東屋 / 伊賀石本ウメッス
日常の余興
好きな絵やアートピースを視界にいれながら紅茶やコーヒーをいれて静かな時間を過ごすような、好きな掛軸をかけた部屋でお香を焚いてゆっくり流れる時間を楽しむような、そんなようなことに少し近いのだと思う。向付という食器群にはアートピースのような物、心惹かれてしまう器が沢山存在している。そんな器にお刺身を盛りつけて自分なりの演出をしてみたり、季節のお菓子をのせてお茶を飲んで本を読み至福のひと時を組み立て楽しむ。それは生活に必要というわけでもなく、効率的であるわけでもなく、かといって丁寧な生活というのとも違う。ただ、自分が楽しければいい、日常の余興、自分の趣味で構成された自分なりの時間なのだと思う。それはようやく手に入れることができた古物のぐい呑みを手にお酒を飲んで悦に浸る感覚に似ている。そんな物だから、いつまでも同じ物を作り続ける考えはなく1000個作ったら黄瀬戸に替えたい。
向付を何故だか、
作りたくなった。
古い物を集め、その先にナニか作るということを僕なりに続けています。フルッタのように復刻したり、スツール60リノリウムのように古くは主流だった素材をもう一度大きく使ってみたり、そんな方向がこれまでの多くを占めていますが、今回は今までとは少し違う展開です。コツコツ集めた古物の中で向付という食器が本当に面白くて、ここ数年は僕の興味を特に強く惹いています。流石にこの古物を復刻なんてことはできないのですから、新しい向付、そう現在の向付を作ってみよう!とかなりの勢いで思い立ちました。そこから紆余曲折しながらナントカ完成に至りましたのが、石本藤雄先生デザイン、東屋さん制作、伊賀の耕房窯さんにて製作される梅モチーフの向付、最初は梅高台と呼んでいたウメッスです。つまり梅でございます。このウメッスは、僕の集めた古い物に囲まれていても見劣りしないし、違和感もない、そう感じていますから僕的にはイイのができたなぁと満足いっています。今の世で向付といわれてもピンとこない人ばかりだと思いますが、中でも独特な形状や図案を施された向付は本当に面白い物です。こんな器で何をどう食べたんだ?そんなことにも興味がわいてしまうような、笑っちゃうような奇妙な食器の数々、僕は僕なりに今の向付というのを積み上げてみようと思います。まだウメッス以外にネタはないのですけれど、これから少しづつユルリユルリと考えていきますから、宜しければ皆さんもまずはウメッス、手にしてみてください。
これはかなりの難物、
色々あってもどうしようもない
釉薬をかなり厚掛けしています。でも高台には釉薬が掛かっていません。これは色々試作を重ねた上で石本先生、東屋さん、そしてスコープで物の面白さ、物の完成度を重視して選んだバランスです。これが一番よかったのでこうしました。ただ、このバランスですから釉薬がたっぷり掛かっている梅部分には貫入や細かなヒビが入っています。それはスコープにストックしている間もパチパチと音が聞こえるのですから、日々増えていっているようです。個別販売なので個体撮影はしていますけれど、この貫入や細かな表面のヒビは写真ではわかりません。なので、そこはもう沢山あるものと思って購入はご検討ください。それは使っていくうちに治まっていくと思いますが、器の内外に細かなヒビ、貫入がとにかく発生するということはわかっておいて欲しいです。目止めする、使う前に水につけ込む、それぐらいしかやれることはないので、これを手にされる方は、とにかく色々ありますよ!ということは理解した上でご購入をお願いします。こうなりましたが、どうすればいいですか?と言われましても対処の方法はなく、そうなったらそうなったというだけ、そのまま受け入れるしかないです。また難点を重ねましたら、乾燥不十分だとカビが発生することもありますし、高台は施釉されていませんからテーブルの上を引きずれば傷もつきます。まぁ、本当に色々ある物なのですけれど、だから今の物にはない面白さがあります。今までスコープで販売してきた物の中でも最高の難物ですから、ここに書き連ねたことくらいは全て問題なく受け入れられる方でないと厳しいと思います。今の段階で疑問質問が頭に浮かぶ方はやめておきましょう。
向付、ウメッスを使って
自分に起こった変化のはなし
