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2022年4月7日
真鍮銀めっきのお手入れ

東屋のお盆・小盆・バンクトレーの真鍮銀めっきは、経年変化により自然と黒っぽく変色していきます。最初黄色く、徐々に黒っぽくなる銀製品の変色は、硫化と呼ばれる現象で、銀が空気中の硫化水素と化学反応を起こし、硫化銀という物質に変わる事で起こるそうです。少し黒っぽくなってシャビー?と言うのでしょうか、アンティークな雰囲気を作り出すのが真鍮銀めっきの魅力ではあるのですが、うっかり長期間仕舞い込み、久々に対面してみると最後に見た時から変わり果て、ゲゲゲ!なお姿になってたりします。

このような銀製品の変色アルアル、スコープの掲示板でも「どのようにしたらとれますか?」という質問がありましたので、一般的に最強と言われている重曹とアルミホイルを使った方法で試してみました。まず、鍋にアルミホイルを敷いて銀製品を入れ、沈むくらいの重曹水(お湯3:重曹1の割合)で5分程度沸騰させた後、お湯が冷めたら取り出して洗いました。

お盆はサイズ的に収まる鍋がなかったので、東屋タンカー2 にビニール袋とアルミホイルを被せ、重曹+熱湯を入れて、冷めるまで漬け置きしました。

漬け置きにアルミ製のものを使うとアルミ自体が黒ずんでしまうので、アルミのタンカー2やアルミ鍋などを直接使うのはNGです。もし使うのであればビニール袋で覆うなど重曹が付かないように工夫してください。さて、この方法でバンクトレーの強目に変色していた黒ずみは一段階薄くなりました。銀めっきのお手入れとして一般的に推奨されている方法ではここまで。

ここからは、あくまで番外編として参考までに。実は洗い流す前に、溶け残った重曹を柔らかい布に取って少し力を入れて磨いてみたところ、残っていた黒ずみがかなり綺麗にとれました。一見すると銀めっきが剥がれたり表面に傷が付いたようには見えませんが、重曹で研磨している行為に等しいのでめっきが剥がれる可能性があります。綺麗にはなりますが、お手入れ的にはオススメできません。

真鍮銀めっきは日々愛用し、布巾で拭く。そうしていれば自然と磨かれるので硫化が進まず、極端な黒ずみにはなりません。銀のアクセサリーは常に身に付けていると、黒くならないと言われるのと同じですね。最後に、銀製品は硫化以外にもうひとつ塩化という現象があります。塩素系のものに触れることで強い黒ずみを起こし、これは手強くてなかなか取れません。キッチン周りでいうと塩素系漂白剤の飛びハネはもちろん、漂白したばかりの布巾も、気を付けた方が良さそうです。(スコープ酒井)