東屋 / ACTP01、01' 箱
01’と北欧の相性
シンプルな箱を積み上げ収納にする。無駄のない箱を積み上げ、自分に必要な分だけ無駄のない収納を組み上げる。それに弱くも長く惹かれ続けているから、箱のことをたまに考える。スコープを始めたばかりの頃、いくつかその手の箱に手をだしているのだけれど、想像した以上の物だったことはなく、どちらかといえばアイデアが物の多くを占め、長く使える物ではなかったし、一言でいえばヤグかった。一方、東屋の箱、01’(ゼロワンダッシュ)。東屋の事務所にも、東屋の店舗『東青山』にも沢山積み上げられているから、そりゃあ、もう、何年も見続けていて付き合いが長い。何年も使い続けられた物の様を含め、イイもんだというのはわかっていたけれど、『値段がねぇ』なんて情けない理由で、手を出さずに何年も過ぎていた。取扱いに至らなかった理由は衣桁と同じなんだろうと自分を振り返っている。この雰囲気は僕の部屋に合わないんじゃないかと、どこかで決めつけていた。スタッフの家を撮影スタジオ化したタイミングで、アルテックのテーブルや椅子に合う収納ってどんなんだ?と考えていた時、東屋の01’が急に頭に浮かんだ。使ってみよう、何台か買って並べてみた。それは想像以上にマッチした。いや、マッチしたというどころではない、満足が溢れだすような結果だった。アルテックや北欧の家具のみで構成された空間とも違う、そこには日本らしさが少し加わり、僕の目には洒落た組み合わせに映った。キテル、キテル!東屋の01'、最高だ。そんな事に今更気づき、あまりにも今更な感じに少し申し訳ない気持ちも芽生えているのだけれど、僕の理解は人より大幅に遅れてやってくるから仕方もない。タイミングを逃し、今でなくていいって後回しにし続けている事や物の中に、実は大事な物というのが他にもいくつかあるんだろう。
飾る場所を作る
この家具は収納という方向からだけ見ない方がいい。01'を綺麗に積み上げると、建築構造の一部のような(少し大袈裟か)床より高い場所、そんな飾るに向いた場所が自分の部屋に現われる。ガラスを綺麗に飾る場所がない、物を飾って綺麗に見える出窓が欲しい。いつか家を建てた時に実現したい、遠くぼんやりした理想を、今週末にでも実現できてしまう。その家具はいつでもどこへでも持ち運ぶことができる物だから、長く見ても無駄がない。これはありそうでない、日本で探すマンゴスチンぐらいにない。そして、僕は思う。01'と付き合うなら、『収納』と決めつけるのは勿体ない。収納だと思って手にしてしまえば、手にした全てを開口部前面に積み上げる道しか見えなくなるから。そう使わないと勿体ない気がしてしまうから。
しかしながら、01'は収納として使わないと勿体ないと思うことが何より勿体ない。その多くを伏せる、そのいくつかを伏せる、その全てを伏せる、それぐらい自由に置き方を発想した方が、01'の価値は高まる。01’は収納としての場所だけではなく、床の間のような場所にもなり、新しい壁にもなる。個人の感想ではあるけれど、開口部を前面にしない、収納機能を伏せれば伏せるほど、その場所は飾る場所としての価値が増すように見える。そして収納を開ける、伏せる、積み上げ方を変える、その積み方、収納の開ける伏せるのバランスを変える事で、部屋の構成を簡単に変えられる。つまり部屋の構成を修正していけるのだから、これを取り入れないのもナカナカ勿体ない。
六面正面