当然、僕も向付を使うことに関しては知識も経験も乏しいから、この盛り付けもバッチリとは全くいえない。でも、頑張ってみた今の結果で、これはこれで自分なりに良かったし、いい晩酌タイムだった。これまでは今日は何を作ろうと料理を決め、できた料理をどの皿に盛り付けようかと食器を選ぶ。けれど、盛り付けに費やす時間はそこまで長くなかった。この向付を手にして使おうと考えればわかるのだけれど、小さくて独特な形状をしているから、何かを盛り付けて絵になるに至るは難しい。この器にどんな料理をどう盛り付けたら素敵になるだろう?それを考える時間が長くなる。それが実に難しいのだけれど面白さもある。刺身を買ってきて盛り付けるにしても、今の旬はなんだろう?何切れどう盛り付けたら素敵になるだろう?梅と絡めることはできないか?何を添える?どう食べる?そういった事を考えては調べ、実際に作って盛り付けてみて、次の時には前回の問題を解決してみる。そんなことを繰り返し、自分なりの完成型が1つ2つと出来ていくことが今の僕の目標。そして、そんな考えを持ってスーパーへ行くと、いつもとは違う食材が目にとまり始める。そう、新たな芽が自分の中に生えているのだから不思議だ。一緒に使いたい食器も具体的になってくるので古物を含めた食器探しも楽しくなっているし、外食は食べて楽しんで終わるだけでなく知識と経験として積み重なっていく。食材選び、食器選び、そして外食までもが今まで以上に価値を増してしまった。この難しい器を手にしてうまく使ってやろうと考えれば考えるほど、そんな変化が加速してくのだから見た目以上に面白い器だと思う。向付みたいな食器を思い切って取り入れてみる価値というのは、そんな変化にあるのかもしれない。とはいえ、自宅でのことなのだから、向付とはこうあるべきみたいな立派な考えは抜きにして、自分なりの創意工夫で気軽に楽しめば僕はそれでいいと思う。難しく考える必要はない。僕にとって向付とは、こうあるべきより、こうしたいで使った方が楽しい食器だ。
2023年1月25日
湯豆腐ッス
夕飯の献立、あともう一品頑張りたい時は温豆腐がいいですよ。ウメッスに盛り付けると見映えもいいので、よく作るんです。と、絶賛お料理ガンバリ中の家具チームのスタッフ熊澤が簡単で映える一品を教えてくれましたので、今回もまんま熊澤家の再現で作ってみました。豆腐はなんでもいいのですが熊澤推しは、さとの雪(絹)。キッチンペーパーを敷いてレンジで1分半ほど温めます。ティーマスクエア12×12cmを使うとサイズピッタリ。半分にカットするとちょうど石本藤雄先生のウメッスにいいバランス。ネギとスダチを盛り付けて醤油でいただきます。ウメッスは一枚持ちの熊澤家、高台付きのウメッスで高々と食するのは妻の方で、旦那様は印判小皿。器の素敵さより油の方が嬉しい働き盛りには、天かすをトッピングするのだそうです。優しさ~。豆腐を温めると水分が抜けることで濃厚な味になり、夏の冷奴とはまた違った美味しさでした。ちなみにハマると極端気味な熊澤は、湯豆腐にスダチは必須!と言うことで、スダチを箱買いしているそうです。簡単なので皆さんも是非~。(スコープ酒井)
- ブランド
- 東屋 (あづまや)
- デザイン
- 石本 藤雄 (いしもとふじお)
- 製造
- 耕房窯 (こうぼうがま)
商品スペック
- 材質
- 伊賀土、織部釉
- 寸法
- 約W147×D145×H45mm / 350g
- 生産
- Made in Japan
- 備考
- 電子レンジ × / 食器洗浄機 × / オーブン ×
説明書ダウンロード : 伊賀石本 ウメッス
個別販売商品
個別販売とワケアリの考え方 (必読)
個別販売というのに燃えています。バードなどに取り入れている全て個体撮影をしちゃいますよ的な甘栗むいちゃいました的なやたら手間の掛かる手法なのですが、物によっては、その激しい個体差を「どうぞ味としてお楽しみください」の一言で片づけるには少々強行突破過ぎますよね~と僕は感じますからチマチマと個別に撮影をしましてそれぞれの味をじっくり噛みしめこれと思う、我が味をピックアップ!最も気に入った個体を迎え入れるがベスト電気!を可能とするべく日々精進しております。そして、これから徐々に対象商品の幅を広げていこうと考えてますから、ここで一度、個別販売と訳ありについての考え方を説明しておきます。実は個別販売をスタートするまでに紆余曲折し現在の形に至っています。最初は少しでも好みの物をお届けできればと、系統分けをしまして、ワケありも同時販売で進めましたがその区分をしている時に、ん!?と気づいた事があったのです。その系統ワケ、ワケありの区分。その区分が人によって全く違う、全然違ってくるのです。僕にとってはワケありであっても別の人にはワケがない。むしろ、それがいいんじゃないとなり、逆に僕の選んだ物の方がイヤだとそんな事が多発してしまいました。そりゃそうですよね。みんな好みは違いますから。それで全在庫を個別撮影し全てから好きな物を選んでもらう個別販売をスタートしました。つまり系統分けもなければワケありもない、区分が何もない。多くの方がストックから好みの物を選び、手にできるようになったからそれは素晴らしい事ですが、当然、選ばれなかった物は残ります。