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2007年11月5日
ブルーベリーストレス

冷蔵庫はブルーベリーのためにある

フィンランドに訪れた外国からの旅行者の多くは、私達のベリーに感激され、へルシンキのマーケット広場で小さなプラスティックの入れ物に入ったブルーベリーやイチゴ、黒スグリなどを買い求めます。私たちフィンランド人にとってもやはり、大自然で育った汚れのない新鮮なベリーを口一杯に頬張るのは最高の幸せを感じる一瞬です。

しかし、そんな新鮮なベリーも時に現地に暮らす私達にとって大きなストレスを生む原因だったりします。一家の主婦である私は、フィンランドの習慣にのっとり大量のベリーを保存しなければならない大役を引き受けることになるのです。

通常、フィンランド人家庭には冷蔵庫があります。容量は平均で300リットルぐらい。これは他でもない、ベリーのためにあるのです。健康志向の人々は、冬の間も毎朝オートミールにどっさりとベリーをのせて食べようと、こぞって何百リットルものベリーをここに保存します。最悪なのは、この何百リットルものベリーを自分の足で森に行って、全て自分の手で摘まなければならないということ。(もしマーケットからベリーを買ったなんてことが知れたなら、親戚中の笑い者になってしまいます。)

ベリー摘みがのろまである事は、恥ずかしい

72歳の私の父は、ブルーベリー摘みの達人です。彼は手に持って使う小さなブルーベリー摘み用のツールを使い、3日間でゆうに70リットルは摘み取ります。(参考までに、ブルーベリー一粒は直径1㎝以下で、バケツ一杯で10リットル。)母は素手で摘んで、同じ時間で約10リットル。もし私が森に行ったなら、同じ時間の間に摘めるのは1リットル以下…というところでしょう。

私は森を歩くのは大好きだし運動も好きです。でも私はとにかくこのベリー摘みが苦手なのです。そして、ベリー摘みがのろまである事は、フィンランドでは恥ずかしい事なのです。

いつもベリー摘みのあと、「わが家の冷蔵庫はもう一杯で入らないから、そっちにバケツ何杯分か持って行って良い?あなたの子供達にもちょっと食べさせてあげてよ。」と、私の自己嫌悪を良く知っている両親から電話が入ります。

皆さん、この悔しさがわかりますか?でも、受け取る以外に私は何ができるでしょう…。で、私は額に汗してブルーベリーケーキを焼くのです…。これはもちろん私のお得意分野です。


Text & Recipe : Hanna Jamsa (ハンナ・ヤムサ)

ヘルシンキを拠点とした現地でのガイドツアーや様々なサービスを日本人旅行者に提供する会社、My Suomi(マイスオミ)代表取締役。実はフィンランド屈指のアンティークコレクターでもある。フィンランド・ヘルシンキ在住。

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材料も手順も少しくらい適当になってしまっても大丈夫ですよ。私の知っているレシピの中で一番素朴なのがこのブルーベリーケーキなんです。だからどんな人が焼いてもちゃんとその人の味が出て、おいしくなるんです。 私のお気に入りはこのレシピで小さめの耐熱皿2皿に分けて焼くことです。一皿は家族と一緒に食べて、もう一皿は同僚と一緒に食べることもできますし、お友達にプレゼントするにも小さめのサイズの方が喜ばれます。もちろん残った一皿を自分で食べる楽しみも残りますしね。