板厚20mm、1辺370mm、立方体の箱。LPを収納するのに丁度良い箱、その箱に無駄な線は一切ない。立方体のアウトラインは綺麗な直線で、個々のサイズ違いは目に捉えられない。こんな精度で箱を作るというのは大変なことだろう。箱にも色々あるけれど、ここまで無駄の無い、寸法精度の高い箱というのはあまりない。それを積み上げた時には、塊のようにも見えるぐらいだから。過去にこういったシンプルな木の箱、家具(ZENNという)をスコープオリジナル家具として作ったこともあるから、この方向の苦労は少しはわかっているつもりだ。その時、似た物は作れたけれど、ここまでではなく、やはりアウトラインはボンヤリしていて、01'のような緊張感には全く至っていなかった。精度が大きく異なっていた。無駄な線のない、裏も底もない、六面全てを正面にできる箱、逃げ場のない物作りは難しい。難しいのだけれど、それを実現することで、この箱の使用幅は最大になる。どの面をどちらに向けてもいいのだから。つまり前面を収納部(開口部)とする必要もない。伏せてもいいし、上に向けてもいい、どう置いてもいい。つまり、4個積み上げ4個すべてを収納とせず、その一部だけを収納とする事もできる。あえて、そうする事で、あまり見た事のないカッコよさがそこに生まれる。単にシンプルであればいいわけではなく、寸法の精度、削り落とされた様々な余分、そして全面仕上げ。その先に完成した家具だけに、これに並ぶ物はなかなかないだろう。
01'と01
東屋の箱には、01’(ゼロワンダッシュ)と01(ゼロワン)の二種が存在します。ゼロワンダッシュはランバーコア合板に、シナやチークの突板が張られ、伸縮もほぼありません。これに向いた材が選ばれていますが、この精度で箱を作ることは簡単なことではありません。ゼロワンダッシュは膨大な数量を作れないにしても量産は可能で、人気となれば定期的に入荷できる予定です。スコープへは72個単位で入ってくる位の物量感。そして、もう1つ、ゼロワン。こちらは無垢材を使い、東京の井上木芸で伝統工芸士の指物師により作り上げています。無垢材を使い、この逃げのない箱を作ることは、誰に聞いても不可能と言われたそうですが、それを井上木芸さんが可能にしています。ただ入荷は超不定期で数個単位。10個オーダーしても10個は入ってこない物です。東屋の社長さんは、ゼロワンの桐を日々愛用していて、足の指をぶつけても痛くないからいいって絶賛しています。僕は木曽檜が好きです。厚い檜の家具に心惹かれる、それだけなのですが。ゼロワンダッシュを積み上げた中にゼロワンを一つ加えるのも良いものです。滅多に出てこない物ではありますが、長い年月をかけて入荷の度に少しづつゼロワンを積み上げていく、そこに心血を注ぐのも、洒落てんじゃないかと思います。
2021年7月9日
ゼロワン眺めて考える新倉庫構想
無垢材で作られているACTP01、合板に突板をはりましたACTP01'。通称ゼロワンとゼロワンダッシュ。余計な線を極限まで削ぎ落とした箱、美しき収納でして気づけば僕の関わる場所にはかなりの数が置かれています。実際、販売数とスコープ備品数どっちが多いんだろ?ってぐらいに活用していまして、心底大事箱です。長らく使い続けていますと使い始めの均一な雰囲気は少し崩れ、表面の色や雰囲気がバラバラ違っていくのがまた良いです。使い始めの綺麗な状態より使い続けた先、日に焼けた様子が素敵に見えるのだから、ほんと素晴らしきです。そしてゼロワンダッシュシナに混じる、より高価なゼロワン檜!その存在感が際立っていまして最高過ぎます。そんなゼロワンとゼロワンダッシュの成長した姿を眺めながら、スコープ新倉庫構想を練っていましたら、そこで使う家具は安価なスチール家具やプラスチックケースを買うのではなく、ゼロワンやゼロワンダッシュを組み込みながら、オリジナル棚も作り、より良い家具や道具で満たされた新倉庫にしたい!という考えが頭に浮かんでいました。そうしましたら最終的にゴミとなる物は減っていいなって思うわけです。ゼロワンダッシュとゼロワンあわせて1000個くらいオーダーしてみちゃおうかな!?ナンテ!タハ!
