SCOPE / 手ぬぐい 石本藤雄
ナニゲに使いながら
ナニゲに飾っている
これまでも手ぬぐいを度々作ってきましたが、なかなか売れず長続きせず、ポツポツ作って終わるを繰り返してきました。それでも手ぬぐいに興味が向いてしまうのは、僕が装飾人間だからなのです。草食男子ではなく装飾男子、いや、装飾オッサンの忘れられないあの娘、その娘の名は手ぬぐい。シンプル、スッキリ、無機質な空間より、何かしらその人の趣味が現れるような装飾された空間が好みです。そして僕は物を見ても装飾の面白さにばかり目がいってしまうタイプですから、手ぬぐいは使いながら日々を飾ってくれる物、とても大事なのです。だから、僕はいつも台所に好きな手ぬぐいを掛けていますし、常に何枚も匣に収めて常備していますし、日々愛用を続けています。サイズ制限があり、シルクスクリーン作品を作るように完成していく小さな布(だから手捺染ばかり)、そんな高額な物ではなく手軽で手頃だから、手ぬぐいを作らないという選択はやはりないのです。手ぬぐいは装飾的日用品界にて最強なり!だから僕は僕なりに、これからも僕が欲しくなっちゃう手ぬぐいだけを作り続けてみます。台所を飾りたいなら手ぬぐいを使えばいいのに。確か、マリーアントワネットもそんなことをいってました、いや、いってない。自然に使って掛けておいたらよく、ただ置いておいて使ったらよく、手ぬぐい全体が見えなくたってよく、使うと飾るのはざまにあるからいいんです。手ぬぐいを飾るのではなく、ナニゲに使いながら、ナニゲに飾っている、その塩梅が手ぬぐいの魅力なのだと僕は思います。
手ぬぐいができると
和食器ができる
手ぬぐいができると、そこに図案があるから、その図案を使って和食器を作りたくなる。だから、手ぬぐいができると和食器ができる。そこにルールも決まりもないのだけれど、まずは様々猪口の積み上がった景色を生活に作り出してみたいし、猪口を食卓で頻繁に使えるようになれるといいなぁーとも思うから、猪口を中心としながらその流れは進んでいます。スコープ20周年に作りました上ゲ高台・蛇の目高台1組の猪口《スコープはたち》から始まり、同じくスコープ20周年に作りました《木瓜角皿 ヒラヒラ》、そして《木瓜小皿 赤壽》《猪口 うしうしうし》《猪口 さし石》、2022年の干支物《猪口 一匹大虎》、そして《印判小皿 へのへのもじへ》《猪口 へのへのもじへ》、そして《猪口 森と雪》へと続きます。手ぬぐいから生まれる猪口は、上ゲ高台・蛇の目高台・細の3種が存在しています。干支猪口は上ゲ高台、蛇の目高台のセットで毎年生産することにしましたが、それ以外については、余程その型に合わない図案でない限り、三種作ることを考えています。日本酒を飲むのに丁度よい(薬を飲むのにもよい)上ゲ高台、そば猪口としても小鉢としても使える万能なるフリーカップな蛇の目高台、そして湯呑・酒器として使うにはこれがベストと贔屓されることの多い変わり種の細、好みは分かれるところですが、どうぞ自分の好みの赴くままに積み上げ、自分なりの偏った蓄積を楽しんでください。どれも波佐見で製造され、図案は手仕事により器に写して絵付けされています。それもあって多少の図案の位置や傾き、柄の出方に個体差はありますが、そこもまた手仕事による面白味として感じて貰えましたら、きっと長く付き合える物になってくれますし、それはスコープの考える明るい未来、使い捨てない未来へと繋がっていくと思っています。
短辺は縫われていません
色落ち色移りに多少注意
両端は始末されていないので端がホツレてきますが、 永遠にほつれて最後は無くなるわけでもなく、徐々に収まりますので気にせず使い続けるのがよいと思います。また両端が切りっぱなしである故、水キレ良く乾きも速いという良い点もあります。ほつれてきた糸をハサミで切って整えている時間も良いものです。生産は京都、京都の染色工場にて手捺染で染めて貰っています。手ぬぐいの染め方は、手捺染と注染、大きくはこの二つにわかれます。違いは調べて貰うとわかりますから検索どうぞ。各々全く染め方が違いまして、各々に良い点があります。手捺染が良いのは、細かな表現ができるところ、これに尽きます。だから僕は手捺染を選んでいます。ただ裏面まで完全に色が抜けきらないので表と裏ができてしまうという点は注染に劣ります。また特殊な加工をしているわけではなく、昔ながらの手法で染めているだけですから、色落ちしますので白い物とわけて洗濯するようにしてください。特に使い始め数回は単独で手洗いするとよいと思います。また濡れたまま放置しますと色移りすることもありますから、多少ご注意くださいませ。
2022年10月5日
柿を干すに至るデザイン
手ぬぐいの干し柿をよく使うようになって、日々使い続けていましたら、好き度は日々マシマシ、石本先生から初めて見せて貰った時より、今の方が数倍好きになっている。その影響で、そんな好きでもなかった干し柿を久しぶりに買って食べるに至っている。そして、それはなかなか美味しく感じてもいる。それぐらい好きになってしまっている。干し柿って、どうやって作るんだろう?って作ることにも興味がわいてしまい、干し柿を作ってみようと調べてしまっている。それぐらい好きになってしまっている。織田信長の好物は干し柿だったと書いてあれば嬉しくすら感じてもいる。干し柿を作る過程に30日から40日干すと書いてあった。よくよく振り返ってみると、この干し柿の手ぬぐいが僕に馴染んだのも、それぐらい、30日ぐらい経った頃なんじゃないだろうか。こじつけのようなんだけど多分そうなんだと思う。つまり干し柿の手ぬぐいも30日ぐらい使うと美味しくなるのだと思う。手ぬぐいから柿を干すに至る。なんと凄い影響力!石本先生のデザインパワー!今年はレッツ干し柿!
