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2012年12月29日
ムーミンママ(Moominmamma and the berries)

ムーミンママ(Moominmamma and the berries)
RARE LEVEL:☆
1999-

赤白エプロンとハンドバッグが
ママのトレードマークになった理由は?

いつもエプロンを身につけ、
黒いハンドバッグを肌身離さず
持っているムーミンママ。
ハンドバッグには乾いた靴下や糸きれ、
キャラメル、おなかの薬など、
ママを頼ってやってくるみんなの
世話を焼くために
欠かせないものが入っています。
エプロンは、いつも忙しく家事をこなす
ママの象徴ともいえるもの。
ですが、原作小説の初期に登場する
ママはエプロンをしていないんです。

実はムーミン族、外見は全員そっくり。
ぱっと見、誰がムーミンで
誰がパパでママか、区別がつきません。
イギリスの新聞にコミックスが
掲載されることになったとき、
読者が混乱しないよう、
ママはエプロン、パパはシルクハットが
デフォルトと決まったんだそうです。

日本のアニメの昭和版では
ムーミンは青、パパとママはグレーと、
体に色がついていました。
しかし、本来、ムーミン族の体は白色。
平成版でもムーミンはブルー、
パパはグレー、ママはクリーム色と、
色はついていますが、
全体に薄い色になりました。

ムーミンママのモデルとなったのは
ハムの愛称で親しまれた
トーベ・ヤンソンの母、シグネ。
フィンランドの切手のデザインを
数多く手がけた挿絵画家で、
アラビアから50年代に発売された
初期のムーミンフィギュアの原型も
ハムの手によるものです。

「Moominmamma and the berries」は
どこか懐かしい雰囲気の暖かなレッド。
ベリーを摘むママの絵は
頭に飾った薔薇から推察すると、絵本
『それからどうなるの?』(講談社)の
挿絵がベースのようですが、
絵本のママはエプロンをしていません。

マグをはじめ、
アラビア社のムーミン食器のデザインは
デザイナーのトーベ・スロッテが
すべて一手に引き受けています。
食器やカトラリーの形状に合わせて
原画を組み合わせたり
必要な部分を描き加えたり
アレンジをしているのだそう。
マママグの場合は
エプロンが追加されただけでなく、
目も大きく、
優しい表情に変わっています。

マグの絵に合わせて
ベリージュースを飲むのもいいですが、
赤い色が映えるものを考えて、
プリンを作ってみました。
卵1個に砂糖大さじ1、牛乳100ccを
よく混ぜ、茶こしなどで漉します。
マグがすっぽり入る鍋にお湯を沸かし、
ラップで覆ったマグを入れたら
蓋をして弱火で約10分。
ふるふると固まったら、火を止め、
蓋をしたままさらに10分。
冷蔵庫で冷やしてどうぞ。
カラメルの代わりにベリージャムを
添えてもいいかもしれません。
お母さんの手作りプリンを思い出す、
優しい味わいです。

text:萩原まみ(too)