
東屋 / Bar
宙吹き
プレスで作られるガラスもあれば型に吹いて作られるガラスもあり型を使うことなく人が吹いて、人が形作る宙吹きガラスもある。それぞれに良さはあるのだけれど、宙吹きで凝った物を作るとなると手間がかかり、時間がかかる。型吹きでグラス一つ作るのであれば形作る仕事は何分も掛からない。この宙吹きグラスBarを作る現場を見た事があるのだけれど1つのグラスを作るのに二人掛かりで10分以上は作業が続いた。宙吹きで凝ったグラスを作るとなるとこんなに大変な物なのか、少し驚く。関わる職人の数は違うのだが、この小さな装飾の重なりを見ればロリポップや凝ったバードを作る位の手間になるのだろうか。小さな物だから、そこまで手間が掛かるようには感じられないのは惜しい。

口が肥える
ワインの良さなんて全くわからず、ビールばかり飲んでいた時代からスーパーでちょっといいワインを買って飲むようなステップを踏みお店でもワインを飲むようになりリカマンでワイン探しを始めるとワインについて調べるようになり会社も軌道にのってくれば周りにワイン好きの社長群(主に海外勢)が登場し色々と指導してくれるから僕の体も口も肥えていく。そして僕のワイン消費が危険水域に達する。お酒も色々あるけれど、何年も掛け作り上げられた1本を簡単に飲み干してしまえるワインは超危険だ。そしてワインは短いステムの方が家呑み、独り呑みには向いている。

見方が変わる
このBarを愛用するようになってからヴィンテージのグラスの見方も少し変った。プレスか?型吹きか?はたまた宙吹きか?フランス製の古いワイングラスを二つ並べて眺めていた時、ステムの複雑な装飾が似てはいるけれど、全く同じではなくバランスが違っている事に気づいた。この違いがあるのだから宙吹きか、と素人判定し、まさにハンドメイドの証だと特別な価値を感じる。バーも同じ物を並べて見比べれば全体のフォルムや装飾のバランスはどれも異なっている。どれも同じで均一が素晴らしいという見方より、今は違っている方がいいと見える。するとティーマですら黒点があった方が良く見えるのだから不思議だ。

ボーっとする時間
一つ一つ宙吹きで作られたグラスと好きなお酒を傍にキャンドルを灯し本を読んだり、映画を見たりと、静かな時間をどこかで過ごす事はとても大切だとシミジミ感じる。日々は非常に詰め込まれていてちょっとした空き時間もテレビとスマホが埋め尽くしてしまうから。『あなたみたいに毎日が忙しいと音楽を聞いてボーっとする時間もないんでしょ!』って初対面の方に言われた事がある。その時は少し頭にもきたんだけれど、今思えばその通りだ。それ以来、ボーっとお酒を飲む時間を作り、旅行する時も宿以外は一切決めず、色々な国でボーっとしている。

それ相応のグラス
シャンとしたレストランへ行くならいい加減な服装では不格好か。その人の店に対する姿勢ということでもあるから、お店に合った格好で訪れた方がいいということを最近ようやく気付いた。それと同じで高価なお酒というのも長い年月と膨大な労力を費やし、作られているのだから、相応のグラスにて相対した方が良いのだろう。お酒は飲めばなくなるが、グラスは何度も使えるのだから良い酒より先に良いグラスか?ただ、それもどこか効率的でセコいように感じる。グラスが先か、酒が先か。

ベリーデンジャラス
スコープは名古屋なので海外へは毎回、セントレアから出発する。セントレアのある免税店では、稀に山崎18年を売っているから、見つけたら可能な限り買って海外のVIP衆へのお土産にしている。ヴィトラの会長へ手土産とした時お礼のメールを頂いたのだが、そのメールの内容が実に粋だった。こんな大人に僕もなりたいもんだと思うが圧倒的な器不足は否めない。一部勝手に抜粋。
I greatly enjoy the Whisky. I had the first sip the evening of your visit, continued yesterday and will continue this evening. Very dangerous.

食後酒
僕自身がインテリアの仕事をしようと思った、そのキッカケの1つでもある業界の大先輩と一度だけ食事をご一緒させて頂いた事がある。体調が悪く、お酒を飲んではいけないと、ドクターストップがかかっている中、そんなこともお構いなしに呑み続け、周りの制止も気にすることなく、最後の最後まで飲見続け、食後酒までたっぷり呑まれていた。そこにいた誰もが心配していたし、僕も心配したのは確かなのだけれど、どこか将軍みたいでカッコよかった。それでってわけじゃないんだけど僕も食後酒まで呑むようになった。

愛用のグラス
バーのシリーズは大概所有していて銀のお盆の上に並べて置いている。どれも気に入っていてチョイチョイ使い分けてはいるのだけれど、僕が手にする回数はカルバドスが多い。エレガントな形が気に入っているからってだけなのだけれども、どうも僕はこれを手にしてしまう。そんな好みだからワインを飲むなら、特に赤ワインならワイン2を使うとエレガントで美しいだろうなって興味を惹く。まだ手にしておらず撮影で見ていて、そんな事を思った。

クラフト
生中の値段を大いに気にしながら馬鹿みたいに酒を飲んでいた学生時代。クラフトビールの値段を見ると今でも少し腰が引けるのだが、若者がそれをバンバン飲んでいるのだから、価格の感覚、趣味嗜好、時代の変化をシミジミと感じさせられる。そしてクラフトビールからクラフトジンへ?僕の周りでもフィンランドの仲間はジン作りを始めていて、よく貰う。冷凍庫にはジンが沢山だ。学生の頃とにかく酔う事を目的としてボンベイサファイアのロックを飲み続けていたが、ジンもその頃とは変わってきた。どんどん変化していくお酒の世界、どうやら抜け出すのは難しい。
- 猿山 修 (さるやま おさむ)
- fresco (フレスコ)

商品スペック
材質 | ガラス |
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寸法 | ジン : 約Φ50×H90mm / 45ml シェリー : 約Φ65×H90mm / 100ml ウイスキー : 約Φ54×口径Φ45×H110mm / 125ml カルバドス : 約Φ56×口径Φ45×H120mm / 135ml コニャック : 約Φ62×口径約Φ50×H105mm / 145ml ワイン : 約Φ83×口径Φ80×H111mm / 215ml ワイン2 :約Φ62×口径Φ50×H105mm / 285ml シャンパーニュ : 約Φ60×口径Φ45×H148mm / 175ml ノニックS: 約Φ60×口径55×H105mm / 200ml ノニックM: 約Φ80×口径Φ75×H131mm / 460ml ピッチャー : 約Φ128×H273mm / 1400ml *詳細なサイズはカート上をご確認ください。 |
生産 | Made in Japan |
購入前に確認ください
- ステムにヨレがみられる場合があります。
- 小さな気泡や黒点がガラス内部に含まれていたり、多少のガタツキがみられます。
東屋 Bar
- NO IMAGE
- コニャック¥14,300(税込)
- 次回 入荷未定
