[販売終了] iittala / Birds by Toikka
ミニシエッポ脚付 レモン×アメジスト

2017年はパウダーレッドのボディにブルーのクチバシという配色の脚付シエッポを販売しました。それがクリスマスの12月だったというのを完全に忘れていましたが、今年もクリスマスシーズンに偶然にも脚付シエッポを発売できる流れとなりました。配色は15種のシエッポで最も人気の高かったレモンのボディーにアメジストのクチバシ。略してレモンアメ。これはオイバ・トイッカの基本ともいえる配色ですから、とってもナイスだと思っております。ただ値段は高め安定です。使ってる色がどちらも高いから、去年のパウダーレッドより割高です。生産個数は何故か今回800個作っていまして、過去の3配色より多いんですけれど、そもそものスコープ別注シエッポ15種は各1000個ですから、それよりは少ない。個人的には白いフクロウの子と並べて飾って欲しい。その組み合わせで置かれた様が、どうも僕をくすぐるのです。

それとの出会いは偶然に

フィンランドに、仲良くしているビンテージディーラ―が何人かいる。多くがイッタラやアラビアのヴィンテージを扱っているのだけれど、1人だけ一般的なヴィンテージは取扱っていない、アートピースや特に高価な家具ばかりを扱う男がいる。「ニコニコ笑いながら近づいてくるヤツは信用できならいからな、気を付けろ。」彼はそれを僕によく話してくれるのだけれど、彼は僕と初めて会った時、とてもニコニコしていた。ある日のこと、彼の自宅を訪れると珍しいことを言い出した。「オイバ・トイッカのバードがある。ただバードは詳しくないから、それが価値があるかどうかわからない。もし、それが価値ある物なら買わないか？」そのバードを見てみると、ほぼ全てが現行品であったのだけれど、中に一つだけ見た事のない、不思議な小さなバードが含まれているではないか。普段は買う事のないバードを珍しく買い付け、その中に特別珍しい鳥を手にしているのだから、大した引きの強さだと感心し、そのバードを売って貰った。それはシエッポより小さく脚が付いていて、流石にバード本にも出ていない。だから、詳しく知るにはオイバに聞くより方法はない。実物をオイバに見せると、よく見つけてたな！と言うんだけれど、詳細は語られない。「展示会用に作ったものだったかな。シエッポを作る前だったぞ。」それぐらいの情報を渡してすぐに、オイバは眠りに落ちていった。定番品でない事は確かであり、最近の物でないのもわかる。そして、これと似たタイプのバードを、実は過去に2度ほど見たことがある。同じ物は一つもない。オイバの言う通り、シエッポ発売前の展示会に作られた一点物と考えるのが順当か。今、僕の手元にある脚付シエッポ。まだ子供であるような未成熟感、完成してない感が魅力的だ。その後オイバと話し、作る事に決めたのが2016年の話である。

過去の脚付シエッポ
製作と販売配布の履歴

大きな物より小さな物の方が、ガラスの固まりが早く、細かな修正をしにくい。だから、それぞれの形に差異が多く生まれる。つまり個体差の嵐なのである。本来であれば非常に売りにくい鳥となるのだけれど、スコープでは個体撮影をするので、そこは問題ない。まず一番最初にお披露目となったのは、僕がヴィンテージディーラーから手にした元ネタ、オリジナルと同じ配色で、グリーンのボディにパウダーイエローのクチバシという組み合わせだ。これはスコープの無謀な別注といわれるシエッポ15種を全て買ってくれた勇者へのプレゼントというか、お礼の品として無料配布された非番品である。そしてアメジストのボディにターコイズのクチバシ、これもインスタグラムで開催しているスコープ計画のような企画か、本店のOMKで入手できるバードであり、買う事はできないが、沢山出る物ではないので、数年間はこれを手に入るチャンスはチョイチョイやってくるだろう。そしてパウダーレッドのボディにターコイズのクチバシ。これは2017年12月にバード友の会にて販売され完売したのですが、キャンセル分と予備分を合わせて10個程が一般販売されました。この以上3種については、生産個数は各500個で、サインは機械彫りで”Oiva Toikka IITTALA SCOPE 2017”ナンバリングはされていません。