アナログ界のモーニングセット
2012年10月7日
やさしいスニフ?
スニフ(Sniff) 2008-
子ねこに注ぐ視線が優しい、二代目スニフマグ。
茶色から、パステルグリーンへ。
リトルミイに続いて、新デザインに切り替わったスニフのマグ。
正直、ミイは人気キャラだし、落ち着いた印象の緑から
子どもにも受けそうな元気な黄色へのモデルチェンジは、なるほどと納得。
が、スニフは、こういってはなんですが
登場頻度の割には、日本ではそんなに人気の高いほうではないキャラクター。
新マグへの切り換えは意外でした。
ムーミントロールにとっていちばんの遊び友達、スニフ。
キラキラしたものが大好きで、欲張り。
怖がりやで、拗ねやすくて、口癖は「げろはいちゃう」。
ときに足手まといにもなるスニフですが
自分より小さいもの(ミイは別ですが)をかわいがる優しい一面もあるんです。
『ムーミン谷の彗星』(講談社)では
かわいい子ねこを見つけてミルクをあげたり、話しかけたり、
友達になろうとけなげな努力をします。
でも、気まぐれな子ねこはいっこうにスニフに懐いてくれません。
ムーミン谷めがけて接近してきた彗星がいよいよぶつかろうかというとき、
スニフは子ねこを探して安全な洞窟を飛び出します。
また、スニフが主人公の短編『スニフとセドリックのこと』
(『ムーミン谷の仲間たち』収録)を一読すれば、
スニフ観(?)が変わることでしょう。
コミックスのスニフは、小説よりやや大人の設定。
特にいちばん最初のムーミン童話『小さいトロールと大きな洪水』(講談社)では、
小さな弟のような存在だったスニフが
ムーミンをそそのかして金もうけを企むちょいワルに変身しています。
この新デザインのマグで、
子ねこをぎゅっと抱きしめているスニフですが、
これとまったく同じカットは原作には存在しません。
コミックス『ひとりぼっちのムーミン』(筑摩書房)の絵をベースに、
デザイナーのトーベ・スロッテさんが他の場面に出てくるねこの姿を
描き加えたんだそうです。
優しいペパーミントグリーンのマグには淡いピンク色のレモネードを。
『ムーミン谷の彗星』の売店で、スニフは「赤いレモン水」に飛びついていましたっけ。
海外ではピンク色のレモネードが市販されていますが、
日本ではあまり見かけません。
ラズベリーでもストロベリーでも生か冷凍の赤いフルーツをマグに入れ、
スプーンで軽くつぶします。
硬いときは、マグのまま、軽く電子レンジにかけてもOK。
そこにレモン1個分の果汁を絞り入れ、蜂蜜などで甘みをつけます。
水orソーダで割れば出来上がり。
くれぐれも飲み過ぎて“スニフしちゃう”(ゲ◎はいちゃう)ことのないように!
text:萩原まみ(too)