SCOPE / Bellman タンブラー
ガラス越しの風景も
氷の音もあたたかい
タンブラーは満水270ml程度とそこそこ容量があり、500ml缶を2つのグラスに分けると丁度良いぐらいのサイズですから、小さくは全くないですし、それでいて大き過ぎることもなく、サイズの割りには重くもないので、とても万能に使えてしまいます。特に氷をいれるような飲み物、アイスコーヒーや冷茶、そしてハイボールやジントニックといったお酒にも向いていると思います。これで飲んでいると少し特別な印象になってしまうのは素晴らしいです。均一ではないシンプルなラインと適度に揺らぎのある表面を通してみえる飲み物や台所といった生活空間は、古い窓ガラス越しに見える風景のように少し味わい深く目に映ります。ビールもベルマンを通すと、なんだか特別美味しそうに見えるのだから、この見た目の味わい深さというのは、ベルマンを好きになる大きなポイントになっている人も多いはずです。まずは、氷をいれる飲み物に使ってみて欲しいです。氷がグラスに当たってカラカラと音を立て、それが実に涼し気で心地良いですから。また、グラスは少し太めなので、かき混ぜたり注いだりも手軽ですし、ナニカでお酒を割るような、ひと手間ふた手間加える必要がある飲み物にはとても向いているグラスだと思います。僕は普段から小さなウイスキーで水を飲みますから、タンブラーの方が使用頻度は低いのですけれども、一つのグラスで全てをカバーするとなれば、用途の広いタンブラーです。とても丈夫で振り返ってみてもコレを割った記憶はないので、長年使い続けるマイグラスとして選ぶにはベストだと思います。もし大学入学ぐらいのタイミングで新生活をスタートする自分が目の前にいたとしたら、グラスならBellmanタンブラーをプレゼントしたい。僕は、このタンブラーでアイスコーヒーを飲むのが好きです。ビールを飲むと凄く美味しそうに見えていいなぁって少し感激します。僕の父親は毎日ベルマンのタンブラーで焼酎を飲んでいてとても気に入っているようです。ベルマンタンブラーを東屋の真鍮盆に乗せた姿も気に入っています。スタッキングした姿も素晴らしく洒落て見えます。誕生から40年以上経過しているグラス、終わっても終わらせられない人がでてくるグラス、やはり特別な魅力があるのです。
終わってしまったベルマン
その続きを日本で始める
2014年の冬、ベルマンのあるアイテムについてシェイプを修正したいとインゲヤード・ローマンが話してくれたのには驚きました。1981年から続くベルマン、既に発売から何十年も経過している物であっても、直したい点が見つかれば修正したいと考える、つまりベルマンは終わることなく、ずっと続いているのです。よくよく考えれば、こういったシンプルな物ほど使い続け、実生活の中で感じた通りにバランスを修正していくしか良い物を作る方法はないのだと思います。その物を使う、その物のある生活を通して見つけたバランスが積み重なり仕上がっていく、そうしてベルマンはインゲヤードとの生活のなかで育っていったのだと思います。僕がスコープを始めて間もない20代のころ、ある雑誌にインゲヤードのインタビュー記事がでていました。「私が作るモノはまだ未完成。人の手で触られたり、使ってもらって、初めて命が吹き込まれるのよ。」ベルマンはその物を見ていた時より、実際に使い続けている時の方が確かに素敵です。シンプルな物なのだけれど、ベルマンにしかない不思議な品というか魅力があって、使えば使うほどにそれが沁みてきます。実家に帰るといつも父親はベルマンのタンブラーで焼酎を飲んでいるのですが、その光景もまた素敵に僕の目には映ります。使い手の色がつくことで、ベルマンはとても生活に映えるのかもしれません。そんな大事に思い続けているベルマンの生産が2018年で終了してしまいました。もちろん、スウェーデンのガラスメーカーSkrufへは出来る限りの条件を提案し、継続生産をお願いし続けましたが、それでも生産終了が覆ることはなかったです。そして、なにもしなければ終わってしまうから、僕は日本でベルマンの続きをやりたいとインゲヤードへ直接伝えることで一歩を踏み出してみました。日本でベルマンを作ろう!そこから生産してくれる先を探し、生産を依頼したのが大阪のfresco、東屋のBarシリーズも生産している有名なガラス工房です。目指すはフレスコのベルマン!生産に必要な金型をスウェーデンから送って貰い、試作とチェックと修正を繰り返し、第一歩を踏み出して3年以上経過しましたが、2023年6月にようやく日本製ベルマンはスコープで始まりました。愛用するグラスの中から、どれか一つベストグラスを選ぶとしたら?と聞かれれば、昔もベルマン、今もベルマン、それは変わりません。そんなグラスの続きを自分自身で始められてよかった。そして、僕は日本でベルマンの続きがやりたいと言った通り、これから日本の生活にマッチした新しいベルマンも加えたいという思いもあります。だからどうか、これからのベルマンもご贔屓に。
ベルマンを作るのは
想像より遥かに大変だった
