
iittala/ Alvar Aalto Collection ベース140mm recycled edition
リサイクルガラスは新しく
3030木型140mmは珍しい
アアルトのベースで一番有名なこの型、木型を使い140mmの高さで生産されたのは、この68年間で1996年の1度だけだと思います。最も有名な型のオリジナルサイズが、ほぼ作られていないのだから、かなりの注目企画であることは間違いないです。ヘルシンキの高級レストランSAVOYの名前を冠しSAVOYベースと呼ばれるのもこの形、カルフラにて特別な刻印が施されたバージョンが生産され集まったプレスの人たちに配られたのだけれど、重いからと帰りにみんなが列車の窓から投げ捨ててしまったので現存数が極めて少ないといった伝説が残っているのもこの形、つまりアアルトベースのセンターはこの形でして、それは高さ140mmから始まっています。これは1937年、カルフラにて木型を使って生産がスタートします。品番9750、高さは140mmでした。そして1949年からイッタラでの生産へと切り替わり、品番3030とされますが、この時も木型が使われ高さは140mmのままです。そして1954年から金型を使った生産へと切り替わり、1961年に高さ160mmとなって今に至ります。そして高さだけを変えるのではなく、全体を縮小した3030-120mmが1981年に、続いて3030-95mmが1982年に登場し、現在の160mm、120mm、95mmという3サイズ展開となります。さて、2021年に発売となりましたアアルトのベース140mm recycled editionというのは、現行の120mmや95mmのように160mmを全体的に縮小して140mmサイズにしたわけではなく、160mmをカットして140mmと低くした形とイメージしてください。1937年~1953年に作られていたカルフラ的にいえば9750-140mm、イッタラ的にいえば3030-140mmと同デザイン、同サイズにて(微妙なデザイン変更がされている可能性はあります)当時のように木型を使って作られた物です。ちなみに金型に切り替わった1954年以降の68年間で、木型を使った3030-140mmが一度だけ作られていると冒頭に書きましたが、それは1996年のアアルトベース60周年というタイミングでした。その時にはブラウンが生産されています。そして2021年はリサイクルガラスが採用され、木型の140mmという現在に相応しい素晴らしいベースが生産されました。発売から3年経った2024年5月現在、イッタラでは既に木型140mmリサイクルの販売は終了していますから、スコープにも再入荷はなく、現在販売中の個体が売り切れれば、そこで取扱いは終了となります。記念すべきアアルトベースを入手しておきたいという方は在庫あるうちにどうぞ。また、このウンチク的情報はザックリな僕が調べた限りですから、あくまでも参考までということで。


成り行きの重なり
僕は成り行き好きです。このアアルトベース140mmリサイクル、僕には成り行きの重なりに見えていますから、きっと人より大きな魅力を感じています。具体的にはこういうところが成り行きなのです。イッタラ工場から出る廃棄ガラスのみを100%使用しているので、イッタラ工場で普段使っている色が混ざって生まれる色、その色自体が成り行きです。様々混じっているので、何色と決められるわけもなく、色が実に曖昧なところが素晴らしい。スコープに届いた物は少し青味がかったグレーのような色が多かったのですが、ネットにあがっている写真を見ていますと、紫っぽい物なんかもあるようです。だから、どの色が良かったというワガママ話ではなく、リサイクルガラスを使うことで何色ともいえない曖昧な色をした物を作ることができちゃっているのが素晴らしく、リサイクルという言葉が、その曖昧な色を群として表している辺りが僕にとっては実に洒落て感じられるのです。また木型を使っているので形状も成り行き、そこが僕は余計に好きです。木型も使い始めは金属型のように強い曲線(表面の話ではなく)が出ますが、作るにつれて木型は燃え広がり、ラインは緩くなっていきます。同じ木型で作れば作るほど、出来上がる物の曲線は緩やかになり、凹凸が薄くなっていくのです。その型が様々変化していく成り行きの結果、つまり形が曖昧なところも素晴らしい。加えて木型の表面は金属より荒いに加えて燃えて変化しますから、表面も成り行きです。そんな色と形と表面という複数の成り行きが重なった先に出来上がった曖昧な物、そこに面白さと魅力があります。何故だか表面のガラスヨレや荒れた表面というのが、気になるというより、むしろあった方がいいぐらいに思えるし、気泡に至っては当たりと喜びを感じてしまっている。新たな材を使う必要がないので無駄もなくゴミも減ったうえに、新しいガラスを使って作られた物より格上の魅力が備わるのだから、こんな素晴らしいことはない。新しい材を使うより、リサイクル素材を使う方が圧倒的に手間もコストもかかり大変であることもわかるのですが、これはずっと続いていって欲しい美しい企画、いつかスコープも何かしら関わってみたいと思う程に。

