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2023年6月12日
第一ステップ、乾燥

静岡の土屋製函所さんから茶箱の製作道具や機械類が岐阜に移ってきてもうすぐ一年。そろりそろりではありますが通常業務の合間を縫って工房の内装や加工機械の設置など茶箱製作に向けての準備を進めております。茶箱の杉板に関しては岐阜の近隣のものを使ってみたかったので協力してくださる製材所さんにお願いして納品していただきました。土屋さんのところでは皮付きの材が当たり前のように思っていましたがこの辺りでは皮付きで製材して未乾燥のまま納める事がないそうで茶箱製造所がない岐阜においてはこれ自体が特別仕様なんです。土屋さんで学んだ通り乾燥が進む様に木が生えていた先端を下にして板を縦に並べ雨風にさらしながらアクを抜き二ヶ月ほど乾燥させます。環境が異なる場所で始める一からの茶箱作り。従来通りのやり方で問題がないか最初はトライアル的な意味もあり少量からのスタートですがまずは第一ステップの乾燥を成功させ移動から一周年となるころには次のステップに進みたいと思っています。トタンの納品はもう済んでいてとにかく板ハギ担当の僕のターンが完了しないと先に進まないので茶箱チームは暫くおあずけ状態。1日でも早く茶箱を作りたくてみんなウズウズしております。(茶箱製造 板ハギ担当 スコープ家具班 平山)

2022年7月6日
巣立ち、引き継がせていただくもの

2022年6月吉日、静岡県藤枝市、土屋製函所での茶箱製造がとうとう幕引きとなりました。土屋さんが先代から使われていたという機械や道具たちを引き継がせていただく事となり、梅雨の晴れ間を縫って、引っ越しを行いました。今までありがとうとこれからもよろしくねの気持ちで、土屋さんたちと一緒に磨き上げ、大事にスコープ倉庫へと輸送。余った材も板一枚・釘一つ無駄にすることなく綺麗にまとめ上げ、頂いて帰りました。丁寧な仕事をされる土屋さんらしさは最後まで一貫したものでした。そして、私たちが土屋さんの傍で茶箱の研修をさせていただくのもここまで。岐阜倉庫のすぐ近くに家具工房兼茶箱工房として工場を借りられることになり、手入れをして、とうとう私たちの場所が始動します。茶箱に使う材料もこれからは自分たちで手配をして、製作が始まります。土屋さんからスコープ製茶箱に『合格』をいただけるその日を目指し、ここからがまさに正念場。まだまだ道のりは険しいですが、スコープ茶箱チーム、頑張ります!(スコープ熊澤)

2022年6月29日
呼吸する和紙を張る

茶箱に張ってある紙っていったい何?恥ずかしながら私は茶箱製作に携わるまで、あの紙にどんな意味があるのか何ひとつ分かっていませんでした。よくクラフトテープが張ってあると思われがちですが、土屋製函所で使っている紙の素材は和紙になります。カットされた細長い和紙に糊付けし、杉板の継ぎ目や節に張ることで箱自体を保護し、強度が増します。完成された茶箱を見てみると和紙には柔らかな趣があり、手にした時の手触りも優しいです。また傷んできたら張り直すことが出来るので、何年何十年と世代を超えて使い続けることが出来ます。和紙には木材と同じように湿気が多ければ吸収し、乾燥していれば放出を繰り返す調湿効果があります。茶箱の外側は環境に合わせて変化しますが、トタンで覆われた内側は外部からの湿気、光、匂いなどから守られます。研修初期の頃、土屋さんが仰っていた「(茶箱は)生きている」という言葉が忘れられません。クラフトテープではなく和紙を使う意味。茶箱という保管箱を作るうえで理にかなった素材なんだなぁと修行を重ね、実感しています。そんな静岡での茶箱修行もあとわずかです。(スコープ柴原)

2022年6月2日
判押しは茶箱の顔となる

研修の最初のころ、初めて一から自分たちで作った茶箱を使ってみようと自宅に持ち帰ったのですが、部屋に置いて眺めているとなんだかのっぺりして見えるんです。⁡そう感じた理由は、判が押してないからだと気づきました。土屋製函所製の茶箱には屋号のマル徳とサイズを示す判が押されています。⁡普段何気なく眺めていたけど、あるのと無いのだと結構違う。この判は完成後、箱詰めされる直前に面の美しい方を選んで押されます。すると一気に茶箱が引き締まり、完成した!という趣になるのです。⁡ところでなぜ、土屋製函所なのに屋号がマル徳なのか?尋ねてみると先代の名前が土屋徳蔵さんだったため徳蔵の徳の字を取って屋号になったのだそうです。⁡研修中は休憩時間に静岡のお茶をいただきながら、そういった土屋製函所や茶箱の歴史をたくさん教えてもらっています。⁡茶箱の作り方だけでなく、それに纏わる歴史や考えも受け継ぐ、そう気持ちを引き締め自分たちだけで作った茶箱に初めて判を押してみると思いが強すぎるのかゴン太滲みマル徳になってしまいます。判押しも含め全てを綺麗に仕上げられるよう今後も修行を重ねて参ります。(スコープ錦見)

