東屋 / ガラスプレート

宙吹きのガラスプレート

東屋のガラスプレートは、京都の晴耕社ガラス工房で、ひとつひとつ宙吹きでつくられています。型を使わず、職人の技で成形されるので、すべてに個体差は生まれるのですが、可能な限り同じサイズ・同じデザインに揃えていくなかで生まれる個体差こそが、手仕事で作られるガラス製品の大きな魅力のひとつだと思います。また、宙吹きのガラスプレートは、あまり広く作られているものではないので、その物の雰囲気はとても新鮮！他とは違う魅力を感じます。宙吹きでプレートをつくる場合、最初から平らに吹くことはできないので、まずガラスを膨らませてから広げていくという手順が必要になります。ボウルをプレートへと変形させていくようなイメージです。それもあってプレートは特に手間がかかり、グラスやボウルより制作が難しく、生産には時間も技術も必要です。また、この形状のガラスプレートを宙吹きで仕上げると、プレートの底がどうしても膨らみます。ただ、その膨らみもできるだけ抑えられているので、実際に使用してみると、そこまで気にはなりません。実際、底が盛り上がっていることで、デザート皿としては使いづらいのでは？と気になり、実家でもらったメロンを試しにのせてみました。多少の傾きはあったものの、安定感にも見た目にも問題はなく、心地よく使うことができました。

Omaみたいな透明のリムがナイス

僕の大好きなOmaガラスプレート（廃番）のように、透明リムが料理をとても綺麗に引き立ててくれるので、前菜を適度な量で盛り付けるだけで立派な見栄えになります。正直に書くと、Omaガラスプレートが忘れられなくて、あんな雰囲気のガラスプレートが欲しいと東屋さんにリクエストしたところから、このガラスプレートの開発は始まっているので、そもそも僕の好きな方向なのです。そんなガラスプレートだから、最初に盛り付ける料理も考えました。それでGWに食べて強く記憶に残っていたある前菜を思い出し、写真をたよりに再現してみました。ボウルに湯剥きしたミニトマトと白ワインビネガー、塩コショウ、オリーブオイルとアーモンドを入れ、軽く混ぜて冷蔵庫で冷やしておきます。そこへトマトと同じぐらいのサイズに丸くくり抜いたメロンを投入し、お皿に盛り付けたら、生ハムを食べやすい大きさにちぎってのせます。最後にイタリアンパセリで少しだけ飾って、黒コショウをふれば完成。ミニトマトとメロンが同じぐらいのサイズになっているところがポイントで、そこを知らないとメロンをトマトだと思って食べるから、甘くて驚きます。記憶の再現なので、これで正解なのかどうかはわかりませんが、とっても美味しくて僕は大満足でした。また、フルーツボーラーでメロンを丸くくり抜く作業も楽しいです。

お店みたいな分量をおかわりする

このガラスプレートには冷製パスタがとっても似合いそうだなぁと思って、盛り付けてみました。直径18cm、リムがあって、量はそこまで沢山は盛り付けられません。お店で食べるパスタみたいな量だなって思いながら盛り付けたら、想像より素敵な雰囲気！とても美味しかった。でも、作る量が少ないわけではないので、冷製パスタをおかわりしました。ガラスプレートをサッと洗って拭いて、おかわりは1皿目より大胆に盛り付けてみる。2皿目！これがまた美味しい！大満足でした。外食してパスタが出てきて、「もっと食べたかったなぁ。」と思うことがあります。足りないぐらいが丁度いい、もっと食べたら美味しくなくなる、きっとそうだと思いこみ、おかわりした経験はありません。でも、お店みたいな量の美味しい冷製パスタ、僕の場合は2皿なら美味しく食べられるとわかったのは、このガラスプレートのお陰です。冷製パスタは、沢山盛られた1皿より、少なめに盛り付けられた2皿の方が美味しく感じるんだと思います。数日後には、また違う冷製パスタを作って食べていたぐらい、僕はこのガラスプレートと冷製パスタの組み合わせが気に入りました。

ブランド

東屋

デザイン

猿山修 (さるやま おさむ)

製造

晴耕社ガラス工房(せいこうしゃがらすこうぼう)