一番いいビンテージを元ネタに、別注してみたツートン。









artek / Domus Chair
イルマリ・タピオヴァーラの
ドムスチェアは
北欧椅子のスターになるって予言
これは研究材料で、これを使ってオリジナルや別注を組み立てるんだって、相当量のビンテージチェアを買い集め、何年も数々の椅子を使って来たんだけど、その中で好んでいつも座っているのは、フリッツ ハンセンのエイトチェア、アルテックのチェア69、そしてイルマリ・タピオヴァーラのドムスチェア。この3脚だった。中でも、ドムスチェアは特に長時間座る時に、ほぼ確実に選ぶ。シープスキンをバサッとかければ、これに勝る快適さは、なかなか他に見つからないんじゃないか?と思う程に座り心地はよい。そして、この組み合わせは真夏以外いける、というのも気に入っているポイント。
1946年にヘルシンキの学生寮ドムス・アカデミカの為にイルマリ・タピオヴァーラがデザインしたドムスチェア。
ドムスの良い所は、嫌な所がない所だ。座面も広くて座りよいし、背の形状によって背骨が当たって痛い、なんて事を聞く椅子もあるけれど、ドムスに関しては、それもない。またフィンランドらしい骨太な作りでとても丈夫だし、40年以上経過した古い物ですら、今でも現役で安定して座れている。小さな肘掛もとても便利で重宝し、肘掛が小さいから、テーブルに収めた時も、椅子が大きく出なくていい。更に、こんな骨太な作りでいてスタッキングできるというのはなんとも可愛らしい家具だと思う。Yチェア、セブンチェア、オシャレな北欧空間をほぼ占拠するデンマーク椅子群に加わり、北欧のド定番椅子の中心としてフィンランドのドムスチェアが新たに加わるんじゃないかと、僕だけかもしれないけれど、そう予想中。新スター誕生か!?













都会的な洗練された家具
ではないんだけれど
これがいいと思ってしまう。
このドムスチェアには、なんとも素朴な可愛さがあるよう。それは洗練された都会的な魅力とは違うどちらかといえば、モサっとした、田舎の良さみたいな所。エロカッコイイではないけれど、ダサオシャレ、ダサレだ。なんかホッとするし、印象も暖かい。これは本当に不思議な魅力だと思う。イルマリ・タピオヴァーラのデザインした家具に共通する魅力というか。このドムスにも、ピルッカにも同じようなそういう素朴で純粋な可愛らしさがある。また、日本でよく知られた椅子でもなく、これを選ぶのも、見栄みたいな所から離れた所にあって、どや感もない。そういうのも良いのでないかと思ったりする。よくよく振り返ると、多くの名作椅子が並ぶスコープの事務所で、スタッフが欲しいと口にするのは、みんな、ドムス。友達から仕入れられない?ってメールがくるのもドムス。なんとも不思議なのだけれど、僕の周りは今、ドムスが欲しい、みたい。やはり、ちょっと変わった魅力があるようです。


別注しちゃったのは
僕が愛用しているビンテージの配色を
復活させたかったからってだけの理由
結局、ここを書く事で、僕がビンテージの椅子を買い集める事が、無駄使いではなくとても意味がある事だ、という事がわかる。そう、今回の別注のベースは古いドムスチェア。その配色を初めて見た時、どうもモサっとした 印象だったのだけれども、ビンテージのドムスほど見つけにくい椅子もないので、状態もいいからと買う事にした。それで使い続けて、見事に気に入ってしまった。背と座面が明るくて、フレームが濃い。もうコレを使いだしてから、ナチュラルは、僕にはちょっと重みが足りない。だから、お気に入りの配色で別注してしまったわけで、更に全てを均一に揃えるより、バラバラに好きに揃える方が良いという気持ちも込め僕の持ってるビンテージに近い色2色を使い、4バリエーション作った。まーどれがどれでって事はないけれども、好きに混ぜて、他の椅子も混ぜて、ビンテージも混ぜて使うのがいいんじゃないかと思う。その為に作ったバリエーションでもある。新しいドムスから始め、ビンテージのいいのと出会ったら、それを買い足すというのはなかなか満足行く結果になると思うのです。
ドムスチェアの座面は少し高いです
フロアガードも付いているので座面の高さは46㎝あります。ワイチェアと比較して4㎝高く、スツール60やセブンチェアと比較して2㎝高いです。一般的な椅子より座面は高めです。

