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ラインナップ
Arabia (アラビア) Moomin (ムーミン)2024 ウィンターマグ
2024 スキージャンピング(Ski Jumping)
Arabia (アラビア) Moomin (ムーミン)2024 ウィンターマグ
2024 スキージャンピング(Ski Jumping)

Arabia / Moomin ウィンターマグ

アラビアムーミンウィンターマグ2024
「スキージャンピング(Ski Jumping)」

青く澄んだ冬の空を横切って飛ぶムーミントロールがパッと目を引く、今年のムーミンウィンターマグ「スキージャンピング2024(Ski Jumping)」。過去の冬マグですっかりおなじみのコミックス『やっかいな冬』からの絵柄で、これまでのマグとの馴染みもよく、既定路線かと思わせて、おニューなポイントやユニークなアレンジがいくつも盛り込まれています。まずは、ストーリーに注目してみましょう。しきたりに逆らって冬眠せずに冬を過ごすことにしたムーミン一家は、スポーツ協会のブリスクさんの手ほどきでさまざまなウィンタースポーツに初挑戦するものの、まったくうまくいきません。元気溌剌、冬季スポーツ大会開催を呼びかけるブリスクに、ミムラとスノークメイデン(スノークのおじょうさん)はすっかり夢中。おもしろくないムーミントロールは当てつけるように競技にエントリーして、急なスロープからスキージャンプ! マグではスノークメイデンとミムラが固唾を飲んで見守っているかのようですが、実はそうではありません。ムーミントロールは空中に飛び出す瞬間、ストックを落として目を覆い、そのまま木に突っ込んで、失格になってしまいます。それでも、勇気あふれる姿を見て感心してくれたはず!と、足どり軽く戻ってくると、なんと彼女は目をパッチリ見開いてブリスクさんを応援中。しょんぼりと涙にくれるムーミントロールを、黒いねずみのソフス(シャドー)がそっと慰めます。マグの反対側にいるのは、優勝者を讃えて走り出したムーミン谷の住人たち。昨年の「スライディング(Sliding)」に登場していたセイウチのエドヴァルドの姿もありますね。そのほかは名もなきキャラクターたちなので、こちら側だけ見るといつものムーミンマグとは一味違う印象を受けます。このとき、優勝を勝ち取ったのはブリスクさんではなく、ミムラでした。マグのミムラの絵はまた別のシーンで、優勝できずに落ち込んでいたブリスクが自信を取り戻してくれてホッとしているところ。……というように、自然なひとつながりの一枚絵に見えて、マグ独自の細かい演出が加えられていることがわかります。コミックスは白黒ですから、色のつけ方によっても、印象が大きく変化します。2022年と2023年はティーマのパウダーのような優しいピンクだったベースカラーが、2024年はブルーにチェンジ。青いムーミンマグというのは定番の新スニフやフィリフヨンカ、0.4Lのアルファベットコレクションマグ、初期のサマーマグなどいくつもあるのですが、実物を比べてみると、どれとも微妙に異なるホリゾンブルー系の絶妙な色合いです。デザイナーが長くムーミンを手がけてきたトーベ・スロッテからアラビアデザインチームに変わったことあり、取っ手側の木々の表現や差し色の赤にも新しい個性を感じます。さて、マグに込められた物語に話を戻すと、しょっちゅう他の男性にお熱のスノークメイデンとムーミントロールの仲、ちょっと心配になってしまいますよね? でも、大丈夫。このエピソードの最後のコマは、今年のムーミンの日マグ「スプリング(Spring)」で、仲良く春の小川で遊んでいる場面(そこに至る経過は下記の過去マグ紹介をご参照ください)。ベストセラーのピンク(LOVE)のように、いつだってふたりはハッピーエンドだからこそ、ときにはスキージャンプのようなスリル満点のアクセントが必要なのです。そう、毎日の生活や食卓に、新しいシーズナルマグの彩りがほしくなるように!text:萩原まみ(ライター)

Arabia (アラビア) Moomin (ムーミン)2023 ウィンターマグ
2023 スライディング(Sliding)

