオペラに触れ、熱心に挑戦するムーミンたちの豊かな表情が描かれたマグとプレートが登場します。このデザインは1974年にヘルシンキのフィンランド国立歌劇場で初演された世界初のムーミンオペラのためにトーベ・ヤンソンが描いたポスターとブックレットのデザインをもとにしています。トーベ・ヤンソン自身が書き下ろしたオペラのストーリーは、火山の噴火によってムーミン谷が洪水に見舞われ、ムーミンたちは水上に浮かぶオペラハウスに避難し、初めてオペラの世界に触れる機会に恵まれる、というものです。意外なことに、最もオペラの才能があったのはフィリフヨンカの家政婦であるミサベルでした。このデザインのマグと2種類のプレートは、日本のオンラインストア、スコープのみで手に入れることができます。


図柄解説! そもそもムーミンオペラとは?
2025年、最初のムーミン小説『小さなトロールと大きな洪水』が1945年に発表されてから80年がたちました。その歴史を振り返り、ムーミンオペラについて解説してみましょう。画家として油彩やフレスコ画を描き、新聞にコミックスを連載し、小説では挿絵と文章の両方を手がけるなど、枠にとらわれない多彩な才能を発揮したトーベ・ヤンソンは、舞台芸術にも深い関わりがありました。評伝によれば、まだムーミンが世に出ていない1943年、『シアターのアトリエ』という作品に携わり、場面転換によって雰囲気を一変することのできる舞台の世界に新鮮な魅力を見いだしたといいます。1946年頃、後に舞台演出家となるヴィヴィカ・バンドラーと出会いました(ヴィヴィカはビフスランのモデルになった人物です)。ふたりの恋は長くは続きませんでしたが、生涯にわたって良き友人関係を築き、1949年に彼女の依頼でムーミンの舞台化に挑戦。その様子は映画『TOVE/トーベ』でも描かれたとおり、トーベは初めて舞台脚本を書いただけでなく、美術、衣装デザインも務めました。このときの体験をもとに書かれたのが、1954年出版の小説第5作『ムーミン谷の夏まつり』。同年にはイギリスの大手夕刊紙「イブニング・ニュース」でムーミン・コミックスの長期連載が始まり、ムーミン人気が世界的に高まっていきます。アラビアから初のムーミン食器が発売されたのは50年代後半、1969年には日本のアニメ『ムーミン』放送開始。そして、1974年、なんとムーミンがオペラになったのです。発端となったのは、オルガン奏者、オペラ作曲家、指揮者と、幅広く活躍していたイルッカ・クーシストが子ども向けのオペラを作りたいとトーベに持ちかけたこと。イルッカは直接、依頼に出向き、ウォッカを飲みながら語り合って、了解を得たそうです。ストーリーのベースになったのは『ムーミン谷の夏まつり』で、ムーミン谷が大雨に見舞われてムーミンやしきが水没し、ムーミンたちは流れてきた劇場へと移り住みます。ある夜、ムーミントロールとスノークのおじょうさんは気分転換に木の上で眠りにつきますが、夜中のうちに劇場が漂流してしまい、取り残されるはめに。お芝居を上演すれば、噂が噂を呼んで離ればなれのムーミンたちの耳に届き、家族再会がかなうのではないかと、ムーミンパパは脚本執筆に取りかかりました。オペラ版では劇場をオペラハウスに置き換えたほか、独自のアレンジが加えられています。一時間二幕の作品で、トーベは夢中でリブレット(歌劇の脚本)を書き上げたと伝わりますが、歌詞はフィンランド語なので、スウェーデン語系のトーベがフィンランド語で書いたのか訳者がついたのかははっきりしません。また、トーベは脚本だけでなく、ポスターとパンフレットも担当しました。インクで描いた絵の背景をトーベがガッシュマーカーで黄色く塗っていく様子を、パートナーのトゥーリッキ・ピエティラが撮影した貴重なフィルムが残されています。若い頃から雑誌のイラストやカバーの仕事で鍛えられ、ムーミンの表紙や広告などを多数こなしてきたトーベはデザイナーとしても一流で、単にポスター用に絵を用意したのではなく、レイアウトからタイトルの文字まですべて自分で手がけました。