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Oiva Toikka | オイバ・トイッカ
Sieppo [ Flycatcher ] | シエッポ

Oiva Toikka | オイバ・トイッカ
Sieppo [ Flycatcher ] | シエッポ

Brand:Nuutajarvi , iittala | ヌータヤルヴィ , イッタラ
Production Period : 1972-78 / 1995 / 2003-2004 / 2016

1972年から始まり、現在も新作が毎年リリースされているオイバ・トイッカのガラスのバード、BIRDS BY TOIKKA。あまりにバードが有名になり過ぎ、常にバードに関する話になるのでデザイナーのオイバ・トイッカは「俺はバードマンじゃねぇ。」と言ってはいるけど、これだけバードをデザインしているのだから呼ばれても仕方ない。よく勘違いしている人がいるので、念のため書いておくと、オイバ・トイッカが作っているわけではありません。オイバ・トイッカはガラス吹けないです。このシエッポがリリースされた頃は、カイフランクと机を並べ、ヌータヤルヴィガラス工場でプロダクトのデザインやアートガラスの制作を職人と一緒に進めていました。それで、その頃に作られていた高価なアートピースとは異なる、手数少なくスピーディーに作れ、値段も手ごろで多くの人が手にできるアートガラスを作ろうと生み出されたのが、独特な色合わせをした小さな鳥、シエッポでした。2015年のスコープ別注で大きくは四度目の生産となります。その制作年ごとの違いについて、次のPDFをご覧ください。

「4度目のシエッポ、スコープにて」

スコープでシエッポを別注し、試作を繰り返している中で気づいた事なのですが、シエッポというのは、この形というモデルを作り、それと同じ物を作っていく訳ではなくて、作り方と色の組み合わせがあるのみ。オイバのモノ作りのルールをいくつか直接教えて貰っているのですが、細かく決まりがあるわけではないのです。シエッポを作る時のルールはない。ただ、その制作の流れだけがあったのだと思う。だから様々な形がある。それはその時代の職人の癖みたいな物なのだろうけれど、チームで作る物だし、周りで他の職人も同じシエッポを作っているから傾向は似てくる。製造年が変われば色ガラスも組み合わせも変わるのだけれど、形も大きく変わるのは、それが理由だろう。初期シエッポの形は本当に様々です。2015年に大阪で開催されたGLASS FORESTの図録の中にファーストシエッポの色展開を掲載したページがあり、それをアップできる事となりましたので色展開についてはこちらをどうぞ。ほぼ網羅できていると思います。

「「ファーストシエッポ色展開一覧 @GLASS FOREST」

初期のシエッポは脚無し、脚付きの2種があり、脚付きの方が圧倒的に見つけにくいです。とはいえ、フィンランドで探せば、今でも初期シエッポは見つけられると思います。高くはなっていますが、全く見つからない物ではないです。ただ、最近、過去のシエッポには使われていないガラスの色、それも最近の色ガラスのようなシエッポが出回っているという話や、サインの偽造もあると聞きますから、違和感を感じる物は、お宝発見!と即決しないで慎重に選んだ方が良いでしょう。ただ、例外もあります。初期シエッポの脚無し程度の大きさ(サイズはバラバラですが)で、脚付きシエッポのようなバードが、シエッポにはない配色でユニークピース的に作られていた事があるようです。いくつかの現物を過去に見た事があり、僕も一つだけ持っています。コレです。ちなみにこのタイプは今まで見た物すべてが脚付きでした。

量産とアートピースのはざま

オイバ・トイッカがデザインしたプテリというガラスボトルやファーストキーックリのように、量産ではあるのだけれど、全く同じ物がなく、ユニークピースともいえるような、そんな塩梅のモノ作りは、僕が最も憧れ目指すところなのですが、そんな匂いが、このシエッポ、特に初期のシエッポからもします。何故それができたのかと考えると、細かな指示がなかったからだろうと思うのです。細かい事をいっていると、面白い物はできないのだなと、このシエッポを通して気づけたのは本当に良かった。そんな方向からスコープ別注四度目のシエッポは生まれています。ちなみにスコープ別注シエッポで完全な新色となるのはイエロー×アメジスト(第一弾)とグリーン×イエロー(第二弾)、そしてセビリアオレンジ×グリーン(第四弾)の3配色です。