ディルオイル(Tilliöljy)
2012年11月7日
ハードボイルドなリトルミイ。
リトルミイ(Little My)
2008-2014
かわいい皮肉屋、リトルミイ。
車のCMにも起用され、主人公ムーミンの人気をしのぐ勢いのリトルミイ。
フィンランドでも特に女の子から圧倒的な支持を得ているそうです。
ミイのいちばんの特徴はなんといっても小さいこと。
裁縫かごで寝起きしたりスナフキンの帽子に座ったりできちゃうほどです。
といっても、そもそもムーミンってどれぐらいの大きさなんでしょう?
原作者のトーベ・ヤンソンの答えは「電話帳ぐらい」だったそうですが、
肝心の電話帳のサイズもあまりはっきりしていません。
とにかくムーミンやミムラねえさんと比べて、ミイは格段に小柄。
ちびのミイ、リトルミイという名前もギリシャ語で最小を意味する
μ(みゅー)に由来します。
ミイの母は子沢山のミムラ夫人。
『ムーミンパパの思い出』(講談社)で20番目の娘として誕生しました。
同書の最後、思い出を語り終えたパパと旧友が再会するシーンでは
ミムラ夫人の子どもは36人に!
妹弟ができても、ミイはやっぱり小さいまま。
その後、長女のミムラねえさんとムーミン谷で暮らすようになり、
『ムーミンパパ海へいく』(同)ではムーミン一家の養女になりました。
ミムラ族特有のおだんご頭がキュートなリトルミイですが、
その性格はハードボイルド。
誰にでも遠慮なく自分の意見をズバズバ言うだけでなく、
怒るとガブリと噛みつくことも!
もじもじしがちなムーミンの背中を押してくれる存在でもあります。
平成アニメ『楽しいムーミン一家』のイメージが強いため、
ミイというと赤いワンピース姿がパッと思い浮かびますが、
昭和アニメでは黄色のワンピースを着用。
原作小説の挿絵やコミックスではたいてい無地で、
モノクロなので色はわかりません。
2008年、リトルミイのマグは、緑色の「Little My Sliding」から
黄色ベースの傘をさしている絵に切り替わり、
小さいお子さんにも好まれそうな楽しい雰囲気になりました。
アラビアマグに登場するミイの服は絵本版が採用されています。
旧緑マグのストライプの服は『さびしがりやのクニット』(同)、
新黄色マグのドットのワンピースは『それからどうなるの?』(同)
で着ているものです。
鮮やかな色使いのミイのマグにはトマトジュースが似合いそう。
ミイをイメージしてピリリと辛いタバスコ、酸っぱいレモンをキュッと加えて。
大人の方はウォッカも足しちゃえばブラッディ“ミイ”になりますよ!
text:萩原まみ(too)