ベルマンをフレスコで生産することが決まり、僕は初めてベルマン生産の現場を見ることとなったのですが、そこでベルマンの生産が想像していたより遥かに大変なことだと知りました。ウイスキーやタンブラーなんて、一人でヒョヒョイと作れるものだと思っていたのですが、全くそうではなかったのです。スウェーデンから型を送って貰い試作を始める。型吹きといっても型に吹けば最終的な形状になるわけではなく、型に吹くことで下半分ぐらいが出来上がり、そこから上を切り開いて手仕事で少しづつ形を整えながら完成させます。型に吹いたばかりの側面は真直ぐなラインになっていない。そこを道具で広げながら最初から真直ぐであったように綺麗なラインに仕上げたいというのだから大変です。1個作るのにガラス職人2人掛かりで10分程度、1時間に5~6個の生産ペースです。それぐらいに時間は掛かり、型を使っていても個体差は激しく、サイズも違えば、全体に少し歪んでいたり、手でカットしているから口元も斜めになっている。グラス裏面には、ポンテと呼ばれる吹き棒をはずした丸い跡もザラッとしたまま残っているのだけれど、それをインゲヤードはベルマンの目と呼んでいて、大事なアイコンだというので欠かせない。効率を優先せず、ハンドメイドでシンプルな日用品を非常に手間をかけて作り上げる、それがこのベルマンの価値なのだと思います。ベルマンを使い続けていると、歪みや多少のガタツキもいいもんだと思えるようになり、表面の揺らぎも非常に魅力的に見えてくる。少し軽くてポテッとした質感もどこか優しくて暖かい。ガラスが暖かいなんて少しおかしな表現なのだけれど、飲み物と氷をいれてかき回してみれば、その音もカラカラと暖かい。焼き物でいうところ、古いアラビア食器のような、硬質陶器のボテッとした印象が僕にはある。
- ブランド
- SCOPE (スコープ)
- デザイン
- Ingegerd Råman
- 製造
- fresco
商品スペック
- 材質
- ソーダガラス
- 寸法
- 約φ80×H90mm / 165g / 270ml(満水)
*詳細なサイズは各カート上でご確認ください。 - 生産
- Made in Japan
- 備考
- 刻印:fresco I.Råman
電子レンジ:× / 食器洗浄機:×
購入前に確認ください
- ヨレや気泡、混入が見られる場合があります。目立つ場合は個別に記載しています。
- 製造時にできるライン状の擦れ跡があります。
個別販売商品
個別販売とワケアリの考え方 (必読)
個別販売というのに燃えています。バードなどに取り入れている全て個体撮影をしちゃいますよ的な甘栗むいちゃいました的なやたら手間の掛かる手法なのですが、物によっては、その激しい個体差を「どうぞ味としてお楽しみください」の一言で片づけるには少々強行突破過ぎますよね~と僕は感じますからチマチマと個別に撮影をしましてそれぞれの味をじっくり噛みしめこれと思う、我が味をピックアップ!最も気に入った個体を迎え入れるがベスト電気!を可能とするべく日々精進しております。そして、これから徐々に対象商品の幅を広げていこうと考えてますから、ここで一度、個別販売と訳ありについての考え方を説明しておきます。実は個別販売をスタートするまでに紆余曲折し現在の形に至っています。最初は少しでも好みの物をお届けできればと、系統分けをしまして、ワケありも同時販売で進めましたがその区分をしている時に、ん!?と気づいた事があったのです。その系統ワケ、ワケありの区分。その区分が人によって全く違う、全然違ってくるのです。僕にとってはワケありであっても別の人にはワケがない。むしろ、それがいいんじゃないとなり、逆に僕の選んだ物の方がイヤだとそんな事が多発してしまいました。そりゃそうですよね。みんな好みは違いますから。それで全在庫を個別撮影し全てから好きな物を選んでもらう個別販売をスタートしました。つまり系統分けもなければワケありもない、区分が何もない。多くの方がストックから好みの物を選び、手にできるようになったからそれは素晴らしい事ですが、当然、選ばれなかった物は残ります。段々と皆に選ばれない物、つまりは多くの人にとってワケある物の集合となっていきます。だから、その選ばれない物を選ばれない真の「ワケあり」として少し価格を落としましょうかとそんな仕組みとすることにしました。とはいえ、これはシエッポ発売時に気付いた事でシエッポ第一弾やアルエの発売時にはそれを伝えて販売開始しているので、それなりに共有できているとは思いますが今後は個別販売全体に取り入れていきますから、ここで皆さんにもう一度説明をしてみています。個別販売はとても素晴らしい。素晴らしいのですけれども残る物はずっと残り続けます。そしてそれが降り積もっていけば残り物の塊になってしまいます。それを常にリフレッシュしないとこの個別販売の企画は続かない。だから定番バードも在庫が少なくなってくると入荷するのですが、その入荷するタイミングで残っていた物は少しお手頃にする。そんな仕組みにしたいと思います。そうしないと選ばれない物の集合体になってしまいますから。ですから、ワケアリでもいいからお手頃に買いたい!って人はズバリ!待ってればいいんです。売り切れなければ価格が落ちます。残り物には福がある、ですしね。そして案外、大きなガラス作品はあまり完璧ではない荒れた作品の方が、いい味を出していたりもしますからねぇ。ただ完売してしまったらゴメンナサイですが。その値下げという事を今まで殆どやらずにいましたから今後はそのように進めていきます。
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0521
5,800円 (税込)
φ80×H87mm / 182g -
0526
5,800円 (税込)
φ81×H86mm / 169g -
0528
5,800円 (税込)
φ81×H86mm / 166g -
0530
5,800円 (税込)
φ80×H89mm / 176g -
0531
5,800円 (税込)
φ80×H88mm / 174g -
0535
5,800円 (税込)
φ81×H86mm / 186g販売終了しました
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0538
5,800円 (税込)
φ88×H80mm / 162g -
0539
5,800円 (税込)
φ80×H86mm / 182g -
0540
5,800円 (税込)
φ81×H88mm / 196g