ルクソールグレー / ルクソールベージュ

ルクソールグレー / ルクソールベージュ

ルクソールグレー

ルクソールグレー




ドムスラウンジと同じ革
Luxorを使ったオーク革張り
2016年にフルパディング、つまり背も座も革張りでオーダーしたんだけど、届いた仕様は背が革張りではなくて座面だけ革張りだった。サクッと販売して仕切りなおそうと思っていたのですが、予想以上に人気が出たため、そのまま別注を続けています。でも、フィン100ドムスも座面だけ革張りだったし、フルパディングにすると15万を超えてしまうから、座面だけでもいいかと僕の中では結論したっぽいです。また、今回張り込んでいるLuxorという革はヘルシンキのスタバで使われているドムスラウンジと同じ革を張ってまして、とても雰囲気良いのですが、ナチュラルな仕上げの革ですから、ちょっとした傷やシミのような部分、そんなのは何かしらあります。それがいいんじゃない!ってね。
ドムスのレザーにつきまして
スコープ別注品として、ドムスに使用しているJess社のLuxorレザーは、革本来の自然な風合いを重視して生産されています。そのため、クオリティを一定に保つための特殊な加工はあえて施されていません。ゆえに、もともと革についていた傷あとやしわは多くみられますし、また製造されるロットによってもその度合いは大きく異なります。
ものによっては、しわや型押しされたような凹凸が多く見られ、質感や革の雰囲気がやや粗いものもあり、これは、それぞれの個別画像をご覧頂くと良くわかると思います。ただ、これを不良品とする、すなわちそれは取扱を止めるということになるのですが、それは僕たちの向いている方向とは少し違いますから、そのまま販売を進めることにしました。余計な加工がされていないから、独特なしっとりとした感触となり、時間の経過と共につやが出て良い具合に変化します。僕らはそこを重視し、あえてこのレザーを選んでいますから、それぞれの個体をご覧いただき、この感じがイイネ!と思っていただける方、共感していただける方に、選び手に取っていただけると嬉しいです。
そんなふうに身の回りのモノをナチュラルな素材、製法に逆回転していく、というところは今のスコープにとって、とても重要なテーマでもあります。クオリティを均一にする為に、素材の特徴を消してしまう、そんなモノづくりではなく、もっと自由に個性を生かしたものを選び使う、そしてそういった理由から出る原料のロスも極力なくしていく、そういったスコープの裏テーマ的なところを皆さんと一緒に進んでいけたら、素晴らしいんじゃないかなと、そんな風に思っております。
Q&Aのログ
- スツール60 ハニーリノのハニーの色味ですが、アルテックの他のチェアで使われているハニーとは違う色味になるのでしょうか?一緒に使ったとき、組み合わせ的にはどうでしょうか?
- ドムスチェア レザーグレイ購入しました。 レザーのお手入れはどのようにすればいいですか? オイル等塗る必要ありますか?
アルテックより手入れについて回答がありましたので、以下転載しますね。
革張りの家具は、直射日光を避け、熱源からある程度の距離をとって配置してください。革が乾いたり、硬くなる原因となります。革が本来持つ防水や傷の付きにくくする油分を残し、やわらかさとしなやかさを保つためには、年に一度マイルドなクリーナーでケアすることをお勧めします。
汚れの除去: 表面についた汚れは、革を濡らさない程度にしめらせた布を押し当てるようにしながら拭いてください。強くこすることは避けてください。クリーニングにあたっては、泡タイプやリキッドタイプのレザークリーナーの使用をお勧めします。小さな汚れ染みやインク染みの除去には消しゴムの使用が最適です。乾燥を防ぐには、革専用のケア製品を使用してください。液体をこぼしてしまった場合、すぐに布でやさしくたたくように水分を取り除いてください。必要に応じて少量の水を含ませ取り除いてください。テレピン油や靴磨きのような汚れ落としは使用しないでください。
商品スペック
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Artek Domus Chair