アラビアムーミンウィンターマグ2023
「スライディング(Sliding)」

ムーミンの日限定マグ「シーブリーズ(Sea Breeze)」 で熱く盛り上がった2023年の夏。その興奮さめやらぬうちに早くも冬マグ「スライディング(Sliding)」の登場です。スペシャルすぎる限定マグと、日常の定番ムーミンマグ。その間を埋めるのが夏と冬のシーズナルマグではないかと、私見ですが、そんなふうに感じています。例えるならシーブリーズは年に数回の記念日ディナー(もちろん日常使いしたっていいのですが、その佇まい、貴重さを思うとちょっと緊張してしまう)、定番マグは慌ただしい平日の朝を少し明るくしてくれる。毎年、夏と冬にリリースされるシーズナルマグは、休日のブランチとか、仕事終わりにスイーツを買って帰ったときとか、日常の延長のちょっとだけ特別なときに使いたいイメージ。とりわけ、2022年から続くトーベ・スロッテのデザインによるピンクベース&コミックス柄の冬マグは、気軽さと特別感のバランスが絶妙だと思います。今年の「スライディング(Sliding)」は、去年の「ウィンターワンダーズ(Winter Wonders)」 と同じ、コミックス『やっかいな冬』から。冬眠しなかったムーミン一家がブリスクさんの冬季スポーツ大会に巻き込まれるお話です。実はマグの絵はひとつのシーンではなく、ムーミンパパは雪に閉ざされたムーミンやしきの窓から飛び出し、積もった雪にダイブして滑り降りているところ。その後、ブリスクさんと出会い、ムーミントロールはスキーに挑戦。ウィンタースポーツの特訓(=ムーミンたちはスキーもスケートも得意ではないことが判明)を経て、スポーツ大会が開催されることに。ミムラねえさんはスキーの自主練中、雪山でシロクマに遭遇(2014年「ミスターブリスクとスキー(Skiing with Mr.Brisk)」 )、逃げているうちにコツをつかみ、なんとブリスクさんを下して優勝してしまいます。負けず嫌いの彼を慰めるべく、ミムラねえさんはセイウチのエドヴァルドにブリスクさんとの一騎討ちに負けてくれるよう頼みますが……。マグに使われているのはソリすべり対決の場面で、「名誉か、死を!」とムキになるブリスクさんに、エドヴァルドは呆れ顔。ピンク色に染まった空と重そうな雪雲、白く雪を頂く山々、取っ手の側を真っ正面に置いて眺めると左右の風景がつながっているように見えます。⿊いねずみのソフスやスキーを履いた名もなき小さな生き物がさりげなく描かれているのもかわいい! 毎年絵柄が変わるシーズナルマグは、その年の思い出と結びつきやすいのもポイント。そういえば2021年はおうちカフェを楽しんでいたなぁとか、2022年には家族が増えたんだっけとか、2023年は焼き芋がマイブームだった~とか、どんどん使って、思い出をいっぱい積み重ねていきましょう。text:萩原まみ(ライター)

Arabia (アラビア) Moomin (ムーミン)2023 ウィンターマグ
2023 スライディング(Sliding)

ここで、アラビアムーミンウィンターマグの歴史と、
マグに使われている絵のストーリーについて、
ざっとおさらいしてみましょう。

Christmas
greeting
1997-2002

2006年から毎年リリースされるようになったウィンターマグですが、最初に出たのは「クリスマスグリーティング(Christmas greeting)」。1997年から2002年にわたって販売されました。スノークメイデン(スノークのおじょうさん。ノンノン、フローレンと同一キャラクター)とソリに乗るミムラねえさんの部分はコミックス『やっかいな冬』の一場面です。

Milennium
1999-2000

2000年問題などで盛り上がった世紀の変わり目、1999年から2000年にだけ販売された「ミレニアム(Milennium)」は冬とは無関係のコミックス『ムーミン、海へいく』や絵本『さびしがりやのクニット』の絵に2000年の旗や冬景色が描き加えられています。

Christmas mug
2004-2005

2004年と2005年の2年は薄めのブルーとどーんと描かれたツリーが人気だった「クリスマスツリー(Christmas mug)」。降りしきる雪にむかって両手を広げるムーミントロールの絵は小説『ムーミン谷の冬』から。ツリーはユニセフのチャリティーポストカード、プレゼントを持ったフィリフヨンカ、ムーミンパパとムーミンママはソングブックの絵をアレンジしたものですが、正体不明のクリスマスさんに振りまわされる短編小説「もみの木」のストーリーに沿って絵柄が組み合わせられています。

