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2022年7月7日
そのまま鍋に投入っす

お料理番組で、タサン志麻さんが自宅で愛用している俎板を紹介されていたのですが、メイン使いの俎板だというのに、意外にも小さめのサイズだったので驚きました。その理由は、俎板でカットした食材をそのまま鍋に投入しやすいという事と、料理中に何度も洗う俎板は、小さい方が取り回しやすいという理由からでした。そういうの、秒で影響されます。志麻さんが言うならばと、早速うちの小さな俎板ズ、薬味俎板 正角&長角を出動。早速ラタトゥイユの下ごしらえに使ってみたところ、俎板が小さくなったことにより、鍋投入時にズッキーニがファラウェイする事なく鍋の中に着地。一粒たりともガス台の向こう側に送ることなく調理できました。小さい俎板、いい仕事する!レシピ4人分の分量、写真ではちょっとモリモリ感ありますが、具材を切りながら炒めながらでチャチャッと作れる要領の良さがあれば、薬味俎板2枚で十分使いまわせそうな気がします。(スコープ酒井)

2019年1月1日
ゆず

スコープさんにこの連載の話をいただき、シャチョウさんに「旬、シュ瞬!」という、かっこいい連載タイトルをつけてもらってから、なんとか、旬の食材が家庭料理にいかされるところを切り取ったようなものが書きたいなぁと思うのですが、本当にむずかしく、毎回悩みます。

そんな僕が季節の料理を考えるとき、いつも頭をよぎり、憧れてしまうのが、辰巳浜子さんの『料理歳時記』というエッセイに書かれているような、食材との距離感や向きあい方です。こんな風に食材をくまなく観察し、大事にし、楽しみきれたら、料理は自然と上達していくのだろうと思います。この本は、大学生の頃に手にとってから、ボロボロになるまでなんども読み返していて、日本の家庭料理ってどんだけかっこいいんだ!と僕に気づかせてくれた本です。

今回のテーマの“ゆず”について、料理歳時記には、「年を越すと中身の汁が日に日に減って、薄皮や綿がポッタリしてきます。…こんな状態になったゆずが最高に美味しい」とあります。これを読んだ20代の僕は、それを実際に確かめて、「なるほどなぁ~」と一人頷き、自分の経験として取り込めたことを喜んだりしてたんですよね。

年末から手に入る黄ゆずは、本にも書かれている通り、寒さが本格化した年明けくらいからしっかりと熟して皮までも柔らかくなってきます。ちょうど鍋を囲む回数も増える季節ですから、オススメしたいのは、果汁→自家製ポン酢醤油、しぼった後の実→速攻で砂糖和え、という使い方です。

手順としては、はじめに果汁をしぼってポン酢醤油を作ります。自家製○○というと難しい感じがするかもしれませんが、すごく簡単。ゆず2個分の果汁をしぼり、少し酸味を足すために酢大さじ1を加えたら、あとは醤油を大さじ5、鰹節の小袋を1~2袋分沈めるだけ。

しぼった後のゆずは、種だけは丁寧に除いてあとは細切りにします。ゆず2個に対して砂糖大さじ3を混ぜ合わせ、ねっとりとしてくれば完成です。個人的にはあっさりした甘味のグラニュー糖を合わせるのが好きですね。

出来上がったポン酢醤油は冷蔵庫で1時間くらい寝かせてから上澄みを使うようにして、砂糖和えは箸休めや飲み物などいろいろと使ってみてください。食材を丸ごと使い切った満足感も味わえますよ。

年を越したゆずの果汁は減ってくるといっても、ポン酢に使えないほど果汁がないわけじゃないのでご安心を。それから、ポン酢に入れた鰹節は、数日経ってからしっかりしぼっておくと後々使いやすいです。冷蔵庫保存すれば今期の鍋シーズンの間はずっと使えますので、ぜひまとめて作っちゃいましょう!

(c)冨田ただすけ
文・写真/冨田ただすけ

2018年9月1日
みょうが

いまから16年ほど前、社会人になった僕は、縁もゆかりもない土地で暮らしはじめたこともあって(もともとインドア派だったのが)かなりしっかりめの出不精になっていました…。

当時の休日の楽しみといえば、料理とベランダ菜園。料理するなら薬味くらい自分で育てなきゃと、はじめてのベランダ菜園に挑戦したのもこの頃です。ただ、ベランダ菜園のトップバッターに「みょうが」を選んだ時点でけっこうな変わった20代男子だったかもしれません…。

みょうがを育ててみて、「みょうがって土の中から出てくるんだ」と、新鮮な発見もあったのですが、ベランダの一角を占領するほど予想外に大きく育ち、一人では食べきれない量のみょうががとれた時には、嬉しい反面、どう食べるか、正直頭を悩ませました。