段々と皆に選ばれない物、つまりは多くの人にとってワケある物の集合となっていきます。だから、その選ばれない物を選ばれない真の「ワケあり」として少し価格を落としましょうかとそんな仕組みとすることにしました。とはいえ、これはシエッポ発売時に気付いた事でシエッポ第一弾やアルエの発売時にはそれを伝えて販売開始しているので、それなりに共有できているとは思いますが今後は個別販売全体に取り入れていきますから、ここで皆さんにもう一度説明をしてみています。個別販売はとても素晴らしい。素晴らしいのですけれども残る物はずっと残り続けます。そしてそれが降り積もっていけば残り物の塊になってしまいます。それを常にリフレッシュしないとこの個別販売の企画は続かない。だから定番バードも在庫が少なくなってくると入荷するのですが、その入荷するタイミングで残っていた物は少しお手頃にする。そんな仕組みにしたいと思います。そうしないと選ばれない物の集合体になってしまいますから。ですから、ワケアリでもいいからお手頃に買いたい!って人はズバリ!待ってればいいんです。売り切れなければ価格が落ちます。残り物には福がある、ですしね。そして案外、大きなガラス作品はあまり完璧ではない荒れた作品の方が、いい味を出していたりもしますからねぇ。ただ完売してしまったらゴメンナサイですが。その値下げという事を今まで殆どやらずにいましたから今後はそのように進めていきます。
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乙品 7,800円
通常品 8,800円
乙品
刻印の向きが違ったり、高台が少し低かったり高かったりするものを乙品として販売しています。それぞれの理由は各個体写真を拡大してご確認ください。
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乙品 0001
7,800円 (税込)
W150×D142×H36mm / 265g販売終了しました
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乙品 0002
7,800円 (税込)
W150×D146×H38mm / 364g -
乙品 0003
7,800円 (税込)
W150×D143×H40mm / 357g -
乙品 0004
7,800円 (税込)
W151×D142×H40mm / 348g -
乙品 0005
7,800円 (税込)
W145×D143×H36mm / 323g -
乙品 0006
7,800円 (税込)
W146×D145×H43mm / 339g -
乙品 0007
7,800円 (税込)
W150×D147×H39mm / 375g -
乙品 0008
7,800円 (税込)
W151×D144×H39mm / 356g -
乙品 0009
7,800円 (税込)
W149×D143×H36mm / 355g -
乙品 0010
7,800円 (税込)
W148×D145×H40mm / 354g -
乙品 0011
7,800円 (税込)
W151×D145×H36mm / 330g -
乙品 0012
7,800円 (税込)
W150×D144×H40mm / 372g -
乙品 0013
7,800円 (税込)
W148×D144×H35mm / 283g -
乙品 0014
7,800円 (税込)
W150×D144×H38mm / 280g販売終了しました
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乙品 0015
7,800円 (税込)
W150×D145×H39mm / 354g -
乙品 0016
7,800円 (税込)
W148×D143×H40mm / 378g -
乙品 0017
7,800円 (税込)
W149×D144×H35mm / 269g販売終了しました
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乙品 0018
7,800円 (税込)
W147×D144×H41mm / 364g -
乙品 0019
7,800円 (税込)
W153×D144×H40mm / 362g -
乙品 0020
7,800円 (税込)
W149×D144×H38mm / 331g -
乙品 0021
7,800円 (税込)
W148×D143×H35mm / 266g -
乙品 0022
7,800円 (税込)
W149×D145×H41mm / 347g販売終了しました