Winter night
2006

Snow Lantern
2007

ウィンターマグが恒例となった2006年の「ウィンターナイト(Winter night)」と、2007年の「スノーランタン(Snow Lantern)」は『ムーミン谷の冬』の名場面を散りばめたもの。ひとり冬眠から目覚めて心細い思いをしていたムーミンが雪玉ランプの前でトゥーティッキと語り合う場面、寒中水泳をする冬のヘムレンさん、氷姫に見つめられて凍ってしまった子りすを弔うムーミントロールたちなどなど。

Winter Bonfire
2008

Christmas Surprise
2009

続く2008年の「ボンファイア(Winter Bonfire)」と2009年の「クリスマスサプライズ(Christmas Surprise)」までの4つはベースの色が濃紺のグループですが、「ボンファイア」はコミックス『やっかいな冬』の絵が使われていて、前の2つとは雰囲気が違います。「クリスマスサプライズ」は、包みを持ったムーミントロールが雪のなかに飛び下りる絵はコミックス『おかしなお客さん』、ホルンを持ったヘムレンさんとミイは『ムーミン谷の冬』と、コミックスと小説の絵が違和感なく組み合わせられています。

Skiing Competition
2010

Winter games
2011

Winter Forest
2012

Under the tree
2013

2010年の「スキーコンペティション(Skiing Competition)」、薄いブルーを基調にコミックスの絵をメインにしたマグが4つ続きます。2010年と2011年の「ウィンターゲーム(Winter games)」に使われているコミックス『やっかいな冬』は、冬眠をやめたムーミン一家がスポーツ協会のブリスクさん指導のもとウィンタースポーツに挑戦するお話。ミムラとスノークメイデンはきびきびしたブリスクに熱をあげ、ムーミントロールはしかめっつら。
コミックスのストーリーに沿ってマグを並べ替えると、2023年→2014年→2022年→2011年→2024年→2010年→1997-2002年→2023年→2008年の順になります(ひとつのマグに複数のシーンが使われているため、多少前後する部分もありますがご容赦ください)。 2012年の「ウィンターフォレスト(Winter Forest)」と2013年の「アンダーザツリー(Under the tree)」はまた少し絵柄の趣が変わって、フィンランド外務省からの依頼でトーベが描きおろした「サンタクロースの手紙」のトナカイの絵、コミックス執筆を姉のトーベから引き継いだラルス・ヤンソンによる『Moomin and Aunt Jane』など、あまりなじみのない絵が使われ、アニメのイメージに近いような親しみやすい雰囲気でした。

Skiing with Mr.Brisk
2014

Hibernation
2015

Snowhorse
2016

Spring winter
2017

2014年からの4年間はグレー(モノトーン+差し色)のグループ。2014年の「ミスターブリスクとスキー(Skiing with Mr.Brisk)」にはコミックス『やっかいな冬』が再登場。ただし、白をベースにグレーの細かい線で冬の風景が描写され、以前のマグと比べると大人っぽく感じられます。 その大人な雰囲気に、小説『ムーミン谷の冬』の絵を乗せ、ウィンターマグの魅力を再認識させてくれたのが2015年「冬眠(Hibernation)」、2016年「スノーホース(Snowhorse)」、2017年「スプリングウィンター(Spring winter)」 。マグに登場するのは、ぐっすりと眠って起きてくれないムーミンママとムーミンパパの横にひとり佇むムーミントロール、シャンデリアの上のご先祖さま、トゥーティッキが作った雪のうまとムーミントロール、犬のめそめそに話しかけるスキーの得意な冬のヘムレンさん。そして、ソリに見立てた銀のおぼんで滑るリトルミイと、ミイにぶつかられて雪をかぶってしまったムーミントロール、春の太陽を背にムーミン谷へと戻ってくるスナフキンです。

Light snowfall
2018

「ライトスノーフォール(Light snowfall)」はウィンターマグではお初の表と裏が同じ絵の反転パターン。『ムーミン谷の冬』の後半、生まれて初めて空から降る雪を見たムーミントロールが、両手を広げて空を見上げている場面が使われています。白黒スクラッチ画法の挿絵をブルーグレーにアレンジ、水あび小屋のステンドグラスの赤がアクセントになっています。