2021年5月24日
花を飾って唐揚げを思い出す
低いベースに花を飾るのは難しそうだって思ったんだけど、花瓶上辺を植物が這って覆うように飾ってみたら、イイ感じに飾ることができた。使いにくそうだって思ってしまうと、使わないまま《使いにくそうな花瓶》であり続けるんだけど、難しく考えずに試しに使ってみれば、そんなこともなく、実は全然使えるし、使い易かったってことはよくあります。だから、まず、やってみるって大事みたいね。飾った花瓶と花をみていたら、スコープ最初期の激貧時代に通っていた、ほかほか弁当のおばちゃんを思い出していた。僕らが激しく貧乏であることは自分自身の雰囲気からダダ漏れていたようで、350円(確か)の唐揚げ弁当を大盛りにしてくれたり、オマケもくれた。それを昼と夜にわけてよく食べた。胸肉ばかりで噛み応え存分十二分、なんだか美味しかったに加えて顎も鍛えられた。そんなことを何故か思い出してしまったのも、花瓶に花を飾ってみたことから始まっているのだから、やってみると思わぬ結果に至り、なんだか得することもある。よくよく考えればスコープもやってみた先にできたあがった店、やってみなけりゃわからないんだな。
- ブランド
- iittala
- デザイン
- Alvar Aalto (アルヴァ・アアルト)
商品スペック
- 材質
- 無鉛ガラス
- 寸法
- 約W200×D160×H140mm / 1265g
*詳細なサイズはカート上をご確認ください。 - 生産
- Made in Finland
- 備考
- 刻印:ALVAR AALTO IITTALA 2021 RECYCLED
購入前に確認ください
- 小さなヨレや気泡、黒点がガラス内部に含まれていることがあります。
個別販売商品
個別販売とワケアリの考え方 (必読)
個別販売というのに燃えています。バードなどに取り入れている全て個体撮影をしちゃいますよ的な甘栗むいちゃいました的なやたら手間の掛かる手法なのですが、物によっては、その激しい個体差を「どうぞ味としてお楽しみください」の一言で片づけるには少々強行突破過ぎますよね~と僕は感じますからチマチマと個別に撮影をしましてそれぞれの味をじっくり噛みしめこれと思う、我が味をピックアップ!最も気に入った個体を迎え入れるがベスト電気!を可能とするべく日々精進しております。そして、これから徐々に対象商品の幅を広げていこうと考えてますから、ここで一度、個別販売と訳ありについての考え方を説明しておきます。実は個別販売をスタートするまでに紆余曲折し現在の形に至っています。最初は少しでも好みの物をお届けできればと、系統分けをしまして、ワケありも同時販売で進めましたがその区分をしている時に、ん!?と気づいた事があったのです。その系統ワケ、ワケありの区分。その区分が人によって全く違う、全然違ってくるのです。僕にとってはワケありであっても別の人にはワケがない。むしろ、それがいいんじゃないとなり、逆に僕の選んだ物の方がイヤだとそんな事が多発してしまいました。そりゃそうですよね。みんな好みは違いますから。それで全在庫を個別撮影し全てから好きな物を選んでもらう個別販売をスタートしました。つまり系統分けもなければワケありもない、区分が何もない。多くの方がストックから好みの物を選び、手にできるようになったからそれは素晴らしい事ですが、当然、選ばれなかった物は残ります。段々と皆に選ばれない物、つまりは多くの人にとってワケある物の集合となっていきます。だから、その選ばれない物を選ばれない真の「ワケあり」として少し価格を落としましょうかとそんな仕組みとすることにしました。とはいえ、これはシエッポ発売時に気付いた事でシエッポ第一弾やアルエの発売時にはそれを伝えて販売開始しているので、それなりに共有できているとは思いますが今後は個別販売全体に取り入れていきますから、ここで皆さんにもう一度説明をしてみています。個別販売はとても素晴らしい。素晴らしいのですけれども残る物はずっと残り続けます。そしてそれが降り積もっていけば残り物の塊になってしまいます。それを常にリフレッシュしないとこの個別販売の企画は続かない。だから定番バードも在庫が少なくなってくると入荷するのですが、その入荷するタイミングで残っていた物は少しお手頃にする。そんな仕組みにしたいと思います。そうしないと選ばれない物の集合体になってしまいますから。ですから、ワケアリでもいいからお手頃に買いたい!って人はズバリ!待ってればいいんです。売り切れなければ価格が落ちます。残り物には福がある、ですしね。そして案外、大きなガラス作品はあまり完璧ではない荒れた作品の方が、いい味を出していたりもしますからねぇ。ただ完売してしまったらゴメンナサイですが。その値下げという事を今まで殆どやらずにいましたから今後はそのように進めていきます。