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乙品 0023
7,800円 (税込)
W148×D143×H41mm / 359g -
乙品 0024
7,800円 (税込)
W148×D145×H41mm / 358g販売終了しました
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乙品 0025
7,800円 (税込)
W151×D151×H40mm / 345g -
乙品 0026
7,800円 (税込)
W149×D145×H46mm / 451g -
乙品 0027
7,800円 (税込)
W147×D146×H47mm / 349g販売終了しました
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乙品 0028
7,800円 (税込)
W148×D142×H46mm / 329g -
乙品 0029
7,800円 (税込)
W151×D150×H46mm / 347g -
乙品 0030
7,800円 (税込)
W150×D150×H46mm / 341g -
乙品 0031
7,800円 (税込)
W149×D150×H43mm / 336g -
乙品 0032
7,800円 (税込)
W152×D148×H45mm / 342g -
乙品 0033
7,800円 (税込)
W150×D145×H49mm / 360g -
乙品 0034
7,800円 (税込)
W150×D145×H48mm / 347g -
乙品 0035
7,800円 (税込)
W147×D145×H48mm / 377g -
乙品 0066
7,800円 (税込)
W150×D145×H43mm / 332g -
乙品 0067
7,800円 (税込)
W148×D145×H41mm / 346g -
乙品 0068
7,800円 (税込)
W152×D143×H39mm / 345g -
乙品 0069
7,800円 (税込)
W148×D143×H39mm / 350g -
乙品 0070
7,800円 (税込)
W148×D143×H38mm / 363g -
乙品 0071
7,800円 (税込)
W149×D147×H39mm / 352g -
乙品 0072
7,800円 (税込)
W148×D143×H40mm / 349g -
乙品 0073
7,800円 (税込)
W152×D144×H40mm / 379g販売終了しました
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乙品 0074
7,800円 (税込)
W150×D142×H39mm / 338g -
乙品 0075
7,800円 (税込)
W149×D146×H36mm / 371g -
乙品 0076
7,800円 (税込)
W148×D145×H40mm / 385g -
乙品 0077
7,800円 (税込)
W147×D147×H40mm / 356g -
乙品 0078
7,800円 (税込)
W150×D142×H38mm / 335g -
乙品 0079
7,800円 (税込)
W151×D143×H41mm / 349g -
乙品 0080
7,800円 (税込)
W148×D142×H38mm / 337g -
乙品 0081
7,800円 (税込)
W148×D142×H37mm / 339g -
乙品 0082
7,800円 (税込)
W145×D140×H41mm / 352g -
乙品 0083
7,800円 (税込)
W145×D142×H35mm / 298g -
乙品 0084
7,800円 (税込)
W150×D145×H41mm / 350g -
乙品 0085
7,800円 (税込)
W147×D145×H42mm / 377g -
乙品 0086
7,800円 (税込)
W147×D145×H39mm / 353g -
乙品 0087
7,800円 (税込)
W150×D145×H40mm / 339g -
乙品 0088
7,800円 (税込)
W148×D145×H41mm / 344g販売終了しました
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乙品 0089
7,800円 (税込)
W149×D143×H39mm / 337g -
乙品 0090
7,800円 (税込)
W148×D146×H40mm / 342g
UP
乙品 7,800円
通常品 8,800円