Crown snow-load
2019

「クラウンスノーロード(Crown snow-load)」は、小説『ムーミン谷の冬』の挿絵がいくつか組み合わせられています。冬眠から目覚めてしまったムーミントロールが思いきって外の世界に一歩踏み出し、真っ白な樹氷を見上げる場面。木に積もった雪がクラウンスノーロード=樹冠積雪という現象です。反対側には、ミムラねえさんとぬくぬくと眠っていたところを、おっちょこちょいな子りすに起こされてしまったリトルミイ。子りすが洞穴を覗く挿絵には実はミイの姿はなく、ちょこんと座るミイは同作のもっと後の場面から描き加えられました。ムーミントロールの後ろには小さなクニット(はい虫)。ピンク色で表現された地面のような箇所には、岩の上に設置された航路標識があり、そこが大地ではなく凍りついた海であることがわかります。空には雪景色を明るく照らす満月、雪の上に残された足跡が点々とマグ全体を横切っています。

Snow blizzard
2020

「スノーブリザード(Snow blizzard)」には、きゅーっと顔をしかめながらも激しく吹きつける雪嵐に立ち向かうムーミントロールの姿が描かれています。これは小説『ムーミン谷の冬』後半の一場面。冬の厳しさを表現しているかのように見えて、雪解けまであと少し、肩の力を抜いて風に身を委ねてみたら、まるで空を飛んでいるような軽やかな気持ちになった、そんな明るい場面です。マグの両面にはスクラッチ技法による挿絵がそのまま裏表反転で使われています。単色に思えるのですが、よく見ると濃いめのブルーネイビーと薄めのブルーグレーの2色づかい。地面近くはグレー、ムーミントロールのまわりを囲んでいるのはネイビー、そして持ち手の反対側の雪は2色を交互に組み合わせることによってリズムと深みを生み出しています。

Snow Moonlight
2021

ブルーグレーのベースに線画が乗るというパターンに戻った「スノームーンライト(Snow moonlight)」。沈みかかる月、背景を埋める黒い線が、強い寒さを表しているかのようです。アクセントになっているのは、月とムーミントロールのガウン、トゥーティッキの髪の黄色。後ろ姿ですが、リトルミイもいます。マグの反対側には、冬空を照らす丸い月と、雪の重みでたわんだ木。これは物語の冒頭の挿絵で、ふたつのシーンが巧みに組み合わせられています。寒さに身を縮めた三人は、氷姫を見て凍ってしまった子りすを背に乗せた雪のうまが走り去っていくのを見守っています。木の下から凍った海へと続く地面をよく見ると、小さな足跡が。ムーミントロールのガウンは原作では青で、お葬式の寒さをしのぐために着たもの。元絵のムーミントロールの顔に入っている影のような線はマグでは省かれ、心なしか明るい表情にアレンジされています。お葬式の場面と思うとちょっと驚いてしまいますが、物語の最後には、もしかしたら子りすは生きていたのかも!?と思わせる、ほっとするようなエピローグが用意されています。

Winter Wonders
2022

Sliding
2023

ピンクを基調に、コミックス『やっかいな冬』の絵を使ったコミカルな2点。「ウィンターワンダーズ(Winter Wonders)」はムーミン一家がスケートに挑戦している場面と、アンダーウェア姿で寒中水泳しようとするブリスク&見守るミムラ。「スライディング(Sliding)」はムーミンやしきの窓から積もった雪にダイブするムーミンパパ、スキーで滑り降りるムーミントロール、ブリスクさんとセイウチのエドヴァルドの一騎討ちの場面が組み合わせられています。

text:萩原まみ(ライター)

ブランド
Arabia (アラビア)
デザイン
Kaj Franck (カイ・フランク)
原作 : Tove Jansson (トーベ・ヤンソン)

商品スペック

材質
磁器
寸法
約φ80×W110×H80mm / 260g
300ml(容量はメーカー表記です。実容量は、約280mlになります。)
生産
Made in Thailand
備考
パッケージはありません
オーブン(直火不可):○ / フリーザー:○ / 電子レンジ:○ / 食器洗浄機:○

購入前に確認ください

  • 小さな黒点やピンホールは良品としています。

説明書ダウンロード:陶磁器

Moomin ウィンターマグ

  • マグ 0.3L スライディング

    4,950(税込)

    あと 229個

  • マグ 0.3L スキージャンピング

    4,950(税込)

    販売終了しました

Moomin