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Ilmari Tapiovaara | イルマリ・タピオヴァーラ Domus Chair | ドムスチェア

Ilmari Tapiovaara | イルマリ・タピオヴァーラ
Domus Chair | ドムスチェア

Brand : Keravan Puuteollisuus
Production Period : 1946 -196?

フィンランドを代表する、インテリアデザイナー イルマリ・タピオヴァーラ。国立中央応用美術学校を卒業後、ル・コルビジェ、アルヴァ・アアルト、ミース・ファンデルローエ等名だたる巨匠のもとで経験を積み、1941年からKeravan Puuteollisuus社のデザイナー、兼広告ディレクターとなります。そこで1946年ヘルシンキの学生寮ドムス・アカデミアのためにドムスチェアを作りました。戦後間もない1946年に、限られた材料、フィンランドバーチの無垢材と積層合板を使い、三次元の成型技術も取り入れ、体にフィットし、長時間座っていても疲れない椅子を完成させたわけです。学生寮、カフェ、学校の講堂や会議室、色々なところで使うことを考え多目的に作られたドムスチェアは非常に人気となります。そして第二次世界大戦以降、フィンランドで最初に輸出で成功した椅子は、このドムスチェアとも言われています。その成功の要因は、使うとい事だけではなく、梱包や輸送が経済的になるよう非常によく考えられていたからです。1箱10脚入りで輸出用パレットに効率よく積めるサイズになっていて、組み立て方法は箱に貼られていた。徹底的に効率化がされていたのです。そう、ここまで聞くとピンとくる人がいるかもしれません。ドムスチェアは発売当時、ノックダウンつまり組み立て家具だったのです。それで輸出用家具としても大成功し、アメリカでは“Finnchair”の名で1951年にノールから販売され、イギリスでは“Stax”という名で販売され、世界中で合計100万脚以上売れたといわています。でも、その割にヴィンテージの出物が極端に少ないドムスチェア。案外、イギリスやアメリカに沢山眠っているのかもしれないと、誰もが思うように僕も思うのです。ドムスチェア(発売当時)や、アルテックのチェアは組み立て家具なのですが、全く安っぽい印象がなく、ヴィンテージも非常に良い具合で残っていて、とても丈夫でもある。組み立て家具であっても、長年の使用に耐えうる良い材料を使ってさえいれば、誰でも組み立てられる作りである分、所有者が修理し易く、だから長く使う事もできるのでしょう。全体が緩んできたら自分で直すとか、そんな事もできるのですから。もちろん完成品はしっかり作られているから良いのは勿論のことです。

ツートーンが和む

Domusのビンテージというと、ナチュラル(バーチ材)が一般的ですが、まれに背と座面以外が濃いブラウンになっている2トーンのものがあります。実は、この少し特別なモデルが僕が最初に手にしたドムスチェア。それをずっと使っていて、妙な愛着もわいてきてしまったから、スコープではハニーとウォールナットを使用したDomusをartekに別注したという経緯があります。