東屋 / 伊賀 玉縁手塩皿
小さいお皿は何枚持っていても、なぜか欲しくなります。場所をとらないからか、お手頃だからかついつい。困ったお皿です。伊賀の食器は釉薬の数だけ種類があるから、どれも捨てがたいけど飯碗に合う色はどれかな?とか、漬物に合うお皿はどれかな?とか、料理の前にいろんな色の小皿を頭の中で並べてみたり。この色は誰かっぽいとか、自分はこの色だとか、脇役だけど、一番楽しい気分になるお皿です。
使い始めは目止めし
使う前には水に浸け
使った後はしっかり乾かす
陶器(土もの)と呼ばれるやきものは、磁器に比べて密度が低いので水分を吸います。ですから使い始めと、使っていく中で知っておいて欲しい事があります。まず、使い始めは目止めをしましょう。お米のでんぷん質で素地の目や貫入などを埋めるのが目的でして、それにより水漏れも抑えられますし、水分を吸収しにくくなりますから調味料の匂いうつりや、染みなどもそれなりに抑えられれます。色々なやり方があると思いますが、ここではスコープが聞いていつもやっている方法を紹介します。まず、お米のとぎ汁を鍋にいれてよくかき混ぜ、器を鍋にいれて弱火で10~20分ほど煮沸します。その後、取り出してゆっくり冷まし、冷めましたらヌメりを落とすように水洗いをして乾燥させて終了です。
そして、もうひとつ。使用前には綺麗な水に十分に浸す。これが結構大事だと思っています。器が綺麗な水を十分に吸っていれば、調味料の水分を吸いにくくなり、つまりは染みやにおいうつりを防ぎます。ただ、この浸す時間というのも人それぞれでして、サッと濡らすという人もいれば、5分浸すという人もいますし、30分浸すという人もいます。ある料亭では使う1日前から水に浸すと聞いた事もあります。手塩皿は、醤油、酢、オリーブオイルなど色や匂いの強い調味料を入れる器として使うことも多いですから、しっかり水に浸してから使った方が良いでしょう。個人的には30分以上浸したいです。もちろん、塩などの乾いた調味料を盛るだけでしたら、そんな必要はありません。
最後に、使い終わりましたら早めに洗い、よく乾かしましょう。醤油を入れたままにしたり、他の食器と一緒に水につけておくのは止めた方がよいです。汚れた水につけますと、それを器が吸ってしまい、匂いや染み、カビの原因となります。また陶器は乾いたように見えて乾いていないものでして、どこかに仕舞い込むようでしたら数日かけてしっかりと乾燥させて下さい。普段は出来る限り、風通しのよい所に保管しましょう。
「この土を使うと手が痛くなるので、
1日に作れる量は手が使えるだけ」
ザラついた長石を取り除かず作るため伊賀シリーズの土は職人泣かせの土です。熟練の職人は「この土を使うと手が痛くなるので、1日に作れる量は手が使えるだけ」と笑いながら教えてくれました。機械で綺麗に精製された土とは違うこの荒々しさが、1つ1つ食器の表情となり、また食器になる前の土の姿をはっきりと残してくれます
- ブランド
- 東屋 (あづまや)
- デザイン
- 渡邊 かをる (わたなべ かをる)
- 製造
- 耕房窯 (こうぼうがま)
商品スペック
- 材質
- 伊賀土、黒飴釉 / 志野釉 / 石灰釉 / 松灰釉
- 寸法
- 約φ80×H24mm / 60~68g
*詳細なサイズはカート上をご確認ください。 - 生産
- Made in Japan
- 備考
- 電子レンジ 〇 / 食器洗浄機 × / オーブン ×
目止めについて目止めについて
和食器(陶器)は全般的に、ご使用前の目止めが必要となります。目止めによって貫入に染み込む汚れを若干抑え、また土の荒い目をふさぐ役割があります。また、定期的に目止めをすることで細かなヒビをふさぎ商品を永く愛用することが出来ます。料理を盛る前に水に浸けて水分を含ませるのも、臭い移りを抑えることができます。
小さいものの場合
- お米のとぎ汁を鍋に入れてよくかき混ぜます。
- 商品を汁の入った鍋に入れてから弱火で10~20分ほど煮沸します。
- 温めたあと取り出してゆっくり冷まし、冷めきったらぬめりを落とすよう水洗いをし、乾燥させて完了です。
大きいものの場合
