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Arabia (アラビア) / Moomin (ムーミン) 2018 ウィンターマグ

Arabia / Moomin 2018 ウィンターマグ

アラビアムーミンウィンターマグ2018
「Light snowfall」

2006年から毎年、柄を変え、冬季限定でリリースされているアラビア×ムーミンのウィンターマグ。基本となる色みは4年ごと、ちょうど男子サッカーワールドカップの年に更新されてきました。2006~2009年は濃紺、2010~2013年は水色、2014~2017年はグレー(モノトーンに差し色)と来て、どんなふうに変わるのだろうと期待が高まっていた2018年。発表された2018年のウィンターマグ「ライトスノーフォール(Light snowfall)」はベースカラーだけでなく、デザインも大胆に一新され、大きな反響を呼びました。

使われているのは、ムーミントロールが両手を広げ、降りしきる雪を眺めている『ムーミン谷の冬』の名場面。原画は白黒ですが、マグでは絶妙なブルーグレーに塗り替えられ、遠くに見える水あび小屋のステンドグラスの赤がほどよいアクセントとして効いています。

これまで、ウィンターマグといえば、ぐるっとつながった一枚絵の構成で、登場するキャラクター数が多く、動きのある賑やかな絵柄が続いていました。ひとつ前、2017年の「スプリングウィンター(Spring winter)」にはムーミントロール、リトルミイ、スナフキンという3人の人気キャラが顔を揃えています。2007年の「スノーランタン(Snow Lantern)」には寒中水泳をする冬のヘムレンさん、2010年の「スキーコンペティション(Skiing Competition)」と2011年の「ウィンターゲーム(Winter games)」にはコミックス『やっかいな冬』のブリスクさんなど、冬のエピソードならではの個性的な脇役もたびたび顔を登場してきました。しかし、今回は表裏が同じ絵の反転という、サマーマグと同じパターン。しかも、ムーミントロールひとりという、2006年の最初のサマーマグ「ダイブ(Dive)」を思い出すような潔さです。今でのウィンターマグとは一線を画する、すっきり大胆なデザインがとても新鮮!(そういえば、2018年のサマーマグ「バカンスへ行こう(Going on vacation)」の一枚絵の構成、キャラ多数登場の賑やかさは今までのウィンターマグを思わせます。もしや、夏と冬のパターンが逆転したのかも!?)

ムーミン族は昔からの習わしで、寒く暗い冬の間、冬眠をします。その年も家族揃って眠りについたはずのムーミントロールでしたが、なぜかひとりだけ目を覚まして眠れなくなってしまいました。「ライトスノーフォール(Light snowfall)」に使われているのは、そんなムーミントロールが生まれて初めて、空から降ってくる雪を見たところ。目覚めてすぐ、冒頭の場面だと勘違いされがちですが、実はかなり物語が進んだあたりに出てきます。ひとつのクライマックスといってもいいかもしれません。

今までのウィンターマグに沿って、『ムーミン谷の冬』のお話を簡単にご紹介すると、冬眠から目覚めてしまったムーミントロールが、眠るムーミンママたちを見つめているのが2015年「冬眠(Hibernation) 」。冬だけ水あび小屋で暮らすトゥーティッキ(おしゃまさん)と出会ったのが2007年「スノーランタン(Snow Lantern)」。トゥーティッキがこしらえた雪のうま、2016年「スノーホース(Snowhorse)」など、さまざまな冬の不思議な出来事や生き物たちの存在を知り、2017年「スプリングウィンター(Spring winter)」 ではそりで滑ってきたミイに激突されて、ミイも目を覚ましていたことを知ります。2015年「冬眠(Hibernation)」で、水あび小屋の戸棚から飛び出したご先祖さまが、ムーミンハウスのシャンデリアにいるのを発見。2009年「クリスマスサプライズ(Christmas Surprise)」 のヘムレンさん、2007年「スノーランタン(Snow Lantern)」でヘムレンさんを見つめる小さなはい虫たち、2016年「スノーホース(Snowhorse)」の犬のめそめそとヘムレンさんといった人々が、厳しい寒さで食べものに困って、ジャムの倉庫があるという噂のムーミンハウスにやってきます。

最初のうちは寒さに震え、孤独で、春のお日さまが恋しくて仕方がなかったムーミントロールですが、少しずつ、冬のおもしろさを知っていきました。心も軽く海岸を歩きまわっていたとき、空からゆっくりと雪が舞い落ちてきたのです。それまで、すでに積もった雪しか見たことがなく、雪というものは下から生えてくるのだと思い込んでいたムーミントロールはびっくり。あたたかい鼻の上に落ちた雪が溶けていく感覚、綿毛よりも柔らかく儚い雪が次々と落ちてくる様子。降りしきる雪であたりは何も見えなくなり、夏に海で感じるのにも似たうっとりとした気持ちに引き込まれていきました。そして、いつのまにか、冬が好きになっている自分に気づいたのです。ウィンターマグに限っていえば、この場面より後の挿絵で使われているのは2017年「スプリングウィンター(Spring winter)」 のスナフキンぐらい。つまり、それほど物語の後半に出てくる、大切な場面なのです。