- ブランド
- 東屋 (あづまや)
- デザイン
- 荒木信雄
商品スペック
- 材質
- 01 :桐、檜
01' :ランバーコア合板(突板 シナ / チーク) - 寸法
- W370×D370×H370mm(内寸:W330×D350×H330mm)
桐 約3kg、檜 約4.8kg、シナ 約4.8kg、チーク 約6kg - 生産
- Made in Japan
- 備考
- 完成品
個別販売商品
個別販売とワケアリの考え方 (必読)
個別販売というのに燃えています。バードなどに取り入れている全て個体撮影をしちゃいますよ的な甘栗むいちゃいました的なやたら手間の掛かる手法なのですが、物によっては、その激しい個体差を「どうぞ味としてお楽しみください」の一言で片づけるには少々強行突破過ぎますよね~と僕は感じますからチマチマと個別に撮影をしましてそれぞれの味をじっくり噛みしめこれと思う、我が味をピックアップ!最も気に入った個体を迎え入れるがベスト電気!を可能とするべく日々精進しております。そして、これから徐々に対象商品の幅を広げていこうと考えてますから、ここで一度、個別販売と訳ありについての考え方を説明しておきます。実は個別販売をスタートするまでに紆余曲折し現在の形に至っています。最初は少しでも好みの物をお届けできればと、系統分けをしまして、ワケありも同時販売で進めましたがその区分をしている時に、ん!?と気づいた事があったのです。その系統ワケ、ワケありの区分。その区分が人によって全く違う、全然違ってくるのです。僕にとってはワケありであっても別の人にはワケがない。むしろ、それがいいんじゃないとなり、逆に僕の選んだ物の方がイヤだとそんな事が多発してしまいました。そりゃそうですよね。みんな好みは違いますから。それで全在庫を個別撮影し全てから好きな物を選んでもらう個別販売をスタートしました。つまり系統分けもなければワケありもない、区分が何もない。多くの方がストックから好みの物を選び、手にできるようになったからそれは素晴らしい事ですが、当然、選ばれなかった物は残ります。段々と皆に選ばれない物、つまりは多くの人にとってワケある物の集合となっていきます。だから、その選ばれない物を選ばれない真の「ワケあり」として少し価格を落としましょうかとそんな仕組みとすることにしました。とはいえ、これはシエッポ発売時に気付いた事でシエッポ第一弾やアルエの発売時にはそれを伝えて販売開始しているので、それなりに共有できているとは思いますが今後は個別販売全体に取り入れていきますから、ここで皆さんにもう一度説明をしてみています。個別販売はとても素晴らしい。素晴らしいのですけれども残る物はずっと残り続けます。そしてそれが降り積もっていけば残り物の塊になってしまいます。それを常にリフレッシュしないとこの個別販売の企画は続かない。だから定番バードも在庫が少なくなってくると入荷するのですが、その入荷するタイミングで残っていた物は少しお手頃にする。そんな仕組みにしたいと思います。そうしないと選ばれない物の集合体になってしまいますから。ですから、ワケアリでもいいからお手頃に買いたい!って人はズバリ!待ってればいいんです。売り切れなければ価格が落ちます。残り物には福がある、ですしね。そして案外、大きなガラス作品はあまり完璧ではない荒れた作品の方が、いい味を出していたりもしますからねぇ。ただ完売してしまったらゴメンナサイですが。その値下げという事を今まで殆どやらずにいましたから今後はそのように進めていきます。
01' 箱 シナ
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シナ 0131
59,400円 (税込) -
シナ 0133
59,400円 (税込) -
シナ 0135
59,400円 (税込) -
シナ 0136
59,400円 (税込) -
シナ 0140
59,400円 (税込) -
シナ 0142
59,400円 (税込) -
シナ 0146
59,400円 (税込) -
シナ 0147
59,400円 (税込) -
シナ 0148
59,400円 (税込)販売終了しました
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シナ 0149
59,400円 (税込) -
シナ 0150
59,400円 (税込) -
シナ 0151
59,400円 (税込) -
シナ 0152
59,400円 (税込) -
シナ 0154
59,400円 (税込) -
シナ 0155
59,400円 (税込) -
シナ 0156
59,400円 (税込) -
シナ 0157
59,400円 (税込) -
シナ 0158
59,400円 (税込) -
シナ 0159
59,400円 (税込) -
シナ 0160
59,400円 (税込) -
シナ 0162
59,400円 (税込) -
シナ 0165
59,400円 (税込) -
シナ 0166
59,400円 (税込) -
シナ 0167
59,400円 (税込) -
シナ 0168
59,400円 (税込)
01' 箱 チーク
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01' チーク 0014
69,300円 (税込)販売終了しました
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01' チーク 0018
69,300円 (税込)販売終了しました
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01' チーク 0019
69,300円 (税込)販売終了しました
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チーク 0032
69,300円 (税込)販売終了しました
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チーク 0035
69,300円 (税込)
01 箱 桐
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01 桐 0001
165,000円 (税込) -
01 桐 0003
165,000円 (税込) -
01 桐 0004
165,000円 (税込) -
01 桐 0006
165,000円 (税込) -
01 桐 0007
165,000円 (税込) -
01 桐 0008
165,000円 (税込) -
01 桐 0009
165,000円 (税込) -
01 桐 0010
165,000円 (税込) -
01 桐 0011
165,000円 (税込) -
01 桐 0012
165,000円 (税込) -
01 桐 0013
165,000円 (税込) -
01 桐 0014
165,000円 (税込) -
01 桐 0015
165,000円 (税込)
01 箱 檜
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01 檜 0005
165,000円 (税込) -
01 檜 0007
165,000円 (税込) -
01 檜 0010
165,000円 (税込) -
01 檜 0013
165,000円 (税込)