
東屋 / 伊賀 長角皿
長角皿と言えば真っ先に思いつくのが焼き魚。
尻尾と頭がはみだすくらい大きい魚を見つけたら、
どっどーん。
豪快に乗せたくなります。
でも、長角皿って他にも色々使えるんですよ。
洋食器でよく使う大きいプレートみたいに
長角皿におかずを何品か盛り付けて、
脇に漬物を添えて
ワンプレートディッシュみたいに使ったり、
お酒のつまみをいくつか盛り付けてみたり。
このお皿を目にすると、
私の定番料理とお皿の「いつもの組合せ」は
いったん忘れて、
長角皿に盛りつけたらどうだろう?って
想像しちゃいます。
こんな調子で長角皿の出番はますます増えそうです。

黒飴

黒飴

志野

松灰

石灰

黒飴

志野







使い始めは目止めし
使う前には水に浸け
使った後はしっかり乾かす
陶器(土もの)と呼ばれるやきものは、磁器に比べて密度が低いので水分を吸います。ですから使い始めと、使っていく中で知っておいて欲しい事があります。まず、使い始めは目止めをしましょう。お米のでんぷん質で素地の目や貫入などを埋めるのが目的でして、それにより水漏れも抑えられますし、水分を吸収しにくくなりますから料理の匂いうつりや、染みなどもそれなりに抑えられれます。色々なやり方があると思いますが、ここでばスコープが聞いていつもやっている方法を紹介します。まず、お米のとぎ汁を鍋にいれてよくかき混ぜ、器を鍋にいれて弱火で10~20分ほど煮沸します。その後、取り出してゆっくり冷まし、冷めましたらヌメりを落とすように水洗いをして乾燥させて終了です。ただ長角皿は結構な大きさがありますから煮沸がなかなか難しい。長角皿を煮沸できる程の大鍋を持っていませんので、お玉で米のとぎ汁を長角皿にかけながら、半身浴みたいな形で半分づつ目止めしました。また、それも難しいようでしたら、煮つめて薄い糊状にした米のとぎ汁を長角皿に流しいれまして、ヒタヒタにして2時間程度放置するということで目止めしたスタッフもいます。目止めする時間につきましては意見様々ですから、心配であれば長くしたらいいじゃないと僕は思います。
そして、もうひとつ。使用前には綺麗な水に十分に浸す。これが結構大事だと思っています。器が綺麗な水を十分に吸っていれば、料理の水分を吸いにくくなり、つまりは染みやにおいうつりを防ぎます。ただ、この浸す時間というのも人それぞれでして、サッと濡らすという人もいれば、5分浸すという人もいますし、30分浸すという人もいます。ある料亭では使う1日前から水に浸すと聞いた事もあります。特に長角皿は焼魚と大根おろしを盛りつけ、そこに醤油をかける、そんな使い方もするのですから、しっかり水に浸してから使った方が良いでしょう。個人的には30分以上浸したいです。もちろん、かまぼこを盛りつけるだけでしたら、そんな必要はありません。
最後に、使い終わりましたら早めに洗い、よく乾かしましょう。料理を盛りつけたままにしたり、他の食器と一緒に水につけておくのは止めた方がよいです。汚れた水につけますと、それを器が吸ってしまい、においや染み、カビの原因となります。また陶器は乾いたように見えて乾いていないものでして、どこかに仕舞い込むようでしたら数日かけてしっかりと乾燥させて下さい。普段は出来る限り、風通しのよい所に保管しましょう。
- 耕房窯 (こうぼうがま)

長角皿は「たたら」という方法で、板状の粘土を使って作られます

まずは、型に当てて切り出し

まずは、型に当てて切り出し

切り出した板状の粘土を石膏型に被せます

まずは、手で叩いて馴染ませてから

今度は木べらでしっかりと叩く

はみ出した粘土をカットしながら、何度も木べらで叩きます。

繰り返すこと数十分

最後は目で確認して、型から外します

型から外したら垂れないように板で抑えて乾燥させます

乾燥後に素焼きしたもの

素焼き後に釉薬をかけていきます。手で持って1つずつかけていきます。写真の釉薬は黒飴

場所を持ち替えながら四辺を釉薬へ浸します。

最後に柄杓を使って釉薬を流します

棚で乾燥させて、本焼きすると完成です















「この土を使うと手が痛くなるので、
1日に作れる量は手が使えるだけ」
ザラついた長石を取り除かず作るため伊賀シリーズの土は職人泣かせの土です。熟練の職人は「この土を使うと手が痛くなるので、1日に作れる量は手が使えるだけ」と笑いながら教えてくれました。機械で綺麗に精製された土とは違うこの荒々しさが、1つ1つ食器の表情となり、また食器になる前の土の姿をはっきりと残してくれます。
伊賀について
商品スペック
材質 | 釉薬 : 黒飴(くろあめ) / 志野(しの) / 石灰(せっかい) / 松灰(まつばい) |
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寸法 | W310×D130×H23mm / 620~750g *詳細なサイズはカート上をご確認ください。 |
生産 | Made in Japan |
備考 | 使い始めは目止めし、使う前には水に浸け、使った後はしっかり乾かしてください |
目止めについて |
購入前に確認ください
- 表面に貫入がみられます。
伊賀 長角皿


※ 以下は販売終了した商品のため、入荷の予定はございません。