ここで、アラビアムーミンウィンターマグの歴史と、
マグに使われている絵のストーリーについて、
ざっとおさらいしてみましょう。

  • 1997-2002

    Christmas greeting
    1997-2002

    2006年から毎年リリースされるようになったウィンターマグですが、最初に出たのは「クリスマスグリーティング(Christmas greeting)」。1997年から2002年にわたって販売されました。スノークメイデン(スノークのおじょうさん。ノンノン、フローレンと同一キャラクター)とソリに乗るミムラねえさんの部分はコミックス『やっかいな冬』の一場面です。

  • 2000

    Milennium
    1999-2000

    2000年問題などで盛り上がった世紀の変わり目、1999年から2000年にだけ販売された「ミレニアム(Milennium)」は冬とは無関係のコミックス『ムーミン、海へいく』や絵本『さびしがりやのクニット』の絵に2000年の旗や冬景色が描き加えられています。

  • 2004_2005

    Christmas mug
    2004-2005

    2004年と2005年の2年は薄めのブルーとどーんと描かれたツリーが人気だった「クリスマスツリー(Christmas mug)」。降りしきる雪にむかって両手を広げるムーミントロールの絵は小説『ムーミン谷の冬』から。ツリーはユニセフのチャリティーポストカード、プレゼントを持ったフィリフヨンカ、ムーミンパパとムーミンママはソングブックの絵をアレンジしたものですが、正体不明のクリスマスさんに振りまわされる短編小説「もみの木」のストーリーに沿って絵柄が組み合わせられています。

  • 2006

    Winter night
    2006

    2007

    Snow Lantern
    2007

    ウィンターマグが恒例となった2006年の「ウィンターナイト(Winter night)」と、2007年の「スノーランタン(Snow Lantern)」は『ムーミン谷の冬』の名場面を散りばめたもの。ひとり冬眠から目覚めて心細い思いをしていたムーミンが雪玉ランプの前でトゥーティッキと語り合う場面、寒中水泳をする冬のヘムレンさん、氷姫に見つめられて凍ってしまった子りすを弔うムーミントロールたちなどなど。

  • 2008

    Winter Bonfire
    2008

    2009

    Christmas Surprise
    2009

    続く2008年の「ボンファイア(Winter Bonfire)」と2009年の「クリスマスサプライズ(Christmas Surprise)」までの4つはベースの色が濃紺のグループですが、「ボンファイア」はコミックス『やっかいな冬』の絵が使われていて、前の2つとは雰囲気が違います。
    「クリスマスサプライズ」は、包みを持ったムーミントロールが雪のなかに飛び下りる絵はコミックス『おかしなお客さん』、ホルンを持ったヘムレンさんとミイは『ムーミン谷の冬』と、コミックスと小説の絵が違和感なく組み合わせられています。

  • 2010

    Skiing Competition
    2010

    2011

    Winter games
    2011

    2012

    Winter Forest
    2012

    2013

    Under the tree
    2013

    2010年の「スキーコンペティション(Skiing Competition)」、薄いブルーを基調にコミックスの絵をメインにしたマグが4つ続きます。2010年と2011年の「ウィンターゲーム(Winter games)」に使われているコミックス『やっかいな冬』は、冬眠をやめたムーミン一家がスポーツ協会のブリスクさん指導のもとウィンタースポーツに挑戦するお話。ミムラとスノークメイデンはきびきびしたブリスクに熱をあげ、ムーミントロールはしかめっつら。
    コミックスのストーリーに沿ってマグを並べ替えると、2014年(後述)→2011年→2010年→1997-2002年→2008年の順になります(ひとつのマグに複数のシーンが使われているため、多少前後する部分もありますがご容赦ください)。
    2012年の「ウィンターフォレスト(Winter Forest)」と2013年の「アンダーザツリー(Under the tree)」はまた少し絵柄の趣が変わって、フィンランド外務省からの依頼でトーベが描きおろした「サンタクロースの手紙」のトナカイの絵、コミックス執筆を姉のトーベから引き継いだラルス・ヤンソンによる『Moomin and Aunt Jane』など、あまりなじみのない絵が使われ、アニメのイメージに近いような親しみやすい雰囲気でした。