このポスターが独特の魅力を持つ理由のひとつに、キャラクターの寄せあつめではなく、絶妙なバランスで構成されている点が挙げられるのではないかと思います。1974年といえば、トーベは還暦。すでにムーミン小説の筆を置いて、挿絵のない大人向け小説の出版や原画展の準備などで多忙な日々を送っていたものの、ムーミンをオペラ化するという新しい試みに胸を踊らせながら取り組んだであろうことがわかります。パンフレット(ブックレット)のほうはムーミンママのハンドバッグを模したデザインで、中にはキャラクターの絵とスタッフやキャストの名前を記したカードが納められていました。今回のオペラマグとプレートに使われているのは、このトーベ描き下ろしのポスターとパンフレット、小説の挿絵です。羽根のついたクラシカルな帽子を被り、楽器を手に歌っているようなムーミントロール、スナフキン、リトルミイ(ちびのミイ)、フィリフヨンカ、ニョロニョロ、エプロン部分が追加されたムーミンママはほぼポスターのまま。マグ上部やプレートの縁の模様もポスターからの引用です。物語のキーとなるミーサはポスターではフィリフヨンカの後ろに半分隠れていますが、片手を掲げてドラマティックに歌い上げるパンフレットの絵が採用されました。注目してほしいのはムーミンパパで、2017年の夏マグ「サマーシアター(Summer Theater)」にも使われた、脚本を書こうとがんばっている『ムーミン谷の夏まつり』の挿絵が加えられました。縦長のポスターそのままではマグのデザインにはなりませんから、ここはデザイナーの腕の見せどころ。その出来ばえはご覧のとおりの素晴しさです! オペラに話を戻しますと、トーベの脚本をもとにイルッカが作曲、ムーミンパパはオラトリオ(聖譚曲)、ニョロニョロは電子音楽など、さまざまな音楽を組み合わせて作り上げていきました。衣装もトーベの手によるものですが、ムーミンの顔をどう表現するかが大問題。それまでのお芝居やテレビ番組でも通常の感覚で動くと顔があちこちにぶつかってしまうという課題があり、歌やセリフのときだけ口元をずらしたり、口元の部分をメッシュにしたり、そもそも顔は演者のままだったりと工夫が重ねられてきました。オペラの場合は歌声が最重要ですから、被りものの内部にあらかじめマイク(拡声器)を仕込んでおくという手段をとったそうです。そうやって完成したムーミンオペラはクリスマスシーズンにフィンランド国立歌劇場で初演を迎え、計34回上演、約15,000人の観客を魅了。その後、キャストを変えながらオーストリアなどでも公演が行われ、最近では2017年にヘルシンキでの再演が話題を呼びました。スコープ25周年に開幕するムーミン アラビア オペラは今回限りでカーテンコールも再演もなし、どうぞお見逃しなく! text:萩原まみ(ライター)
- ブランド
- Arabia (アラビア)
- 原作
- Tove Jansson (トーベ・ヤンソン)
商品スペック
- 材質
- 磁器
- 寸法
-
マグ 0.3L
約φ80×W110×H80mm / 260g
300ml(容量はメーカー表記です。実容量は、約280mlになります。)
プレート15cm
約φ143×H24mm リムを除いた内寸 φ100mm / 約180g - 生産
- Made in Thailand
- 備考
- パッケージはありません
オーブン(直火不可):○ / フリーザー:○ / 電子レンジ:○ / 食器洗浄機:○
購入前に確認ください
- 小さな黒点やピンホールは良品としています。
説明書ダウンロード:陶磁器
Moomin オペラ
-
マグ 0.3L オペラ ムーミン
5,500円 (税込) -
プレート15cm オペラ ムーミン
2,750円 (税込) -
プレート15cm オペラ リトルミイ
2,750円 (税込)