〈在庫限り〉ベース140mm recycled edition
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0021
55,000円 (税込)
W200×D161×H140mm / 1152g -
0022
55,000円 (税込)
W200×D159×H140mm / 1583g販売終了しました
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0038
55,000円 (税込)
W199×D157×H141mm / 1142g販売終了しました
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0046
55,000円 (税込)
W200×D160×H141mm / 1312g販売終了しました
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0064
55,000円 (税込)
W200×D156×H139mm / 1122g -
0065
55,000円 (税込)
W199×D165×H140mm / 1061g -
0076
55,000円 (税込)
W200×D156×H141mm / 1204g -
0080
55,000円 (税込)
W201×D160×H141mm / 1022g -
0091
55,000円 (税込)
W199×D162×H141mm / 1255g -
0105
55,000円 (税込)
W200×D158×H141mm / 1168g -
0123
55,000円 (税込)
W201×D165×H141mm / 1023g -
0129
55,000円 (税込)
W200×D160×H141mm / 1232g -
0139
55,000円 (税込)
W198×D160×H142mm / 1314g -
0142
55,000円 (税込)
W197×D159×H139mm / 1375g販売終了しました
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0143
55,000円 (税込)
W200×D161×H141mm / 1305g -
0144
55,000円 (税込)
W202×D161×H142mm / 1101g -
0146
55,000円 (税込)
W204×D163×H144mm / 1230g -
0147
55,000円 (税込)
W201×D161×H142mm / 1112g -
0148
55,000円 (税込)
W202×D160×H140mm / 1132g販売終了しました
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0149
55,000円 (税込)
W203×D164×H142mm / 1390g販売終了しました
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0152
55,000円 (税込)
W199×D160×H140mm / 1058g -
0153
55,000円 (税込)
W197×D160×H142mm / 1335g -
0154
55,000円 (税込)
W198×D158×H140mm / 1372g販売終了しました
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0156
55,000円 (税込)
W204×D158×H139mm / 1195g販売終了しました
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0160
55,000円 (税込)
W202×D160×H142mm / 1179g -
0163
55,000円 (税込)
W200×D162×H138mm / 1290g販売終了しました
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0164
55,000円 (税込)
W200×D158×H141mm / 1285g