2022年12月7日
野道が生活を横断する
石本先生の新柄「野道」を見ていると、どうも頭の中を横だとか斜めにこの柄が横断する。この新柄は生活を横断するように使いたいと頭で考えていたので、こんな使い方から野道は始まった。キッチンの洗い場前、ダイニング横、そこにパントリー角が2台並んでいて、そのパントリー角の中には大きなボウルやブレンダー、回転して野菜の水を切る道具といった場所をとるキッチンツール群に加え、乾物、缶詰、レトルトパックなどが詰まっていて、その上にはよく使う食器、今ならRunoフロストベリーが群で置かれている。そのスタメン食器群の埃をよける布として「野道」が似合うだろうと被せてみたら、やはりピッタリだった。それは僕の生活を横断する野道、草花でできた横断歩道のようだ。7種類の草花が2リピートして1枚の手ぬぐいになっているから、僕は半分を青、半分を緑とすれば2つにカットすることで青い野道、緑の野道になっていいんじゃない?と発想したんだけれど、先生は7種類の柄があるから青と緑を交互にすれば柄と色の組み合わせが1枚の手ぬぐいの中で入れ替わって具合がいいと言っていた。もちろん先生の考えを採用して製品化したのだけれど、どちらが良かったんだろう?僕のなかでは長らくボンヤリしていた。でも実際にこうして使ってみれば、色が交互になることで生活を横ぎる横断歩道のようにも見え、いい光景だと沁みているわけだし、半分に切れば色と図柄の組み合わせが異なる2枚にもなるのだから僕が狙っていた目的も達成されている。やはり僕のアイデアは足りていなかったんだなと反省した。
2022年12月26日
半ケチを作る
仕事の日はハンドタオルを常備していますが、お休みの日は小さい鞄を持ち歩くことが多いのでハンカチ派です。スコープ半ケチのラインナップもっと増えないかな~なんて思っていたけど、そもそも手ぬぐいを半分に切ったものが半ケチじゃないか。というわけで今更ながら、自分で半分に切ってみることにしました。柄は半ケチにもぴったりな石本藤雄先生の野道を。最初から綺麗に折り畳まれているので、中心ラインを探すのは簡単。一瞬で半ケチの出来上がりです。完成されたものにハサミを入れるのはなんだか躊躇してしまうのですが、一歩踏み出したらもう一枚作りたくなっている自分がいます。ちなみに、1/3サイズとかはどうですかねとシャチョウに聞いてみたら、洗濯してほつれてくる糸とのバランスがあまり良くないよとのこと。なるほど~。(スコープ松尾)
- ブランド
- SCOPE (スコープ)
- デザイン
- 石本 藤雄 (いしもとふじお)
商品スペック
- 材質
- コットン100%
- 寸法
- 約340×900mm
- 生産
- Made in Japan
- 備考
- 洗濯水温:40℃以下 / ドライクリーニング:○ / タンブル乾燥:× / アイロン:高温 / 漂白:×
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027 スキー01 ブルー
1,500円 (税込) -
〈限定色〉022 田田道 はなだ色
1,500円 (税込)あと 394個
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021 田田道 緑
1,500円 (税込) -
019 野道 青と緑
1,500円 (税込) -
018 干し柿
1,500円 (税込) -
〈在庫限り〉002 ヒラヒラ 白
1,500円 (税込)あと 863個
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〈在庫限り〉001 ヒラヒラ 紺
1,500円 (税込)あと 566個