  • 2014

    Skiing with Mr.Brisk
    2014

    2015

    Hibernation
    2015

    2016

    Snowhorse
    2016

    2017

    Spring winter
    2017

    2014年からの4年間はグレー(モノトーン+差し色)のグループ。2014年の「ミスターブリスクとスキー(Skiing with Mr.Brisk)」にはコミックス『やっかいな冬』が再登場。ただし、白をベースにグレーの細かい線で冬の風景が描写され、以前のマグと比べると大人っぽく感じられます。 その大人な雰囲気に、小説『ムーミン谷の冬』の絵を乗せ、ウィンターマグの魅力を再認識させてくれたのが2015年「冬眠(Hibernation)」、2016年「スノーホース(Snowhorse)」、2017年「Spring winter」 。マグに登場するのは、ぐっすりと眠って起きてくれないムーミンママとムーミンパパの横にひとり佇むムーミントロール、シャンデリアの上のご先祖さま、トゥーティッキが作った雪のうまとムーミントロール、犬のめそめそに話しかけるスキーの得意な冬のヘムレンさん。そして、ソリに見立てた銀のおぼんで滑るリトルミイと、ミイにぶつかられて雪をかぶってしまったムーミントロール、春の太陽を背にムーミン谷へと戻ってくるスナフキンです。

ちなみに、「ライトスノーフォール(Light snowfall)」の絵はアラビア×ムーミンマグ初登場ではなく、2004年と2005年の「クリスマスツリー(Christmas mug)」にも使われています。クリスマスツリーがどーんと描かれているのが印象的な「クリスマスツリー(Christmas mug)」ですが、その隣、ちょうどマグの真ん中あたりに、両手を広げたムーミントロールの姿が。水あび小屋の代わりにツリーが置かれ、まるでツリーを見上げているかのように見えるため、同じ絵でもまるで別の場面のように感じられます。

さきほど、原画は白黒、と書きましたが、通常の挿絵は白い紙に黒のインクで描かれています。しかし、版画のような独特なタッチのこの絵は、黒く塗った下地を削り、白い線を出して描く、スクラッチ技法という手法で表現されたもの。『ムーミン谷の冬』には他にも何点か、スクラッチ技法を用いた挿絵があります。今後、今までのように4年サイクルでトーンを変えていくなら、来年からはまた白黒部分をブルーグレーで着色したデザインなのか、シンプルな1枚の絵を反転させるパターンを踏襲して色は変えてくるのか、はたまたまったく違う路線でくるのか、早くも夢が膨らみます。

2018年はトフスランとビフスランのマグが新しくなり、ホブゴブリン(飛行おに)が新たに仲間入り。サマーマグ「バカンスへ行こう(Going on vacation)」もコミックスの絵を組み合わせた新鮮な雰囲気でしたし、なんといっても8月9日「ムーミンの日」に24時間限定で販売された「Moomin Moomin's Day 2018」が大きな大きな話題を呼びました。久しぶりにムーミンマグを買った、または初めてムーミンマグを買った!という方も多かったかもしれません。あくまでも推察ですが、一時期、子ども向けの優しい色みとデザインという傾向が感じられたアラビア×ムーミン、ここにきて、少し大人向けにシフトしているのではないかという気がしています。特に、「Moomin Moomin's Day 2018」は、1日限定販売という希少さを抜きにしても、とても趣のある、アート作品のようなマグでした。あまりにも存在感が強くて、普段使いにするのはちょっと気が引けてしまうほどです。限定ではない定番のキャラクターマグには、日々、気軽に手が伸びて、毎日使っても飽きない良さがあります。そして、この「ライトスノーフォール(Light snowfall)」。冬の日常に寄り添ってくれそうな、さりげないたたずまいでありながら、特別感もあり、冬の朝のコーヒーに夜のハーブティーにと大活躍間違いなし! 2018年期間限定生産ですから、完売すれば入手困難。個人的にはひとつといわず、予備も買いたい、2個ぺアで使いたい。でも、来年のウィンターマグと組み合わせて使うのが楽しみなので、やはりひとつは保存用でしょうか (笑) 。

text:萩原まみ(ライター)

Arabia (アラビア)
Kaj Franck (カイ・フランク)
Tove Slotte (トーベ・スロッテ)
Tove Jansson (トーベ・ヤンソン)
材質 磁器
寸法 約φ80×W110×H80mm / 260g
300ml(容量はメーカー表記です。実容量は、約280mlになります。)
生産 Made in Thailand
備考

パッケージはありません

オーブン
(直火不可)
フリーザー 電子レンジ 食器洗浄器
  • 陶磁器製品に共通して見られますが、小さな黒点やピンホール、多少のがたつきはどれにもあり、良品としています。

説明書ダウンロード

Moomin 2018 ウィンターマグ

  • 2018年冬限定<br>
ライトスノーフォール
  • 2018年冬限定
    ライトスノーフォール¥4,000(税抜き)