- 鍋に入らない大きなお皿などは応急処置として、器をしっかりと乾燥させた後、その中に煮つめて薄い糊状にした「米のとぎ汁」を直接流し入れます。
- 1時間~2時間経ったら器から流し、ふき取り、その後、器を洗ってください。
土鍋の場合
- 底部が濡れていないか確認してください。濡れている場合は完全に乾くまで火にかけないで下さい。
- 土鍋に8分目まで水を入れ水量の5分の1以上の焚いたご飯を入れてください。
- 吹きこぼれに注意しながら弱火でゆっくりと煮沸し、お粥ができたら火を止めます。
- 1時間ほどかけて鍋が冷めるまでお待ち下さい。
- お粥を取り除いて水洗いし、自然乾燥させたら目止め完了です。
- 目止めをしても沸騰しにくい場合があります。その場合は目止めを繰り返し行ってください。
目止めで貫入への染み込みを完全に防ぐことは出来ません。貫入は使い込むうちに色が付きます。また、その様子を育てるように楽しむことが出来るのも和食器の特徴です。
購入前に確認ください
説明書ダウンロード : 伊賀焼 食器
個別販売商品
個別販売とワケアリの考え方 (必読)
個別販売というのに燃えています。バードなどに取り入れている全て個体撮影をしちゃいますよ的な甘栗むいちゃいました的なやたら手間の掛かる手法なのですが、物によっては、その激しい個体差を「どうぞ味としてお楽しみください」の一言で片づけるには少々強行突破過ぎますよね~と僕は感じますからチマチマと個別に撮影をしましてそれぞれの味をじっくり噛みしめこれと思う、我が味をピックアップ!最も気に入った個体を迎え入れるがベスト電気!を可能とするべく日々精進しております。そして、これから徐々に対象商品の幅を広げていこうと考えてますから、ここで一度、個別販売と訳ありについての考え方を説明しておきます。実は個別販売をスタートするまでに紆余曲折し現在の形に至っています。最初は少しでも好みの物をお届けできればと、系統分けをしまして、ワケありも同時販売で進めましたがその区分をしている時に、ん!?と気づいた事があったのです。その系統ワケ、ワケありの区分。その区分が人によって全く違う、全然違ってくるのです。僕にとってはワケありであっても別の人にはワケがない。むしろ、それがいいんじゃないとなり、逆に僕の選んだ物の方がイヤだとそんな事が多発してしまいました。そりゃそうですよね。みんな好みは違いますから。それで全在庫を個別撮影し全てから好きな物を選んでもらう個別販売をスタートしました。つまり系統分けもなければワケありもない、区分が何もない。多くの方がストックから好みの物を選び、手にできるようになったからそれは素晴らしい事ですが、当然、選ばれなかった物は残ります。段々と皆に選ばれない物、つまりは多くの人にとってワケある物の集合となっていきます。だから、その選ばれない物を選ばれない真の「ワケあり」として少し価格を落としましょうかとそんな仕組みとすることにしました。とはいえ、これはシエッポ発売時に気付いた事でシエッポ第一弾やアルエの発売時にはそれを伝えて販売開始しているので、それなりに共有できているとは思いますが今後は個別販売全体に取り入れていきますから、ここで皆さんにもう一度説明をしてみています。個別販売はとても素晴らしい。素晴らしいのですけれども残る物はずっと残り続けます。そしてそれが降り積もっていけば残り物の塊になってしまいます。それを常にリフレッシュしないとこの個別販売の企画は続かない。だから定番バードも在庫が少なくなってくると入荷するのですが、その入荷するタイミングで残っていた物は少しお手頃にする。そんな仕組みにしたいと思います。そうしないと選ばれない物の集合体になってしまいますから。ですから、ワケアリでもいいからお手頃に買いたい!って人はズバリ!待ってればいいんです。売り切れなければ価格が落ちます。残り物には福がある、ですしね。そして案外、大きなガラス作品はあまり完璧ではない荒れた作品の方が、いい味を出していたりもしますからねぇ。ただ完売してしまったらゴメンナサイですが。その値下げという事を今まで殆どやらずにいましたから今後はそのように進めていきます。