Vitra / Standard

Vitra スタンダードチェア
ジャン・プルーヴェ

1933年にフィンランドでアルヴァ・アアルトによりスツール60がデザインされ、翌年1934年にはフランスでジャン・プルーヴェによりスタンダードチェアがデザインされました。1931年に故郷ナンシーにアトリエを開き、金属板を折り曲げて構造部材を作る技術を家具に応用、装飾より構造を重視したスタンダードチェアが生まれています。最大の特徴は、金属板を折り曲げて作られる飛行機の翼のような太い後脚と、細いスチールパイプの前脚を組み合わせた構造にあります。深く座ったとき、人の体重は椅子の後方にかかるため、後脚そして、後脚と前脚の接合部に最も強度が必要と考え、後脚には広いフレームが使われています。そして、比較的荷重の掛からない前脚には細く中空のスチールパイプが選ばれています。必要に応じて材料を使い分けた合理的な設計、その組み合わせが見た目にも特徴的で、スタンダードチェアのアイコンとなっています。また、座面と背もたれには木材が使用されています。開発当初は無垢の木板が使われていたそうですが、その後、積層合板に切り替えられました。この木製の座と背が金属製フレームの椅子に温かみを加え、座り心地も快適にしています。また、金属フレームは中空ですから、金属の塊のような異常な重さはなく、使いづらい印象もありません。

スコープが販売している
スタンダードチェアの仕様について

現在のスタンダードチェアは、木部にナチュラルオーク、ダークオーク、ウォールナットの3種、グライド（脚の先端パーツ）はハードグライドとフェルトグライドから選択可能となっていますが、スコープは受注発注ではなく在庫して販売しているので、仕様は木部はナチュラルオーク、脚先はハードグライドに固定しています。また、2022年秋からハードグライドのカラーはディープブラックで統一されていますが、スコープが現在販売しているスタンダードチェアは2019年入荷分ですから、現在の標準仕様と異なる部分がありますので、以下を参考にしてください。

１）: チョコレート/コーヒー/エクリュは、廃番色ですから在庫限り。3色ともに脚先はブラウンのハードグライドです。

２）: ジャパニーズレッドは現行色ですが、脚先はブラウンのハードグライドです。現在はブラックのハードグライドに変更されています。

スコープの会議室
バラバラに揃っている

スコープの会議室で使っているチェア、そしてミーティングテーブルのチェアは、Vitraのスタンダードチェアばかりです。スタンダードチェアのヴィンテージは1脚が数百万円！流石に収集できません。それで、僕はVitraのスタンダードチェアで持っていないカラーを見つけたら買う！を繰り返してきました。1980年以降、長らく生産されていなかったプルーヴェの家具ですが、1999年にプルーヴェファミリーとの話し合いを経て、スイスの家具メーカーVitraが全プルーヴェ製品の復刻と製造販売権を獲得しました。そして、2002年からVitraによる生産が始まり、カラー展開を変化させながら現在も生産が続いています。既に20年以上の歴史があるので、そのバリエーションはとっても豊富です。Vitraのスタンダードチェアだけでも、深さがあるので、そうしたスタンダードチェアの第二章のような、ヴィトラのカラーが降り積もっていく感じを僕はとても気に入っています。ただ、靴を履いて使う場所であれば問題ないとは思いますが、座面が高い椅子ですから、自宅使いするのでしたら、その高さについてはしっかり検討してからの方が良いと思います。金属フレームなのでカットして低くすることができません。

ブランド: Vitra

デザイン: Jean Prouve (ジャン・プルーヴェ)

商品スペック

材質: 座面、背もたれ：オーク（ラッカー塗装） / 脚：スチール / 脚先端：ハード（プラスチック）グライド
寸法: W420×D490×H820mm / シート高480mm / 座面奥行415mm / 約6kg
生産: Made in EU
備考: 組み立て不要　完成品

個別販売とワケアリの考え方 (必読)

個別販売というのに燃えています。バードなどに取り入れている全て個体撮影をしちゃいますよ的な甘栗むいちゃいました的なやたら手間の掛かる手法なのですが、物によっては、その激しい個体差を「どうぞ味としてお楽しみください」の一言で片づけるには少々強行突破過ぎますよね～と僕は感じますからチマチマと個別に撮影をしましてそれぞれの味をじっくり噛みしめこれと思う、我が味をピックアップ！最も気に入った個体を迎え入れるがベスト電気！を可能とするべく日々精進しております。そして、これから徐々に対象商品の幅を広げていこうと考えてますから、ここで一度、個別販売と訳ありについての考え方を説明しておきます。実は個別販売をスタートするまでに紆余曲折し現在の形に至っています。最初は少しでも好みの物をお届けできればと、系統分けをしまして、ワケありも同時販売で進めましたがその区分をしている時に、ん！？と気づいた事があったのです。その系統ワケ、ワケありの区分。その区分が人によって全く違う、全然違ってくるのです。僕にとってはワケありであっても別の人にはワケがない。むしろ、それがいいんじゃないとなり、逆に僕の選んだ物の方がイヤだとそんな事が多発してしまいました。そりゃそうですよね。みんな好みは違いますから。それで全在庫を個別撮影し全てから好きな物を選んでもらう個別販売をスタートしました。つまり系統分けもなければワケありもない、区分が何もない。多くの方がストックから好みの物を選び、手にできるようになったからそれは素晴らしい事ですが、当然、選ばれなかった物は残ります。段々と皆に選ばれない物、つまりは多くの人にとってワケある物の集合となっていきます。だから、その選ばれない物を選ばれない真の「ワケあり」として少し価格を落としましょうかとそんな仕組みとすることにしました。とはいえ、これはシエッポ発売時に気付いた事でシエッポ第一弾やアルエの発売時にはそれを伝えて販売開始しているので、それなりに共有できているとは思いますが今後は個別販売全体に取り入れていきますから、ここで皆さんにもう一度説明をしてみています。個別販売はとても素晴らしい。素晴らしいのですけれども残る物はずっと残り続けます。そしてそれが降り積もっていけば残り物の塊になってしまいます。それを常にリフレッシュしないとこの個別販売の企画は続かない。だから定番バードも在庫が少なくなってくると入荷するのですが、その入荷するタイミングで残っていた物は少しお手頃にする。そんな仕組みにしたいと思います。そうしないと選ばれない物の集合体になってしまいますから。ですから、ワケアリでもいいからお手頃に買いたい！って人はズバリ！待ってればいいんです。売り切れなければ価格が落ちます。残り物には福がある、ですしね。そして案外、大きなガラス作品はあまり完璧ではない荒れた作品の方が、いい味を出していたりもしますからねぇ。ただ完売してしまったらゴメンナサイですが。その値下げという事を今まで殆どやらずにいましたから今後はそのように進めていきます。

楽天支店の個体をみる