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2015年10月22日
シエッポを見て、オイバがどれもいいじゃないかと言う理由。

シエッポってのは、どうも他のバードと違う。加えて復刻シエッポとも少し違うものを感じるから、最初のシエッポは独特だ。スコーププレゼンツ、4度目のシエッポは、その初期シエッポと同じ匂いにしたくて、形だとか大きさだとか、考えに考えて、あれやこれやと調整し、修正しまくってきたのだけれど、結局のところ、多少の形の枠組みは必要にしても、あとは口を出さずに素直に作る事こそが、シエッポの魅力を最も高めるのだという事に気付いた。シエッポにはこれという理想形があるわけではなく、生産工程の積み上げ、つまりその作り方がシエッポなのだ。信頼する腕の良い職人が勢いよく作るからこそできる物。だから別の場所で作るとおかしな事になる。プッと膨らませ、ハサミでチョキンと切り込みを入れ、片方は丸く整え頭にし、片方は潰して尾を作る。コテで体の形を整えてクチバシをつけ、そのクチバシが少し下向きになるようハサミでパチンッとカットする。あとは拭き竿から切り取るだけ。特別な装飾や、特別な形を作るために手を加える過程がない。ただ綺麗な色硝子を組み合わせ、手作業のみを素早く積み上げ、小さく単純な鳥を作ったという事なのだ。だから、形は様々で実にバラバラであり、コテの跡だとかハサミの跡だとか、人の手仕事の跡が随所に見える。それらがまとまって、シエッポの魅力なのだから、オイバはどれを見てもいいじゃないかと言うのだろう。そして、これは沢山あるから面白いのだ。沢山作れば作る程に色々なシエッポが生まれるのだから。今回の復刻は昔のバリエーションと手頃な価格を目指し、相当な数量を作る事になってしまったのだけれど、案外良い結果に結びついてしまったのかもしれない。

text:シャチョウ