長期欠品アイテム
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平丸立花文穂窓に雪

東屋 / 平丸立花文穂窓に雪

愛用の古物から生まれたお皿

装飾が好きで惹かれた物、使いやすそうで持っていないサイズ、そんな古物を見つけては買い集めています。長年続けているので、それなりに増えました。そして、その古物を実際に生活に取り入れてみると、よく使う物と使わない物にわかれます。この平丸は、僕がよく使っている古物をベースにして東屋さんに作ってもらいました。縁が少し平たいから平？もしくは僕の愛用する古物を写したから僕の苗字、平井の平？どちらにしても、物と名前の印象が平和で丸くおさまる感じが気に入っています。最初は干支アイテムとして「平丸兎に角」を作り、その後、古物を写すのではなく装飾の仕方だけを取り入れてみたくて、2023年に「平丸窓に雪」を作りました。僕の考えに付き合ってくれた立花文穂先生には深く感謝です。おかげで、僕にとって最高の平丸ができました。冬に似合う静かなお皿ですが、これは年中使ってしまいます。

毎年何処かに、雪は降る
冬に作る限定アイテムの雪

立花文穂さんの雪と森が好きで、手ぬぐいを作り、立花さんの図案を使った和食器を作り始めました。定番として最初に作った猪口の雪、これが素晴らしく気に入ってしまい、2023年から冬にひとつ、雪柄のアイテムを作ることにしました。どれも一度しか作らない限定アイテムなのですが、すぐに無くなってしまうのは寂しいので、たくさん作るからすぐには売り切れません。限定じゃないようで、実は限定アイテムの雪なのです。そうして毎年、何所かに雪が降れば、いつか食卓が一面の雪景色になるはず。定番の猪口から始まり、2023年は木瓜長角（各3,000枚）、2024年は平丸（各2,000枚）、2025年は三寸皿（3,000セット）へと降り続き、雪は少しずつ広がって、だんだんとよい冬景色になっています。

ブリニを盛り付けた平丸窓に雪のプレート — 窓に雪 01 / 窓に雪 03 / 窓に雪 02

和食器と海外の料理

2025年のフィンランド出張にスコープの和食器を持ち込み、現地で使ってみました。普段は、和食には和食器、洋食には洋食器という使い分けることが多いのですが、フィンランド料理を和食器に盛り付けるのもアリ。アリというか、すごく新鮮でカッコよかった。ヘルシンキの百貨店でいろいろな食材やお惣菜を買い込んでのブリニパーティー、平丸はやはり銘々皿、取り分け用のプレートが役割です。直径15cmという小皿サイズなのですが、そのサイズ感より大きなプレートの使い心地を感じるのはナンデ？どこか、Teemaプレート17cmに使い勝手が似ています。直径15cmですが、リムがほぼないので使用できる面積は近く、深さもかなり似ています。Teemaプレート17cmをよく使う方には、便利な和食器になってくれると思います。

平丸と丸鏡、使ってみての考察

同じ大きさなので、「丸鏡五寸波兎」「丸鏡五寸」と用途は似ていますが、平丸は厚みがあって丈夫な印象ですし、少し深さもあるので用途の幅が広く、日常使いに向いています。実際、僕の生活では平丸を手にすることの方が多いです。一方、丸鏡は軽くて薄いので、たくさん重ねた時に高さが抑えられるというメリットがあります。また、雰囲気も上品で立派、価格も少しお手頃です。よく使うサイズで深さも異なりますから、平丸と丸鏡を併用することはあります。ですから、家族分ぐらいであれば、両方あって困ることはありません。ただ、来客時の銘々皿・取り皿として多めに揃えるのであれば、同型で揃えた方が見栄えが良いと思います。その場合は平丸か丸鏡、僕ならどちらかに絞ります。

ベタ面が多いので色々アリ

柄は印判で一枚一枚、手仕事で転写されています。ただ、窓に雪はベタ面が多い図案ですから、正直なところ印判には向きません。焼成時にベタ面が凹んでしまい表面に激しい凹凸が生まれてしまうからです。そんな問題を抱えていたのですが、窯元さんが工夫を重ねてくれて、手間は増えましたが、表面の凹凸はかなり軽減することができました。綺麗に仕上げるための新しい生産手法も生み出され、今までにない綺麗な仕上がりのお皿となっています。とはいえ、手仕事での転写ですから、ちょっとした滲みや歪みというのはあります。そこはご理解ください。