Arabia / Moomin マグ 0.3L シーブリーズ
Moomin's Day2023 Sea Breeze
2023年8月9日=ムーミンの日(ムーミンズデイ)は、アラビア創業150周年もお祝いするスペシャル×2なムーミンマグ「シーブリーズ(Sea Breeze)」が登場! 今までのマグとは一味も二味も違う白地に青い線画のシックなデザイン、内側にも貝殻のワンポイントが入り、バックスタンプはアラビア150周年記念ロゴというスペシャル尽くしです。ムーミンの日に先立って5000個限定のプラチナバージョンが抽選販売されたことでも注目を集めましたが、いよいよ満を持して発売されるMoomin's Day2023「シーブリーズ(Sea Breeze)」、その魅力を細かく見ていきましょう。まずは、ムーミン一家とちびのミイ(リトルミイ)が勢ぞろいしているにもかかわらず、グッズで見かけたことがほとんどない、新鮮な印象を受ける絵柄。これはムーミンの小説やコミックスではなく、トーベ・ヤンソンが便箋に描いたリースが元になっています。トーベは小説の扉絵としてムーミン谷の地図やリース柄を何点も残していますが、これは本には収録されていない特別な絵。ムーミンパパの帽子、貝殻、カンテラ、二頭のうみうま、かなぐつ(馬蹄)などのモチーフから、テーマが『ムーミンパパ海へいく』であることがわかります。マグでは割愛されていますが、元絵には海図、モランや漁師の姿も。同作は、穏やかすぎるムーミン谷の日常に物足りなくなったムーミンパパが、乗り気でない家族を連れて海の果ての小島に移り住み、灯台守になろうとするけれどなかなかうまくいかない……という、やや大人向けのストーリー(このお話の挿絵は「トゥルートゥイッツオリジン(True to its origins)」のポットやマグにも使われています)。ハンドバッグを大切そうに手にしたムーミンママ、樽に乗っているムーミントロール、髪を風になびかせ、両手を広げて笑うミイ。挿絵ではないからか、キャラクターに対して植物や貝殻のサイズがとても大きく描かれていて、やや不思議な雰囲気です。
トーベにとって、海、そしてアーキペラゴ(群島)は、特別なものでした。幼少期には母方の国であるスウェーデンのストックホルム群島で楽しい夏を過ごし、少女時代にはフィンランドの群島地域ペッリンゲに滞在(ムーミンらしき絵が最初に描かれたのもペッリンゲ)。1947年からは弟のラルスたちとブレッドシャール島に建てたサマーハウスで作品を制作。1964年にパートナーのトゥーリッキ・ピエティラとともにクルーヴハル島を手に入れてからは、約30年間、夏を待ちわびるように島へと渡ったそうです。人の目や都会の喧騒から離れて、自分らしく過ごすことのできる海に浮かぶ孤島は、まさに自由の象徴。トーベの誕生日であるムーミンの日に発売される今年のマグには「シーブリーズ(Sea Breeze)」=潮風という名前がつけられました。
スペシャルな点はまだまだあって、そのひとつは2022年末にムーミンシリーズからの引退を発表したデザイナーのトーベ・スロッテによる通算100作目のムーミンのマグであること。彼女のデザインはこの先まだ20種類ほど準備されているそうですが、スロッテらしい、緻密で巧みな線画による「シーブリーズ(Sea Breeze)」は金字塔ともいえそうです。今年、150周年を迎えるアラビア窯は、ヘルシンキ郊外のアラビア地区で1873年に創業。ムーミンとのコラボレーションが始まったのは1950年代で、現在も続くteemaベースのマグが1990年に発売されたときからスロッテがデザインを担当してきました。バックスタンプには筆記体のArabiaと150の文字、バラの花を掲げるムーミントロールの姿。これはコミックス「ひとりぼっちのムーミン」の一場面で、スティンキーに家を食べられてしまったムーミントロールがバラを差し出しながら警察に助けを求めると、花を摘むのは禁止だと捕まえられてしまう、そんなユニークな場面です。バックスタンプは通常は黒ですが、本体や内側と同じ紺色で統一。使っているときには見えない底部にまで徹底してこだわる、ムーミン×アラビアの美学を感じます。そういえば内側にプリントが入るのはトーベ生誕100年を記念して作られた2014年の“めがねマグ”こと「トーベズジュビリー(Tove's Jubilee)」以来。あのときは6個に1個だけ内側にめがねのプリントが付くという仕掛けでしたが、「シーブリーズ(Sea Breeze)」は全品特別仕様の貝殻入り。白地に単色のムーミンマグという意味では、2005年に2005個限定で作られた「Daydreaming」を連想させます。
また、Moomin's Dayマグは2018年も2021年も紙箱入りでしたが、今回は箱のサイズがコンパクトになり、マグの色に合わせた紺色の内箱と白のスリーブという造り。わざわざ織テープの引手がつけられ、内側にはアラビア150周年、トーベと島、絵柄などの説明が白い文字で印刷されています。お値段もちょいとスペシャルではありますが、これは間違いなく家宝クラス。どうぞぜひ実物を手にとって、実際に使って、その美しさに酔いしれてください。
text:萩原まみ(ライター)
2023年8月8日
骨董屋にならぶ日がくる?
2023年ムーミンの日マグの魅力は何よりブルー&ホワイトの配色にアリ!ブルー&ホワイトの食器は多くの国で作られていて、古くから作り続けられている配色です。だから2023年ムーミンの日マグは、国境も年代も超えて今までのどのムーミンマグより幅広く食卓に溶け込みまくって愛用されることでしょうの予感。実際に僕の朝食では、スコープが販売している和食器と一緒に使うこともあるのですが、そんな組み合わせ方をするムーミンマグはコレのみです。で、スコープと仲良くしてくれている京都の骨董屋大吉さんに協力して貰って少しタイムスリップ!未来の日本の骨董屋さんにムーミンマグが並んでいるかも?みたいな写真を撮影してみました。やはり!これはアルと思います!柄が少し細かいところもイイんだね。帰省するとき、親へのお土産にもいいようにも思えてきた。(シャチョウ)
- ブランド
- Arabia (アラビア)
- デザイン
- Kaj Franck (カイ・フランク)
- イラスト
- Tove Slotte (トーベ・スロッテ)
- 原作
- Tove Jansson (トーベ・ヤンソン)
商品スペック
- 材質
- 磁器
- 寸法
- 約φ80×W110×H80mm / 260g
300ml(容量はメーカー表記です。実容量は、約280mlになります。)
パッケージ:W113×D88×H92mm - 生産
- Made in Thailand
- 備考
- オーブン(直火不可):○ / フリーザー:○ / 電子レンジ:○ / 食器洗浄機:○
購入前に確認ください
- 小さな黒点やピンホールは良品としています。
説明書ダウンロード:陶磁器