さて、夏のイメージが強いみょうがですが、実は夏のものは少し小ぶりで、9月くらいから、大きく丸みをおびてきたものが土から顔を出しはじめます。 スーパーでみょうがを選ぶときは、先端や切り口にみずみずしさのある、ぷっくり丸々としたものを選ぶとよいですね。と、まぁ、みょうがの目利き的なことを紹介したものの、いくらいいものを買っても1個だけ薬味で使って、残りを冷蔵庫でほったらかしにしちゃあいけません!みょうがはけっこう足が早い。買ってきたらそれを覚えているうちに、パパッと使っちゃった方がいいんです。

若かりし頃のベランダ菜園のおかげで、僕のみょうが偏差値がいっきにアップしたこともあり、簡単なレシピはおてのもの。意外かもしれないですが、みょうがは火を通して食べると手軽でたくさん食べられます。今回はただ焼くだけの一皿を紹介します。フライパンに油を多めに入れ、縦半分に切ったみょうがを、切り口を下にして並べて2、3分焼きます。裏返さず、切り口に軽く焼き色がつけば、お皿に。あとはお皿の上で味付けをします。

ひとつ、みょうがの盛り付けにだけポイントがあって、調味料が中にしみ込みやすいように切り口を必ず上にしましょう。そこに砂糖を薄くふりかけ、酢と醤油を同量まわしかければOKです。最後に、かつお節とごまをたっぷり!みょうがの個数はあまり関係のないレシピなので、少量でもまとめてでも、ぜひ一度みょうがを焼くことをやってみてください。このステップを踏めば、あなたのみょうが偏差値もきっとアップするはずです!

(c)冨田ただすけ
文・写真/冨田ただすけ

2018年6月10日
第42回 おかえりのレモン水

おかえりのレモン水おかえりのレモン水
おかえりのレモン水おかえりのレモン水
おかえりのレモン水おかえりのレモン水
おかえりのレモン水おかえりのレモン水

2016年9月7日
俎板増えて、手間が減る、私の料理大革命。

東屋の薬味俎板。 見た目はただの木の板だから、派手さも、 キャッチーさもないのだけど、 オマケにはこれがいいねと、 そうなったのには、ワケがある。

2015年の秋、スコープに小さな俎板が届いた。 薬味俎板の試作品、一度使ってみてと、 東屋の社長が送ってくれたものだ。 私たちは早速、スコープの撮影合宿の台所に、 それを持ち込んだ。

最初は、薬味を切る為に使うもの、 という頭でいたから、素直に薬味を切った。 ニンニクやしょうが、少し切るだけなら、 これくらいのサイズがあれば十分。 他の食材に臭いが移る心配もないし、 料理を手伝ってもらう時も、俎板が もう一つあると作業しやすい。 これは案外便利なもんだと、 それだけで、十分満足していた。

ところが、さらに2~3枚、枚数を 増やしてみると、使い方が少し変わってきた。 俎板ひとつ時代は、切った食材を、ボウルや バットに移さないといけなかったけど、 今や十分なスペースがあるから、わざわざ 動かさなくても、そのまま俎板にステイ。 小さめの俎板は、鍋にダイレクトに 投入するのもやりやすい。

実はここが、案外ジャブのようにきいてくる、 目からウロコポイント。 ボウルやバット、余計な洗い物が増えないし、 それぞれの材料を切る作業の間に 『俎板を使って、洗って、拭いて』という めんどくさいのが入ってこないから、 包丁仕事が一気に進む。 魚や肉、野菜が、それぞれ別の俎板で 調理できるのも、モヤが晴れたところ。 全ての俎板が空になったら、束子を手に、 まとめて洗う、拭く、干す。 ちょこちょこ洗いからの解放は、私にとって 大いなる料理革命となったのであった。

料理上手な皆さんからしたら、 『何言ってんだぁ今更、そんなのとっくに やってますよ、あたしゃ。』 なんて、当たり前の事かもしれないけど、 私は今まで全くそんな事に気がつかず、 一つの俎板を使いまわし、やたらと時間を かけて料理していたわけで。 いつも母親に、『バカ丁寧で時間ばっかり かかる』と、こき下ろされるのだけど、 これで少しはマシになるかな。

便利グッズというよりは、気持ちよく 料理する為の小道具。 そんな所が、とても東屋らしいから、 オマケは実にしっくりきている。 あんまり使い易いもんだから、 もはやそれだけにとどまらず、 販売もしたいね、 そしたらみんな買い足しもできるし、 檜の次は、別の材に変わったりしても 面白いかもね、 色んな木の俎板があったり…なんて話にも 発展中。 私も最低3枚は欲しいと思っている。 そうなると一枚はオマケでゲットして、 その次の販売を待つか??? スタッフという立場を忘れて、 攻略を立てるのでした。

text:スコープ ナルト

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