2022年3月21日
板に手間と時間をかける

本日は茶箱製作の手を休め板干し場にて、干し終えた板を畳む作業をしております。茶箱製作はまず素材となる板を干すところから始まります。丸太を薄くスライスした材をおよそ1ヶ月半から2ヶ月の間雨風に晒し乾燥させます。雨と乾燥、相反する感じですが、土屋さん曰く、雨に濡れないときれいに乾燥が進まず、のちに反りや歪みが出てしまうのだそうです。ここ数日、藤枝は晴天続きで今日は風も穏やか。絶好の畳み日和ということで、茶箱製作スタッフ総出で作業を行いました。十分乾燥した材は軽く、2ヶ月前に干した時より体感的に半分くらいの重さになっているので作業はテキパキと進みます。積み重ねた材は一旦ここでカバーをかけ保管されます。この作業、雨の日は濡れるのでお休み。晴れていても、万が一風で煽られ板を倒してしまうとキズになり、目に見えない小石が板に付いてしまうと機械の刃を傷める原因となるため風が強い時も日を改めます。なんだかカメハメハ大王の歌みたいですが、土屋さんで茶箱作りを学んでいると材も機械も、とことん大切に扱っているのがよく分かります。手間と時間をかけた材を大事に使い、土屋さんのものづくりに対する姿勢も継承しながら、引き続き茶箱研修に励んで参ります。(スコープ平山)

2022年2月23日
修理して使い続けられる物

静岡県藤枝市の土屋製函所にて、茶箱製造研修中です。朝、出勤するとちょっと変わった茶箱がひとつ。土屋さんに伺ったところ近所のお茶屋さんから頼まれて修理をしたものとのこと。30年以上使い込まれた茶箱、その傷んだ内側のトタンと和紙が土屋さんにより新しく貼りかえられていました。でも、杉板は良い感じに経年変化を遂げ貫録を感じるものでした。お直しを依頼した方も、ゴミにする気持ちになれずまだ使い続けたい。と土屋製函所を尋ねてきたのだそうです。茶箱が作れるようになれば、いつか修理も出来るってことか!と明るい未来を感じる出来事でした。直して使いたいと思っても直せないという場面に生活をしていると結構出くわします。けれど、茶箱は直せる。トタンの張り替えもできるし、和紙は正麩糊で貼られているので、温かいお湯を布に含ませ当ててやれば綺麗に剥がし貼り直すことができます。30年前に作られたものであっても。こんな場面に立ち会えたのもラッキーでした。学びの絶えない、茶箱づくりの現場です。(スコープ熊澤)

2022年2月16日
終わる時には終わるんだけど

静岡県藤枝市の土屋製函所さん。長らく茶箱の製造を続けてくれましたが、流石に87歳となり、これ以上続けることは難しいと判断され、昨年末に廃業を決められました。そして、その6ヵ月前にスコープは倉庫の拡張を決めました。 関係のない2つの決定事項なのですが、広くなる倉庫の中に茶箱製造の場を設けスコープで茶箱製造を引き継ぐのはどうだろう?というアイデアが生まれ、とりあえずやってみよう!そんなプランが現在進行中です。昨年11月からスコープスタッフが藤枝市にある土屋製函所で修行を積み、本年からメンバーを4名に増員しまして土屋さんの工場をお借りして定期的に茶箱製造を試みています。そこで土屋さんに直接指導して貰うことで完成度を高めていく予定です。そして土屋さんからもOKをいただけるクオリティで茶箱が作れるようになりましたら、スコープ倉庫内にスコープ製函所が誕生し、スコープ製茶箱の販売が始まる!かも?しれない。実際どうなるのかわからない話ですが、コレが長らくボンヤリお伝えしていました《スコープの2022年は倉庫が広がり物作りが始まる》その一部ですから、うまくいくようどうか願っていてください。(シャチョウ)

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